安藤昇と花形敬 の商品レビュー
戦後の昭和の伝説的ヤクザでありカリスマの「安藤昇」「花形敬」の2人の師弟関係に特化した作品。 故安藤昇さんの7回忌に弔い作者が執筆されたとの事。非常にまとまった面白い作品だった。 読んでいて2人の歩みは戦後の混沌の中で自然と必然的に交わったものだったのではないかと感じさせられる...
戦後の昭和の伝説的ヤクザでありカリスマの「安藤昇」「花形敬」の2人の師弟関係に特化した作品。 故安藤昇さんの7回忌に弔い作者が執筆されたとの事。非常にまとまった面白い作品だった。 読んでいて2人の歩みは戦後の混沌の中で自然と必然的に交わったものだったのではないかと感じさせられる。 時代背景は全てが皇国日本の為にという勅語下から無条件降伏により一変してGHQの五大改革の民主化が推し進められている時分。その中で生き場所と同時に死に場所を求めれば二人の歩みは同じ道を辿るのは必然だったに違いない。 花形敬、現代では漫画「グラップラー刃牙」の花山薫のモデルになった男としての方が有名かもしれない。実際に自分も漫画で花山が登場するのと前後する位の時に大下さんの「小説安藤組」を読んで花形敬について知った記憶がある。 顔に無数の疵に縁なし眼鏡、強靭な体躯に白いハットと白いスーツ、「ステゴロ」の代表格の人物。 その花形がどういう風に安藤昇に魅了されていったかがよく分かる。 この作品は親が子を、子が親をという両面が描かれている深い道義の物語。 昭和という激動の日本を剛直に生きた2人、安藤は最終的に組を解散させたがその心意に深い物を感じさせられた。 男として長として全ての当為の決断だと感じた。 ヤクザだとか暴力だとかはよろしくないが、自分も男として長として心意気、心構え、生き様は見習わないといけない。 いい教訓になった。
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まぁ、綺麗に描かれすぎているように思えるけど、凄い二人だったんだろうな。 凄いは凄いけど、どんなに凄い親分さんでも最後は死ぬかどうかして、本懐は遂げられたのだろうか? 陣内孝則が演じた花形はカッコよかったけれど、最後はやはり、儚かったもんな。
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魅力溢れる人物を魅力の部分にフォーカスを合わせ描けばこれだけ面白い本になる だがその裏ではひどい目にあわされた人が多くいるからそちら側から見た本も読んでみたいと思わせるレベルに魅力溢れた二人だった
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