メダリスト(vol.4) の商品レビュー
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鴗鳥慎一郎36歳!?!?(最大の衝撃) 理凰くんと司先生の関係いいな 自分に反発してくる子供に向かって大人が圧倒的な実力を見せつけてねじふせる展開は、冷静に考えるとかなり大人気ないというか、要するに引退おじさんの俺TUEEE系では?という気がしないでもない。第一線を退いても、現役世代の若い子に自分を尊敬してもらいたい、という全おじさん(大人)の欲望をうまく突く。 『トップガン』? まぁもちろん、司と理凰の関係は単にそういうことではなく、対照的なバックグラウンドを持ちながら、天才(夜鷹純)に強烈に憧れて自らの才能の無さに打ちひしがれたという共通点において理解者となれる関係だから良いんだけど。 夜鷹純は今のところ嫌いだが、彼の存在を介して司と理凰の関係の進展が見事に描かれたのは良かったと認めざるを得ない。 いのりに対する司があんまり好きになれず、理凰に対する司は結構いいと思うのは、男同士ならたとえ親子くらい歳が離れていても良い関係を築きやすいと自分が思っているからかなぁ。司が理凰に対しては初めてちゃんと「このクソガキ!!」という憤りを発露してくれたのがデカいと思う。いのりさんは「良い子」過ぎるんだよな。 じぶんの悪い癖「なんでも『ちはやふる』に喩えて理解しようとしてしまう」が発現して、光ちゃんと理凰くんの関係がだんだん若宮詩暢と綿谷新に見えてきた。鴗鳥理凰が一時的に主人公(結束いのり=綾瀬千早)のもとで過ごすのも新っぽい。光といのりの(戦える場所まで上っていくと約束する)関係も詩暢と千早っぽい。 「次はクイーン戦で!」=「次はノービスAで!」 めっちゃ腰が低い鴗鳥慎一郎パパも好き 理凰とパパの関係グッとくる 花火シーンの、「スケートがうまくできない」あの頃の嫌いだった自分との別れをいのりさんが予感するところで、あぁ、この物語はずいぶん遠くまで行こうとしているんだなぁと分かった。過去の自己との離別と連続性の肯定。「子ども」が「成長」して「大人」になっていくさまを、スケートという題材を通じて描く。 最後のページに大和絵馬さんがいるのをしっかり確認しました。ありがとうございます いのり「見なよ…オレの司を…」のコマ、ふつうに吹き出しちゃったけど、同時に(少し遅れて)これだからこの漫画のギャグは合わないんだよな〜〜ともなった。面白いけど好きにはなれない。大人から見て笑える振る舞いを子どもにさせているから。 司のキャメルスピンを見たモブ子どもの「脚が5mある!?」も同様で、それは大人のアイドルファンとかの語彙だろ!それを子供に押し付けるな!と思っちゃう。
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【あらすじ】 いのりが跳び、司が躍る! 理凰より先に3回転+2回転を跳び、今年の全日本選手権ノービスにライバル・光と同枠で出場すると宣言したいのり。その決意を受けて司は、新たな作戦に打って出る!秘策炸裂の夏合宿で、新たな武器を手に入れろ。 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 感想は最終巻にまとめて記載予定です。
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毎巻、泣かされそうになります。 何でなのかなぁと考えてみたのですが、やはり子ども達の成長が感じられるからと思い至りました。 フィギュアスケートは華やかな世界で日本でも世界のトップクラスの選手がボッコンボッコン誕生しているジャンルのスポーツです。 でもその裏で家族の葛藤であったり、...
毎巻、泣かされそうになります。 何でなのかなぁと考えてみたのですが、やはり子ども達の成長が感じられるからと思い至りました。 フィギュアスケートは華やかな世界で日本でも世界のトップクラスの選手がボッコンボッコン誕生しているジャンルのスポーツです。 でもその裏で家族の葛藤であったり、コーチや選手がこんなことをしているのだというのが垣間見れるのがこの作品の良いところ。 この巻では2代目アスリートの抱える苦悩と大人の何気ない一言が子ども達に与える影響の大きさが心に刺さりました。 そして、そこからのデレ。 皆、本当に頑張っているから報われて欲しいです。 でもトップの頂は1つしかないんですよね…。 今後の展開がどうなるか楽しみです。
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さようならとありがとうを、できたなら。 大人になればなるほど嫌な自分が増えていって、昇華できないまま足を引っ張るようになります。 司先生ですら…いや、司先生こそが過去の重さで一歩も動けなかった人。ただ、いのりさんの熱さにほだされ腹くくって、いのりさんのためだけに全力を出せるだけ...
さようならとありがとうを、できたなら。 大人になればなるほど嫌な自分が増えていって、昇華できないまま足を引っ張るようになります。 司先生ですら…いや、司先生こそが過去の重さで一歩も動けなかった人。ただ、いのりさんの熱さにほだされ腹くくって、いのりさんのためだけに全力を出せるだけで。 それはそれで素晴らしいのですが、今巻はついに子供達の真摯で前向きな姿に触れ、自らも過去と向き合おうとする司先生…!(先生ばりにぶわっ…) この作品、師弟の話でありながら、お互いがお互いを一個の選手、人間として尊敬しているのがホントに素晴らしいんですよねぇ。 司先生はいのりさんを導いているようで導かれている。 いのりさんは司先生に選べるようになりたい。 …特にいのりさんの心境というのは目的と手段がまるっと逆転してて、さりげないけど凄い転換です。 「(メダリストという)強い選手になるために、司先生に教えてもらう」から、「司先生に教えてもらいたいから、強くなりたい」。ほら、前後が逆転。 分かる、ホントによくわかる、その気持ち。「司先生はきっと自分をメダリストにしてくれる」という気持ちが始まりだけど、その気持ちが強過ぎていつの間にか「メダリストになる手段、誰に教えてもらってメダリストになるか」をこだわってしまって…。 なんかもうホントにこの二人が別々の道を歩む姿が想像できない。あまりにお互いがお互いを好き過ぎる。 ……つい口にしたくなる言葉があるけど、それは言いたくないな、って思う。 で。 そう言いながらも、いやもう…理凰さんがもう…可愛過ぎる。 なんだろう、この漫画に欠けていたツンデレがここにきて、とか…いやいや。 どんなに斜に構えていても、良いものを否定できない、「凄い」とか「憧れ」に対して素直に反応できるのが子供らしくて微笑ましい、そしてそれ以上に羨ましいんです。 司先生を認めた後の理凰さんはもう、ホント可愛いとしか言いようがない。SP(ショートプログラム)後の表情とかもう…ねぇ? いっそもう、うち(明浦路門下)の子になっちゃいなよ! ミケも加えて3人でワチャワチャやってる感じがすっごい楽しい…し、司先生をめぐっていのりさんと理凰さんがバチバチやるのも心が豊かになるし(笑 あと、誰かに「大丈夫」って言ってあげられる強さを見せてくれたところが、ホントに嬉しい。 それから今回絶対面白いのは、「見なよ…オレの司を…」に絡むいのりの挙動不審っぷりなんですが。 これ、同感なんですよねぇ。この上なく同感。はっきり言って司先生のダンス、めちゃくちゃ好き(1巻のも)。 なんというか、カッコよさ、綺麗さの魅せ方が上手いんですよ。基本的に司先生はカッコいいんだけど、それを更に動きがつくことで非現実的なものを見せつけられる感じ。 ギャラリーの皆がキラッキラした目で見てるのがまた良い効果だったり…。 そりゃぁひねくれものだって惚れるわぁ。 …でも。 何で司先生が「踊ってみせよう」って思ったのか? がピンとこないんですよね。 幾ら何でも(現時点で)夜鷹純のイメージを払拭できるほどに自分が上手く踊れる、なんて思ってないだろうし…? いや、「こんなありがたい事ない」ものを見せてもらったんで何にも文句ないですけれどもね? さて、ついに次巻は…。 相変わらず熱くて楽しみな展開が続きますが…えぇ?! 発刊3/23ぃ!? …が、頑張ってそれまで生きるよ…。 夕焼けの公園で座る背中が、寂しさや悔しさや、喜びや感謝や…余りに多くの感情を呼び起こして、ちょっと目尻がぐっちゃぐちゃになっちゃうんですよ。
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