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ヤングでは終わらないヤングケアラー の商品レビュー

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2023/09/21

国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→ https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11509950

Posted byブクログ

2022/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ここ数年ヤングケアラーと言う言葉を報道で見聞きし、10代20代の若者が家族の介護や世話をするということで何となく対象となる家庭が「貧困家庭」「片親家庭」「虐待やネグレクトなどする親のいる家庭」というイメージが自分にはありました。しかしそのほかにも「障害を持った家族のいる家庭」という対象があることを改めて本書のタイトルを見て気づきました。 自分の家にも障害のある兄弟はいたのに、我が家は親がほとんどその兄弟の面倒を見ていたので自分もこの対象に近しいということにすぐには気づきませんでした。しかしここに書かれた「障害を持つ兄弟姉妹の世話をするきょうだい」のそれぞれの話を読み、自分も10代20代の頃は同じような苦悩や羞恥に見舞われて友人関係や学校生活が辛かったことを思い出しました。 そして親なき今、ヤングではなくなったけども障害のある兄弟の親的立場を余儀なくされている現状を振り返り決して今現在も本書の内容が他人事ではないことを改めて認識しました。 ヤングケアラーの問題はまだ気づかれ始めたばかりで、これからどれだけ対象となる若者がいるのか、どんな家庭の中でどんな立場の人をケアしているのか調査しないとわからない状況のようですが、「ヤングケアラー問題」と ひとくくりにしては何も解決できない、と言うことを本書を読んでまず感じました。ヤングケアラー問題にはそこに至るまでの家庭の中での問題が既にあり、それを解決しないことにはヤングケアラーがいなくなることはないでしょう。また、その家庭の中での問題も実に様々な困難であることから困難の内容によって対処の仕方も全く変わってくるだろうと思います。 自分の気持ちを気づかないうちに抑圧してしまい、自分が「ヤングケアラー」と言う立場だということに気づいていない若者もとても多いと思います。これは言葉は新しいけれども決して新しくない社会問題です。

Posted byブクログ