町かどの穴 の商品レビュー
読み終えて、少したって、収録されていたタイトルを眺めてみる。どれも味がある小説で「あぁ、面白かったなぁ」と密かに幸せな気分になれる。もちろん読んでいる最中も楽しめるのですが、じわじわと染み込むおもしろさ、と評した方が、なんだかしっくりきます。 そんな不思議で奇妙な物語19篇を収...
読み終えて、少したって、収録されていたタイトルを眺めてみる。どれも味がある小説で「あぁ、面白かったなぁ」と密かに幸せな気分になれる。もちろん読んでいる最中も楽しめるのですが、じわじわと染み込むおもしろさ、と評した方が、なんだかしっくりきます。 そんな不思議で奇妙な物語19篇を収録した本書は、R・A・ラファティのベストコレクションその1。その1ということは、その2もあるようで、本書は「アヤシイ篇」で、その2は「カワイイ篇」とのこと。カワイイ篇も超気になる。 「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」をはじめ、本書では<不純粋価額研究所>シリーズが計3篇収録されている。このシリーズ、ばからしくてとても好き。 表題にもなっている「町かどの穴」は、その癖の強い文体もあって、アヤシイ篇の幕開けを飾るに相応しい作品かと。その他、「どろぼう熊の惑星」や「山上の蛙」、「世界の蝶番はうめく」、「いなかった男」、「つぎの岩につづく」あたりも印象的。もちろんそれ以外も。 カワイイ篇もぜひ読んでみよう。
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「町かどの穴」★★★ 「どろぼう熊の惑星」★★★ 「山上の蛙」★★★ 「秘密の鰐について」★★ 「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」★★★★ 「世界の蝶番はうめく」★★★ 「今年の新人」★★ 「いなかった男」★★★ 「テキサス州ソドムとゴモラ」★★★ 「夢」★★ 「苺ケ丘」★★ 「カブリート」★★★ 「その町の名は?」★★★★ 「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」★★★ 「他人の目」★★★ 「その曲しか吹けない」★★ 「完全無欠な貴橄欖石」★★ 「《偉大な日》明ける」★★★★ 「つぎの岩につづく」★★★
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