チャンキ 改訂版 の商品レビュー
主人公の名前はチャンキ、場所は日本、人々は普通に日本人とわかる氏名、外国国籍の場合はその国の人らしい氏名で語られる。主人公の名前の由来は明かされない。最後まで謎は謎のまま。悪く言えば遥か昔の文学的な青春小説か中途半端な設定のSFのよう。読後感はざらざらと極めて不快で不明瞭。映画を...
主人公の名前はチャンキ、場所は日本、人々は普通に日本人とわかる氏名、外国国籍の場合はその国の人らしい氏名で語られる。主人公の名前の由来は明かされない。最後まで謎は謎のまま。悪く言えば遥か昔の文学的な青春小説か中途半端な設定のSFのよう。読後感はざらざらと極めて不快で不明瞭。映画を読んでいるような読書感。 にもかかわらず、2日ほどで一気読み。 そう、この異常な設定の中だからこそ、真正面からこそばゆいほどに生真面に表現できたのだと思う『言葉』との、出会いと格闘の記録から、目を離すことができなくなったのだと読み終え、振り返ってようやく気づく。エロスとタナトス。残響音がまだ木霊している。深くて、難解な結末はすべての始まり。
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