ポルトガル、西の果てまで の商品レビュー
旅好きで旅行記にも目がないが、たくさんの人が渦巻く強烈な熱気に惹かれがちな私は、熱帯雨林気候の土地が中心になりがち。なのでポルトガルはノーマークだった。 この本はそんな私でも惹きつけられる魅力があった。 作者が優しくて豊かな人なんだろうな。この人を通して見るポルトガルは清貧で温か...
旅好きで旅行記にも目がないが、たくさんの人が渦巻く強烈な熱気に惹かれがちな私は、熱帯雨林気候の土地が中心になりがち。なのでポルトガルはノーマークだった。 この本はそんな私でも惹きつけられる魅力があった。 作者が優しくて豊かな人なんだろうな。この人を通して見るポルトガルは清貧で温かい国にみえた。
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ちょっと外国の旅行記(エッセイ)が読みたい気分のとき、これまたちょうどタイミングよく、行きつけの本屋さんで見つけた本。 先日読んだ中谷美紀のインドの旅行記はもちろん文書のプロじゃないから仕方ないのだけど、ごく個人の日記、という感じがしたけれどこの方はエディターとしてもご活躍され...
ちょっと外国の旅行記(エッセイ)が読みたい気分のとき、これまたちょうどタイミングよく、行きつけの本屋さんで見つけた本。 先日読んだ中谷美紀のインドの旅行記はもちろん文書のプロじゃないから仕方ないのだけど、ごく個人の日記、という感じがしたけれどこの方はエディターとしてもご活躍されていたようで、とにかく文章のうまさにうなった。 どこかいつも黄昏時のような、アンニュイな雰囲気漂うその筆にヨーロッパの独特の文化を持つポルトガル(しかもあまりメジャーではない土地)が映画めいて描かれている。 また、ポルトガルという国への敬意も感じられ(前述の中谷さんのインドに対するものとはずいぶん印象が違ったのはそこが一番だと思う)、全く興味のなかったポルトガルに興味が沸いてしまった。うっかり。 後半の「映画のなかのポルトガル」という感じの章はちょっと個人的に「全米が泣いた」みたいな映画を好む私としてはよくわからなかったのだけれど、あくまでそれは私の感性がそういうことなわけで、好きな人にはたまらないと思う。 うむ、今はひたすらエッセイが読みたい気分だ。
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ポルトガルに興味があるけど、歴史や統計データではなく、ましてやガイドブックで集められたような街の最新情報や、初めての旅行者の「行ってみた」的感想文でもない、よみものを探している最中に出会えた良書。 何度も行き来する筆者が、お気に入りの食堂、働く人、専門の映画にまつわる土地や、関...
ポルトガルに興味があるけど、歴史や統計データではなく、ましてやガイドブックで集められたような街の最新情報や、初めての旅行者の「行ってみた」的感想文でもない、よみものを探している最中に出会えた良書。 何度も行き来する筆者が、お気に入りの食堂、働く人、専門の映画にまつわる土地や、関係する人物のことなど、大事にしているストーリーを散りばめている。 ミニシアターよりも、もっと小さい劇場でとっておきの作品を見せてもらったような気持ちで本を閉じた。
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