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おじいちゃんのねがいごと の商品レビュー

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2023/03/15

仕事の流れで内容把握のために走り読むつもりで開きましたが、気づけば落涙でした。 鳥を愛するおじいさんと、孫であり語り手の「わたし」。そして「わたし」の弟で言葉の少ないミロをはじめとした、おじいさんをとりまく人々と雄大な自然。 孫たちとおじいさんのやりとりがメインですが、教訓め...

仕事の流れで内容把握のために走り読むつもりで開きましたが、気づけば落涙でした。 鳥を愛するおじいさんと、孫であり語り手の「わたし」。そして「わたし」の弟で言葉の少ないミロをはじめとした、おじいさんをとりまく人々と雄大な自然。 孫たちとおじいさんのやりとりがメインですが、教訓めいた話でもないし、泣かせてやるぜ!って腕ぶん回してる感もまったくない、ひたすらに静かで淡々としたストーリー。 なのに、柔らかであったかい愛と、避けられない喪失の中にある希望が、涙腺総攻撃です。「慈しむ」とはこの世界である。 このシンプルさで、この読み心地をくれる作者はもちろんすごいのですが、その味わいを足し引き無しにそのまま届けてくれる翻訳も偉大。 輪郭をはっきりさせずに空気感だけを深い彩りで伝えてくれるこの絵も、なんだか自分の記憶にこの場面があったように錯覚させる臨場感があります。 涙をふきふき、読後にもういちど表紙を見ると、孫たちの目線に初見では理解しえない深い意味が生まれて、拭いた涙がカムバックです。

Posted byブクログ

2022/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

老いていくことがどんなことであるのか感じる絵本 老い、死そして再生…それらをじんわると心に伝える絵本です。

Posted byブクログ