ナチュラリスト の商品レビュー
ドリトル先生と福岡さんがナチュラリストと言う観点で重なっていく書籍 動的平衡といった概念も簡単に教えてくれているなかなか面白いし簡単。1日で読める。
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ドリトル先生は、子どもの頃うちにあったから何十回何百回と読み直したから、引用されている部分は今でも思い出せる。でも最初のアフリカ行き以外はスタビンズ君の回想だと書かれているのを読んで、思いも寄らない視点にハッとした。読んだのが小学生の頃だったからそこまで考えがいたらなかかったけど...
ドリトル先生は、子どもの頃うちにあったから何十回何百回と読み直したから、引用されている部分は今でも思い出せる。でも最初のアフリカ行き以外はスタビンズ君の回想だと書かれているのを読んで、思いも寄らない視点にハッとした。読んだのが小学生の頃だったからそこまで考えがいたらなかかったけど、これを語っているとき、スタビンズ君はもう老人で、ドリトル先生もほとんどの動物たちももうこの世にいないはずで、だからこの物語の世界はこんなに美しい。 またドリトル先生は『博物学者』と訳されているけれど、この言葉から連想する、標本や剥製を蒐集分類して博物館に陳列する人というイメージと違って、生きていることそのものを探求する人だという。つまりレイチェルカーソンが『センス・オブ・ワンダー』で述べたように、自然の美しさに打たれたり、精妙さに驚くこと、フォルムの奇抜さに引き込まれること、動きのしなやかさに見せられること、風の匂いや光りの粒たちをはっきりと感じる心を大人になっても持ち続けている人だと。
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福岡ハカセの研究職に至る過程を顧みる。誰にあった好奇心豊かな子供時代を思い起こさせる情緒豊かな一冊。 閉館間際の図書館で、シンイチ少年が初めての部屋に踏み込み偶然見つけた一冊。それが少年の人生を決定づける。本の名は「原色図鑑世界の蝶」。 この方の著作が流行るのは、文系的という...
福岡ハカセの研究職に至る過程を顧みる。誰にあった好奇心豊かな子供時代を思い起こさせる情緒豊かな一冊。 閉館間際の図書館で、シンイチ少年が初めての部屋に踏み込み偶然見つけた一冊。それが少年の人生を決定づける。本の名は「原色図鑑世界の蝶」。 この方の著作が流行るのは、文系的というかどこか情緒が感じられるからだろう。遺伝子の話であったり、微生物の話でもどこか違う。 本書はその淵源が分かる内容。ドリトル先生と蝶の図鑑。 子供の好奇心を馬鹿にしてはいけない。
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自然と真摯に向き合い,自らの生命観を追究する人,それをナチュラリストというのであって,決して博物学者といった無味乾燥な,一般から遠い存在を指す言葉ではないという主張.結局,長期的な目で見れば(当然ながら余裕のない人は,どうしてもこの視点で物事を判断できないが),自然に即した生命観...
自然と真摯に向き合い,自らの生命観を追究する人,それをナチュラリストというのであって,決して博物学者といった無味乾燥な,一般から遠い存在を指す言葉ではないという主張.結局,長期的な目で見れば(当然ながら余裕のない人は,どうしてもこの視点で物事を判断できないが),自然に即した生命観に従うことが自らを助けることになるのだろう.段々と,群体としてのヒトは自らを助けない方向に大きく舵を取っているので,密集地からの脱却が初手だろう.
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