ヘンリー・ジェイムズとその時代 の商品レビュー
2021年刊。収録された諸論文は1987年以降に書かれたもの。 ヘンリー・ジェイムズに関する評論も伝記も読んだことがなく、本書で伝記的事実もわかるかなと思ったが、そちら方面はたいした情報量ではなかった。 作家ヘンリー・ジェイムズの祖父がウィリアム・ジェイムズで、父がヘンリー...
2021年刊。収録された諸論文は1987年以降に書かれたもの。 ヘンリー・ジェイムズに関する評論も伝記も読んだことがなく、本書で伝記的事実もわかるかなと思ったが、そちら方面はたいした情報量ではなかった。 作家ヘンリー・ジェイムズの祖父がウィリアム・ジェイムズで、父がヘンリー・ジェイムズで、兄がウィリアム・ジェイムズ(哲学者)で、兄の子がヘンリー・ジェイムズ。何とややこしい名付けで遊んでいる家系であろうか。 批評としては、ジェイムズ作品の「語りの主体」に着目したものが多い。しかし、文芸批評としてはあまり「一流」っぽくはない気がした。 ジェイムズの長い長編はどれもかなり昔読んだものなので、読み直したいと思っているが、何しろ読むのに多大な時間がかかるし、文学的満足の一方でしんどさもあるので、気合いが必要である。
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