僕たちはどう生きるか の商品レビュー
育児、農業、環境。新規ではないがオルタナティブな選択を静かに強く説く。前著でも感じたがちょっと素朴すぎないか?それも頑固なまでに。悪書ではないが森田さんはもういいかな、と思ってしまった。『数学する身体』はそれにしても名著だったから、今後に期待していたのにスピリチュアルな感じになっ...
育児、農業、環境。新規ではないがオルタナティブな選択を静かに強く説く。前著でも感じたがちょっと素朴すぎないか?それも頑固なまでに。悪書ではないが森田さんはもういいかな、と思ってしまった。『数学する身体』はそれにしても名著だったから、今後に期待していたのにスピリチュアルな感じになってしまった。後書きで、向精神薬のことを悪く書いているのを見て、心の底からの失望を抱いた。
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自然に囲まれた生活をしてみたいと思いました。 コロナ禍は街にいようが、自然の中にいようが、人と関わって生きている以上、どこも大変だったのだと感じました。
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生活が変わって今に慣れることに精一杯。 だけど、私が行きたい方向はこっちだったと思い出させてくれた。 森田さんの言葉はいつもスッと心に届く。 ・僕は、僕だけでは立てないからこそ 、僕ではないものと響き合うことができる。 ・人は、自分だけのためになる行動からは、喜びを得ることができない。それは人は弱い存在だからだ。人は、自分だけのために生きて、それで幸福になれるほど強くない。 ・自己の偽善性も、他者を偽善性も、まずは認めるところから始めたい。他者と直に触れ合い、相互に気遣う営みを通して、僕たちはいままでより少しでも、互いをゆるし合えるように生まれ変わっていくことができる。 ・他社に侵される契機がなければ、本当の学びは起きない。 ・教室での学びは、社会や経済からも切り離されている。このため、学ぶことが生きることと連続している実感を得にくい。 ・自分が何に依存して生きているかを緻密に描き出していく。この過程で、子どもたちはやがて、自分の存在が、まるで毛細血管のように地球生命圏全体にしみわたっていることを発見するだろう。 ・僕たちはあるがままの世界を見ているわけではない。問題はこのとき、自分には何が見えてないかを、自覚するのが難しいことだ。僕たちは、自分の無関心について、かなり無知なのである。 ・自分が何に依存しているかを自覚しないままでは、環境の急激な変化に対応できない。 ・山のなかや、庭に子どもたちといるときは、僕がしゃべらなくても場は動いていくのだ。むしろ、僕が余計なことを言わない方がいい。 ・未来からこんなに奪っていると、自分や、子どもたちに教えるより前に、いまこんなにも与えられていると知るために知恵と技術をいかしていくことはできないだろうか。 ・同じ生命が、姿を変えながら、途絶えることなく続いてきた。とすれば、再会は「いつか」起きることなのではなく、「いつも」起きていることなのではないか。いつかまた会おうと約束する前に、僕たちはいまここでまた会えているのだ。 ・明らかに自己破綻に夢中なこの世界について説明を求められたとき、父は息子に何を語ることができるだろうか。
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【コロナ、気候、危機感】 2020年に始まるコロナ期の1年間を記録した日記型エッセイ。春、夏、秋、冬にはそれぞれテーマが付けられている。 土づくり、協生農法など、著者がその時期に取り組んでいたことについて書かれていた。 ‥ コロナは数年前になるけど、当時は自分たちがさまざまなものに依存していることを痛感した時期だったなーと改めて思い返す。 このパンデミックで、土との距離を縮めた人も少なくないかもしれない。 ティモシー・モートンの思想、「エコロジカルな自覚」について、この経験と照らし合わせて綴られる。 人間の弱さを自覚すること。 コロナが危機として私たちの脆弱性を露呈し、政治・社会経済的な変化を促す中で、気候危機に対する私たちの動きは鈍い。その違いについて、実際に感じるものかどうか、という点が述べられていた。 現代の教育環境、社会環境が、私たちが感じるべきものを感じにくくしている、ひとつひとつユニークで一回きりの自然界を想像することが大事という。 世代間の倫理にも触れる。 著者の示す解は、正直簡単ではないと思った。 100万種が数十年以内に絶滅するとされる。知っていたとしても、人間社会にも依存する私たち。そこに日常的にある危機を毎日管理しながら生きている。 自然界は私たちに対する大規模な危機をもたらしうるけれど、人間社会での危機感は個人的で鋭くて、自分以外は誰も管理・緩和してくれない。 一定の余裕がいるなー。 それでも2024年の今現在、また私たちの多くは、私たちのさまざまな「依存先への自覚」を薄めているようにも感じる。
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はじまりはコロナ禍の社会やコロナ禍による生活スタイルの変化によって気がついた生態系の描写 この描写を通して何を伝えたいんだろうと思い読み続けると筆者の日々の生活風景や考えを通して、社会がいつどう変わるか分からない中で自分は日々何を大切にし、どんな生活にしていきたいのかに気づかせて...
はじまりはコロナ禍の社会やコロナ禍による生活スタイルの変化によって気がついた生態系の描写 この描写を通して何を伝えたいんだろうと思い読み続けると筆者の日々の生活風景や考えを通して、社会がいつどう変わるか分からない中で自分は日々何を大切にし、どんな生活にしていきたいのかに気づかせてくれる本だった 人生について考えたいとき、自己啓発本に手が伸びがちだが、自分では経験できない人の生活風景や自分の経験だけでは視野に入ってこない社会・自然・政治・・・などの世の中の動きを描く作品こそ、自分はどうありたいのかが見えてくるのかもしれないと新たな発見をさせてもらった
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コロナ以降の世界をどのように生きていくべきか、 筆者と同じ目線で共に考えることのできる作品。 地球、植物、動物、人間。 目に見えるもの、見えないもの。 この世に存在するあらゆるものに気づかせてくれる。
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パンデミック以降、やっと読みたかった本に出会えました。私はずっとこういう本を探してたんだと思います。
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それまで数学を生業としてきた著者が、コロナ禍で子どもと多くの時間を過ごし、自然に触れることで感じたことを瑞々しい言葉で語っている。現代社会の中では人は「個人」として、独立したものと錯覚しがちだが、見方を変えれば歴史や周囲の自然との関係のなかで作られた依存的存在としての人間の姿が見...
それまで数学を生業としてきた著者が、コロナ禍で子どもと多くの時間を過ごし、自然に触れることで感じたことを瑞々しい言葉で語っている。現代社会の中では人は「個人」として、独立したものと錯覚しがちだが、見方を変えれば歴史や周囲の自然との関係のなかで作られた依存的存在としての人間の姿が見えてくる。それは決して人の価値を貶めるものではなく、むしろ人間に豊かさをもたらすような気さえする。 以下の一文が特に印象的だったので書き記しておく。 「だが、人間がいることによって、人間がいなければ考えられないような、豊かな生態系を構築できる。人間は環境から奪うだけの存在ではなく、生態系の拡張日貢献する生き物になれる。これを示す実例をいくつも作っていくことができれば、未来の子どもたちも心の底から「わたしは生きていてもいい」と思えるのではないか。」
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パンデミック中でも自然豊かな生活をしている家族の日記のようで、ちょっとした親バカ風な内容かと思いましたが、本来あるべき人間らしさがお子さんが教えてくれる場面があり考えさせられました。例えば、お子さんが「地球上の人間がみんな死んだら次は何かな?恐竜?」真生さんが「道路や車がなくなっ...
パンデミック中でも自然豊かな生活をしている家族の日記のようで、ちょっとした親バカ風な内容かと思いましたが、本来あるべき人間らしさがお子さんが教えてくれる場面があり考えさせられました。例えば、お子さんが「地球上の人間がみんな死んだら次は何かな?恐竜?」真生さんが「道路や車がなくなってまったく違う風景だろうね」そしたらお子さんが「そしたら自由に歩けるね。アリさんとかカタツムリくんとかも」と語っています。 こどもと散歩していると「あのみかん摂ってもいい?」「あのビワ摂ってもいい」と言われても「あれは他の誰かのものだから」と答えなければならない。せつないです。人間が人間らしく生きられないことをこんな小さいときから大人は伝えなくてはならない。地球は誰のもの、海は誰のもの、土は誰のもの、木や森は誰のもの、そして空気は誰のもの。かなり間違いを起こしている生き物は人類だったかもしれません。
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『僕たちはどう生きるか』 「STILLとは、単なる動きの欠如ではない。それは、生命の躍動をたたえた静かさである。」 目の前で起きる急激な変化に対応するために、今いるこの場所を精緻に知ろうとする。生命の発する声に耳を傾ける豊かな営み。そんな祝福を僕も感じたい。 #読了 #読書 #君...
『僕たちはどう生きるか』 「STILLとは、単なる動きの欠如ではない。それは、生命の躍動をたたえた静かさである。」 目の前で起きる急激な変化に対応するために、今いるこの場所を精緻に知ろうとする。生命の発する声に耳を傾ける豊かな営み。そんな祝福を僕も感じたい。 #読了 #読書 #君羅文庫
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