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伯爵と成金 の商品レビュー

2.8

12件のお客様レビュー

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2021/10/08

昭和6年の東京で、ある殺人事件が発生した。被害者は経営者の牧野求助。ピストルで撃たれていて、さらに顔には赤ペンキが塗られていた。逃げていくのを目撃した人がいたことから、警察は息子の心太郎を逮捕したが、本人は否認している。無実であることを証明するため、心太郎は、ある探偵研究所に行き...

昭和6年の東京で、ある殺人事件が発生した。被害者は経営者の牧野求助。ピストルで撃たれていて、さらに顔には赤ペンキが塗られていた。逃げていくのを目撃した人がいたことから、警察は息子の心太郎を逮捕したが、本人は否認している。無実であることを証明するため、心太郎は、ある探偵研究所に行きつき、依頼をする。かくして、二人の捜査が始まる。 色々モヤモヤ感の残る作品でした。堀川さんというと、幻想シリーズといったミステリアスながらも、そんなに重めではない印象でしたが、今回は殺人事件といった割とダークな部分を取り扱っていて、ちょっと意外でした。 ただ、表紙から想像するに、二人のバディ感を描いているかと思いきや、単独行動が多かった印象でした。助手が調査したはずが、いつの間にか最後、探偵が披露していて(密かに調査していたみたい)、全部持ってかれている感がすごくありました。 ミステリーとしては、ミステリーとしての醍醐味があまり感じられませんでした。その時の状況ばかり綴られていて、あまり人間ドラマは書いてはいますが、さらりと流れている感じがしました。 そのせいか、じっくりと深掘りすることなく、もう事件終わりといった流れが4回続くので、モヤモヤ感が続くばかりでした。 ミステリーというよりは、探偵と助手の冒険活劇といいましょうか、探偵奮闘記かなと思いました。 登場人物もモヤモヤが残りました。そもそも二人の年齢が不明で、表紙を見た限りでは20代でしょうか? 探偵は文章の雰囲気から、優雅で、いかにもお金持ちの雰囲気を醸し出しています。 ただ、助手の方はキャラクター性がブレブレな印象がありました。ある時は「僕」キャラ、ある時は「俺」キャラといった具合に場面場面で異なるキャラクターを演じている感覚がありました。ある意味、優柔不断な性格かもしれませんが、結局どんな性格なのか気になるところでした。 もう少し二人のバディぶりがあってもよかったではとも思いました。 二人が一緒に捜査することで、お互いのキャラクターがわかっていくかなと思いましたので、続編があるならば、そこを重視していただきたいなと思いました。 ストーリーでは、一応、一連の事件が明らかになり、その背景に黒幕が存在するのですが、結局スッキリしないまま終了するので、モヤモヤありまくりでした。 さらに最後の会話が、またスタート地点に戻ったような感覚に陥り、えー?と疑問を呈したまま、終了したので、今までのは何だったの?とか思ってしまいました。 これがシリーズならば、続編はじっくりと一つの事件を扱って、それを登場人物の過去といった要素を使いながら、話を広げていただきたいなと思いました。 単独作品ならば、色々モヤモヤ感が残って、あまり楽しめなかったなと思いました。

Posted byブクログ

2021/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつもの堀川さんという感じではなかったですね。 で、ミステリではあるのですが、どこかすっきりしないところが……。

Posted byブクログ