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それでも選挙に行く理由 の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2023/08/16

アクセス方法▼ https://library.kansaigaidai.ac.jp/%E8%B3%87%E6%96%99%E3%82%92%E6%8E%A2%E3%81%99/%E9%9B%BB%E5%AD%90BOOK#!#tu 電子ブックを読む▼ https://eli...

アクセス方法▼ https://library.kansaigaidai.ac.jp/%E8%B3%87%E6%96%99%E3%82%92%E6%8E%A2%E3%81%99/%E9%9B%BB%E5%AD%90BOOK#!#tu 電子ブックを読む▼ https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000117716

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2022/04/03

誰がどのようにして統治するかを選択する方法として選挙を評価すべきであるとはどのようなことか、選挙の長所、短所、限界について考察がなされている。 ブレグジット、トランプ当選、イタリア国民投票の失敗を受け、近年では民主主義に対する危機感が強まっており、結局のところ選挙に意味はあるの...

誰がどのようにして統治するかを選択する方法として選挙を評価すべきであるとはどのようなことか、選挙の長所、短所、限界について考察がなされている。 ブレグジット、トランプ当選、イタリア国民投票の失敗を受け、近年では民主主義に対する危機感が強まっており、結局のところ選挙に意味はあるのか?と思いがちになる。もちろん選挙は最大公約数的にしか機能せず、全てを解決するのは不可能ではあるが、紛争を平和裡に解決することに一役買っている。よって期待しすぎてもならなければ、絶望する必要もない。選挙とは「紙でできた石つぶて」なのである。 メモ: p.71 投票日に起こることは、長期にわたる説得のプロセスの集大成でわるだけでなく、多くの場合、操作と抑圧のプロセスの集大成なのである。 p.122 多様な選好が存在する社会において、特定の決定を「合理的」として選びとることのできる唯一の方法は、結果に対する人々の不満を最小化することである。

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2022/03/02

☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC10026461

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2022/02/17

選挙は抜本的な改革や大きな変革は起きにくい。現状はなかなか変わらないことが多い。それでも選挙は紛争を最も平和的に解決できる手段である、という主張が読んでいて最も印象に残った。選挙によって平和的な政権交代を経験した国は、平和的な政権交代を経験したことがない国よりも暴力的な紛争が圧倒...

選挙は抜本的な改革や大きな変革は起きにくい。現状はなかなか変わらないことが多い。それでも選挙は紛争を最も平和的に解決できる手段である、という主張が読んでいて最も印象に残った。選挙によって平和的な政権交代を経験した国は、平和的な政権交代を経験したことがない国よりも暴力的な紛争が圧倒的に少なくなる。政権交代のチャンスがあればわざわざ武力で政権を奪取するような現象は起きにくいよう。著者によると選挙とは、「紙でできた石つぶて」とのことだった。もちろんこの時の選挙は金銭等からまない公平な選挙が必要とのこと。 まだ歴史の浅い投票という行為によって、少しでも平和な社会を築く練習を小さくではあるがしていきたい。

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2022/02/05

選挙とは何か、どのような歴史を辿って今に至るのか、そして選挙の効用は何かということが分かりやすくまとまっている。 我々は自ら支配することはできないが、支配する者を選ぶことができる。選挙権の拡大と私有財産の保護とのせめぎ合い。フィクションが現実を形成する、選挙もフィクション。選挙は...

選挙とは何か、どのような歴史を辿って今に至るのか、そして選挙の効用は何かということが分かりやすくまとまっている。 我々は自ら支配することはできないが、支配する者を選ぶことができる。選挙権の拡大と私有財産の保護とのせめぎ合い。フィクションが現実を形成する、選挙もフィクション。選挙は独裁国家でのお飾りなものですら権力者にとって脅威となりうる。現職にある者が有利な理由。平和的な紛争処理としての選挙、多数派に純粋な力だけで考えた場合は少数派は勝てない。

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2022/01/22

<感想>思想的な議論もあれば統計データに基づく議論もあり、政治学という分野の議論の作法が一冊でよく分かる内容になっていると思う。学部の授業の参考書として推薦できるのでは。 <目次> 第1章「序論」第I部「選挙の機能」第2章「政府を選ぶということ」第3章「所有権の保護」第4章「与...

<感想>思想的な議論もあれば統計データに基づく議論もあり、政治学という分野の議論の作法が一冊でよく分かる内容になっていると思う。学部の授業の参考書として推薦できるのでは。 <目次> 第1章「序論」第I部「選挙の機能」第2章「政府を選ぶということ」第3章「所有権の保護」第4章「与党にとどまるための攻防」第5章「第I部の結論 選挙の本質とは」第II部「選挙に何を期待できるのか」第6章「第II部への序論」第7章「合理性」第8章「代表、アカウンタビリティ、政府のコントロール」第9章「経済パフォーマンス」第10章「経済的・社会的な平等」第11章「平和的な紛争処理」第12章「結論」

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2022/01/22

社会的紛争を暴力によってではなく、自由かつ平和に処理するための手段として、選挙がどのように機能しているのか、市民は選挙に何を期待できるのかを、民主主義の理念に照らし合わせて考察する本。80歳を超えた碩学による選挙論の総括といった趣もある本だが、選挙という手段の有益さ(暴力の回避)...

社会的紛争を暴力によってではなく、自由かつ平和に処理するための手段として、選挙がどのように機能しているのか、市民は選挙に何を期待できるのかを、民主主義の理念に照らし合わせて考察する本。80歳を超えた碩学による選挙論の総括といった趣もある本だが、選挙という手段の有益さ(暴力の回避)とともに、所得構造の改変につながらないという限界も鋭く指摘しており、選挙から得られるもの・得られないものを冷徹に考察している。またテーゼを裏付ける様々な事例も皮肉の効いたものが多く、畑違いの人間からしても非常に面白い。

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2021/12/05

選挙される人及び選挙管理委員に読んでほしい本 筆者の主張は納得できる。 選挙の最大の価値は、社会のあらゆる対立を暴力に頼ることなく自由と平和のうちに処理できること。 重要な前提条件は、現職やその支持者が選挙で負けることに大した意味合いがないこと、つまり、選挙の「賭け金」が高すぎな...

選挙される人及び選挙管理委員に読んでほしい本 筆者の主張は納得できる。 選挙の最大の価値は、社会のあらゆる対立を暴力に頼ることなく自由と平和のうちに処理できること。 重要な前提条件は、現職やその支持者が選挙で負けることに大した意味合いがないこと、つまり、選挙の「賭け金」が高すぎないこと。負けることの損失が大きいと暴動が起きる。誰が当選したかより、激しく分断された社会においても平和的に処理できるかどうかが最も重要なんだ。

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2021/11/21

本書の出版とシンクロするように行われた2021年衆議院選の投票率は55.93%。前回は上回りましたが、戦後3番目の低い水準にとどまったとのこと。野党立民は「政権交代」を掲げて盛り上げようとしていましたが不発でしたね。逆に共産党との連携が逆目にでたのか、ダメージ大きかったようです。...

本書の出版とシンクロするように行われた2021年衆議院選の投票率は55.93%。前回は上回りましたが、戦後3番目の低い水準にとどまったとのこと。野党立民は「政権交代」を掲げて盛り上げようとしていましたが不発でしたね。逆に共産党との連携が逆目にでたのか、ダメージ大きかったようです。まあ、与野党とも「分配」をキーワードにしている時点で論点同じになっちゃ感じもします。というように選挙で社会はダイナミックに変わるものではない、とクールに分析する本でした。「私たちが選挙を評価するのは、一人ひとりが何をするにも自由だという、私たちが本来望むものの次に良いものだからである。私たちは集団として生活する必要があり、そのためには統治されなければならない。誰もが、やりたくないことをやれと命令されたり、やりたいことの実行を禁じられるのは好きではないが、それでも私たちは統治されなければならない。そして、すべての人が同時に統治者にはなれないので、せめてもの次善の策は、誰によってどのように統治されるかを選択することができ、好ましくない政府を排除する権利を保有することなのである。これが、選挙が可能にすることである。」まるで、チャーチルの「民主主義は最悪の政治形態といわれてきた。他に試みられたあらゆる形態を除けば」みたいな言い方です。なので、制度としての善し悪しではなく、選挙をどう使っていくか、の問題を考えるにはいいテキストだと思いました。コロナ禍は強い指導者を呼び、素早い意思決定への憧れを呼び込んでいますが、この面倒くさい仕組みで変化を作っていくことが出来るのかどうか、は大切にしたいと思いました。実は今回の衆議院選の18歳19歳の投票率はアップしたというニュースもあって、そこらへんに光を見いだしたいです。

Posted byブクログ