シニシズム の商品レビュー
シニシズムの語源にもなった“犬儒派“ディオゲネスの解説 ■古代と現代のシニシズムの比較 ●現代 ・大衆のシニシズム 「世界を変えようとする試みは失敗する運命にある」と私たちに思わせようとする。(はじめに) ●古代 ・ディオゲネス 覇気のない現代のシニシズムと対照的(はじめ...
シニシズムの語源にもなった“犬儒派“ディオゲネスの解説 ■古代と現代のシニシズムの比較 ●現代 ・大衆のシニシズム 「世界を変えようとする試みは失敗する運命にある」と私たちに思わせようとする。(はじめに) ●古代 ・ディオゲネス 覇気のない現代のシニシズムと対照的(はじめに) ・古代シニック派の哲学は、その積極性に反してシニシズムに関する本の執筆を嫌う。シニック派の観点では、知識欲と学術的興味から書かれた本、特に学者が書く本は、個人の嗜好や気質、シニック派の哲学とは対極にある知的好奇心の産物(第一章) ●現代シニシズムの冷笑 シニカルな人は人間を下等な生き物だと考え、他者に懐疑的な目を向けるシニカルな態度を取ります。彼らはシニカルでない人をばかにしないまでも見下し、人間の誠意や高潔さを冷笑して、面の皮を剥がせば人はみな私欲の塊だと信じています。 9 ●古代シニック派 シニック派は何ものにも縛られていないため、もしくはそうでありたいがために、恐れることなく大胆な対話をします。シニック派は制約として機能する義務から自由になろうとします。このような制約の中で最も際立つのは、自制を助長する良心の働きです。 41
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メモ: 古代シニシズムが対立的、時には攻撃的なやり方で存在を示すのに対し、現代シニシズムは不満という形で内々に示す傾向にあります。 大衆シニシズムとは、不合理に誇張された失望の状態であり、不十分なここの問題や制度的な欠陥、腐敗に対する幼稚な反応です。偏った反応を示してきた現代の...
メモ: 古代シニシズムが対立的、時には攻撃的なやり方で存在を示すのに対し、現代シニシズムは不満という形で内々に示す傾向にあります。 大衆シニシズムとは、不合理に誇張された失望の状態であり、不十分なここの問題や制度的な欠陥、腐敗に対する幼稚な反応です。偏った反応を示してきた現代のシニックは、自らに見切りをつけ、失望をシニカルな決意に変換し、あらゆる機関や制度を必然的に欠陥のあるものとして無視しようとします。彼らは、何もできないあるいは努力しても結局は無駄になると判断し、個人の責任を放棄し、政治的な無関心に徹し。それによって自信が不満を抱くすべてのものをさらに腐敗させていきます。 このように現代シニシズムは、不満や政治的無関心、文化的衰退から、啓蒙主義の理想に対する著しい不振、自由民主主義文化現象においても、政治的実体の制度や文化的価値観に対するコミットメントの全般的な欠如、「ポスト真実の」政治現象を生み出す真実の主張、専門知識、権威に対する全面的に懐疑的な態度と疑念の原因として非難されています。
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古代でのものと現代でのものを通じて位置づけがよく分かる。事前知識はそんなに必要無く、テーマに対しては読みやすい内容だと思う。
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なるほど、『皮肉と嫌み』につづいて読んだがこれも「なるほど!」って感じではないが、それなりに面白い。このMITのシリーズは、ネット社会とかに興味がある人向けに焦点がしぼられていて、人文系の教養の生かしかたとして興味深いシリーズになってると思う。
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