黄色い夏の日 の商品レビュー
以前、方子さんがトークショーで、 「くるとき、札幌からの飛行機で、物語が降りてきたの。 男の子が主人公です」と、おっしゃっていたの物語が たぶん、こちらなのでしょう。 大好きな方子さん、その意味でも、待ちかねていた新刊です。 →https://blog.goo.ne.jp/m...
以前、方子さんがトークショーで、 「くるとき、札幌からの飛行機で、物語が降りてきたの。 男の子が主人公です」と、おっしゃっていたの物語が たぶん、こちらなのでしょう。 大好きな方子さん、その意味でも、待ちかねていた新刊です。 →https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/cc1ec6ab9ee6ca06ab0322d71c51e8eb
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絵本『まあちゃんのながいかみ』や幼年童話も大好きだけど、やっぱり読みたかった高楼方子さんの長編。 幻想的で美しく、思春期の心の襞が鮮やかに描かれ、切なくじっくりと読ませられた。 待った甲斐がありました。 装画は『夏の朝』本田昌子/作と同じ木村彩子さんだ。緑溢れる絵が夏の日を、水彩...
絵本『まあちゃんのながいかみ』や幼年童話も大好きだけど、やっぱり読みたかった高楼方子さんの長編。 幻想的で美しく、思春期の心の襞が鮮やかに描かれ、切なくじっくりと読ませられた。 待った甲斐がありました。 装画は『夏の朝』本田昌子/作と同じ木村彩子さんだ。緑溢れる絵が夏の日を、水彩の淡さが物語世界の不確かさを感じさせる。 木村彩子さんのこの2冊の本がなんとも不思議な対比をなしている。 『夏の朝』は古い日本家屋『黄色い夏の日』は古い洋館を舞台に、『夏の朝』は蓮の花『黄色い夏の日』はキンポウゲの花がいちめんに咲く庭で、『夏の朝』は中学2年の少女『黄色い夏の日』は中学1年の景介が、どちらも夏の日々に時を越えた旅をする。 景介は自分の体験している非現実を冷静に判断し、畏れを感じながらもその世界を受け入れていく。 ファンタジーにすんなり入っていく幼い子とは違う、中学生という年齢の感覚の描き方が現実的であり説得力があった。恋する気持ちの切なさも痛いほど伝わってきた。 洋館に住む小谷津さんが魅力的で、家具や小物に至るまで素敵。 『物語のもつ力』に想いを巡らしました。
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あぁ...そうそうこの不思議な世界に入り込んでいく感じ。高楼方子さんの “長編” は『十一月の扉』しか読んでないけど、読み進めていくと『思い出のマーニー』のような...物語にも思えてきて。 (返却日までに読み終えられず... 延長しようとしたら 予約している人がいて返却することに...)
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高楼方子ひさびさの新作長編小説。カバーの装画にひかれる。 中学生になった夏に、少年が緑に囲まれた古めかしい洋館でであったのは… 序盤はフィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」を思い出させる展開。「思い出のマーニー」や「マリアンヌの夢」のような物語も思い出すが、主人公が自分をわりと...
高楼方子ひさびさの新作長編小説。カバーの装画にひかれる。 中学生になった夏に、少年が緑に囲まれた古めかしい洋館でであったのは… 序盤はフィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」を思い出させる展開。「思い出のマーニー」や「マリアンヌの夢」のような物語も思い出すが、主人公が自分をわりと客観視できているところがぞくぞくする。中盤からはミステリの色も濃くなり、ぐいぐい引き込まれてエピローグまで一気に読み終えた。筋立ても登場人物も、読むひとが自分でであってほしいのでここに書くわけにはいかないが、自分にとっては親近感を感じるいとしい人たちの物語、うつくしくやるせないファンタジーだった。夏の終りによむにふさわしく、物語が閉じる頃にはいろいろな想いで胸がいっぱいになった。 いつかピアスと読み比べてみたいし、梨木香歩「裏庭」あたりも再読したくなる。そして高楼方子さんのこれまでの作品も…(ブクログを始める前に読んだものが多いので、記録がないのがざんねんだけれど、高楼方子の新作なら読まないわけにいかないという直感はまちがっておらず、期待をこえる感激があったので、やはり再読しなければ…) そうそう、河合隼雄が存命だったら、きっとおもしろがって読んだだろうなあ… そして、本好きさんならきっと愛するであろうこのお話、いつかアニメ映画化される予感あり。
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