SDGsがひらくビジネス新時代 の商品レビュー
【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC09703595
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SDGsって胡散臭いと思っている人こそ読むに値する。 最近のインターネットの息苦しさや資本主義の反省トレンドが実はSGDsに繋がっていることを示している本。 元々持っていた個人的な不満がSNSの力によって拡散・巨大化する傾向にある。アイデンティティや価値観をもった個人の集団(結社...
SDGsって胡散臭いと思っている人こそ読むに値する。 最近のインターネットの息苦しさや資本主義の反省トレンドが実はSGDsに繋がっていることを示している本。 元々持っていた個人的な不満がSNSの力によって拡散・巨大化する傾向にある。アイデンティティや価値観をもった個人の集団(結社や活動団体ではなく一時的なもの)に企業が変更を余儀なくされる。 元々関係者のみに閉じていた利害関係(購買でいうと提供者と購入者の関係)が第三者の視点も含むことになる、いわばさまざまなマイノリティを含めた国民全員を考慮しないといけない、つまり非常に政治的なものになってきている。 この文脈の中で、企業が政治的な課題・問題に取り組む指針としてSDGsが発展したのではと筆者は結論付けている。 胡散臭いのはまさにその点で「金儲けのくせにキレイごとばっかり並べている」と思ってしまうかもしれない。ただ実はSNS・インターネットの時代においては企業はもはやビジネス(利益や経済合理性)だけを考えていてはいけないことがSGDsの興隆の一つの理由である。購買でいうと、嫌いなんだったら買わなければいいだけ、わざわざ批判しに来てるなどということでは済まされない時代になっていることがSDGsの興隆から読み解けるのではないか。 個人的なことを殺さずに表明していこう。それがSDGsへの関わりのはじめの一歩のように思う。
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この本は何を言いたかったのか。 ポリティカルコレクトネスが強く意識され、消費者は企業の製造現場やCMの中の発言にまで口を出すようになる。SNSを使ってそうした批判をするような時代を是とするのか否とするのか。グレタ・トゥーンベリや能條桃子、SONYやユニクロの事例を紹介するが、結...
この本は何を言いたかったのか。 ポリティカルコレクトネスが強く意識され、消費者は企業の製造現場やCMの中の発言にまで口を出すようになる。SNSを使ってそうした批判をするような時代を是とするのか否とするのか。グレタ・トゥーンベリや能條桃子、SONYやユニクロの事例を紹介するが、結局そうした圧力が世直しに繋がり、象徴的なキーワードとしてSDGsが用いられる。これらに手離しで賛成する、という事だろうか。 欺瞞や不誠実、政治利用などの本質を掴まず、表面上で語るならば、善的な行為であるSDGsに反対するなどあり得ない。しかし、世の中はそう単純ではないから、それに絡む事例を慎重に分析する必要があるのだ。両面を見よう。 公害を垂れ流し、飛行機でタバコを吸い、平気で部下に暴言を吐き、女子社員を差別的に雇用していた昭和に比べれば、随分、世の中は良くなってきている。しかし、これからの時代は自他共に、その良い時代の振る舞いを要求し合うために、極めてデリケートな判断を要する。コロナ陰謀論者もいれば、脱炭素の誤りを指摘する人、肉食にも良し悪しと論が分かれ、市民権を得た特殊な性的指向も偏っている。新たな時代を語るならば一方的立場からの断定せずに、もう片方を見なければ。無垢である事は危険、それを出版するならばもはや罪である。
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SDGsがビジネスのあり方をどのように変えていくのかについてが本書の趣旨のようだが、内容は著者の体験談と、体験からの予想と「べき論」に終始しており、客観性はない。 岩井克人氏等の著作を引き合いに出しているところもあるが、表面的に見ているに過ぎずきちんとレビューしているとは言い難...
SDGsがビジネスのあり方をどのように変えていくのかについてが本書の趣旨のようだが、内容は著者の体験談と、体験からの予想と「べき論」に終始しており、客観性はない。 岩井克人氏等の著作を引き合いに出しているところもあるが、表面的に見ているに過ぎずきちんとレビューしているとは言い難い。 この本ではSDGsというのがどういうものか、SDGsがビジネスをどう変化させるのかは理解できないだろう。あるいは、SGDs自体が中身の無いものであることを露呈させているのかもしれない。
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