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ハザードランプを探して の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2022/06/21

ルポとしての力強さはない むしろ弱々しい SOSの連絡を受け困窮者を支援するネットワークに密着取材 コロナ禍以前からあったとはいえ、今の社会に未来を描けない人々がいる 実際にコロナ禍以降での落ちるところまで落ちた者たちには、女性も多い ぎりぎりであえぐ者、怒ることもしない者、...

ルポとしての力強さはない むしろ弱々しい SOSの連絡を受け困窮者を支援するネットワークに密着取材 コロナ禍以前からあったとはいえ、今の社会に未来を描けない人々がいる 実際にコロナ禍以降での落ちるところまで落ちた者たちには、女性も多い ぎりぎりであえぐ者、怒ることもしない者、福祉事務所が避けられるのは、などなど死をも覚悟できればその方がマシなのかも でも生きていれば という言葉で締め括られる

Posted byブクログ

2021/09/20

《ホームレス、明日は我が身》  ホームレス支援の書籍は、著者が支援者のものが多く、それらはとても生々しい。この書籍はジャーナリストの藤田さんが支援者に同行して書かれたものである。同行していただけではなく「一緒に手を汚し汗を流す」場面は少なくなかった。だから支援者が感じる怒り、切な...

《ホームレス、明日は我が身》  ホームレス支援の書籍は、著者が支援者のものが多く、それらはとても生々しい。この書籍はジャーナリストの藤田さんが支援者に同行して書かれたものである。同行していただけではなく「一緒に手を汚し汗を流す」場面は少なくなかった。だから支援者が感じる怒り、切なさ、悔しさに共感している。そして少しだけ後ろから見て感じたことを冷静に取り上げている。  ケースワーカーは「悪」と取り上げられることが少なくないが、人員が不足している、多くの人が行きたがらない部署である、前線にいるのは非正規雇用のワーキングプアであることを冷静に見ている。現場だけが悪いわけでなく『政治』に大問題があるのだ。  SNS闇金は許せない存在だ。自分が貧困状態になるとは思っていなかった人たちが、コロナ禍で一気に転げ落ち、SNS闇金の犠牲者になってしまう。考えれば分かる、調べればわかる、そんな冷静さを失う状態を生み出しているのがコロナ禍だ。  ハザードとは「災害」の意味だ。支援者が「被災者」との待ち合わせ場所で待つ車のハザードランプは、生活が苦しくて死ぬ一歩手前の人にとって、希望の光に感じているのかもしれない。手を差し伸べ、心に寄り添う支援者の生きざまに憧れる。命の使い方として最高だ。

Posted byブクログ