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絶望スクール の商品レビュー

3.6

26件のお客様レビュー

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2024/04/21

【2024年95冊目】 キャットキラーとヴィーガン高校生、学童擁護員とひき逃げ犯、引きこもりと悪徳自立支援会社、絶望の日本人学校。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十五弾。 もう第十五弾…!今回も社会の問題に切り込んだ作品が多く、するすると読めてしまいました。見ようとしていない...

【2024年95冊目】 キャットキラーとヴィーガン高校生、学童擁護員とひき逃げ犯、引きこもりと悪徳自立支援会社、絶望の日本人学校。池袋ウエストゲートパークシリーズ第十五弾。 もう第十五弾…!今回も社会の問題に切り込んだ作品が多く、するすると読めてしまいました。見ようとしていないだけで、きっとそこかしこに闇はあるんでしょうね。 タカシが相変わらずの格好良さ!手が冷たい人は心が暖かいとか言いますが、タカシの場合は冷たい声音の人は…なのでしょうか。 今作も楽しく読めました。

Posted byブクログ

2023/10/03

いつもながらの4編収録 いい意味でマンネリ化しているので安定感がある ・目白キャットキラー ・西池袋ドリンクドライバー ・要町ホームベース ・絶望スクール ・目白キャットキラー 動物虐待写真のSNS投稿という過ちを犯してしまった少年の贖罪のお話 事故に遭った猫をフェンスに...

いつもながらの4編収録 いい意味でマンネリ化しているので安定感がある ・目白キャットキラー ・西池袋ドリンクドライバー ・要町ホームベース ・絶望スクール ・目白キャットキラー 動物虐待写真のSNS投稿という過ちを犯してしまった少年の贖罪のお話 事故に遭った猫をフェンスに磔にした画像を投稿した過去 今は動物を保護して自分で飼うようになった少年 まぁ、今回の事件の犯人も用心深そうで脇があまい気がする ゼロワンを頼るなり、地道に捜査網を縮めるなりしてれば 動物病院のアシストがなくてもいずれ見つかってたと思うよ ・西池袋ドリンクドライバー 通学路を猛スピードで走る車 7年前、我が子がひき逃げで亡くした夫婦の執念 小学生の子供がいるGボーイズ もはやボーイズという歳でもあるまいに…… 作中でもGボーイズの高齢化うんぬんという話題が…… 「何歳設定だよ」と突っ込みたくなるが 個人的な認識としては10作目までは1作ごとに1年で、それ以降はサザエさん時空だと思っている なので、マコトとタカシは28歳 まぁ、作中では明確に年齢は明かされていないけど、20代後半というのはわかる 今話のセンスいいなと思った文 「宮沢賢治みたいに日本の異常気象に負けず、どんな天気でも朝の七時から街に立つのだ」 子供たちを見守る学童擁護員のお仕事ってまぁ大変だと思うよ それにしても、通学路に限らず狭い道を爆走する輩は、まだ事故ってないだけであって運転が上手いわけではない いずれ事故ると思うんですけど、その時は人に迷惑かけずに一人で事故ってほしいものですね ・要町ホームベース 引きこもり支援を金儲けにする会社 引きこもりの増加は社会的に見てもよくないのはわかる もしそれが支援によって解消できるのであれば、それはそれで良いことだと思う ただ方法論が阿漕なのはダメでしょ 昭和な時代であれば子供を過激な環境に置く荒療治もざらにあったのでしょうけど 現代でそれをやると何かと問題になる気もする 今回のケースは本人のケアだけでなく親の責任を理由に金を巻き上げてるのが悪質 行き過ぎると某宗教のようになりそうだなぁ まぁ、何にしても社会問題として解決していかなければならない規模になってきているのでしょうねぇ ・絶望スクール アジアからの留学生の置かれた過酷な生活の実態 マコトの同級生で元Gボーイズの特攻隊長キミア タカシと袂を分かってから始めた無国籍居酒屋 店で雇っているベトナムからの女子留学生ミンの様子が、雇い始めた頃とは違って元気がなくなっているという ミンと同じく日本に来ていた兄が行方知れずになってしまう 果たして、兄の行方は?彼らの生活の実体とは? 海外からの留学生ビジネスは悪質なところもあると聞きますからねぇ そのせいで審査や調査が厳しくなって、ちゃんとしているところも色々と制限がかかってやりにくくなっているという実態もあったりする でもまぁまっとうにやってたら問題はないはずなんですけどね…… 留学生を安価な労働力として仕事を斡旋する日本語学校 一つのお店では規程の労働時間を超えないが、複数の勤務先に派遣して入金口座は分けるという隠蔽工作 調べられたら一発でバレると思うんですけど どうやって管理してるのでしょうね? さらにそっちの繋がりを利用したら二重にアウトでしょ まぁ、何だかんだ言って、一番敵に回していけないのはマコトのお母さんw タカシも頭が上がらないし、GガールズやGボーズにも慕われているようですしね そして実は発想が一番武闘派な解決方法をマコトに提示してくるのが面白い

Posted byブクログ

2023/07/24

いつも通り、相談者が変わっただけですべて一緒/ マコトが窓口になり、キングの暴力で解決して、ちゃんちゃん/ 時事ネタパロディクソ浅ミステリおじさんに成り果てた石田衣良/

Posted byブクログ

2022/12/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

目次 ・目白キャットキラー ・西池袋ドリンクドライバー ・要町ホームベース ・絶望スクール 池袋の町は変わっても、マコトたちは変わらないのかと思った。 そうしたらGボーイズも年をとり家庭を持つものも出てきて、逆に少子化の成果若者は入ってこないので高齢化が進んでいるらしい。 なんか少し安心した。 一緒に同じ時代を生きているのね。 動物を虐待してその姿をSNSに上げて喜ぶ「キャットキラー」を懲らしめる『目白キャットキラー』 住宅街の細い道を傍若無人に猛スピードで走り抜ける車のドライバーを探す『西池袋ドリンクドライバー』 引きこもり問題を解決すると言って家庭に入り込み、巨額の料金支払いを強要する『要町ホームベース』 アジアからの語学留学生を、生活丸抱えで面倒見ると称してアルバイト代を巻き上げる日本語学校『絶望スクール』 小学校の通学路で緑のおばさんをしている夫婦。 7年前に子どもをひき逃げで亡くし、それ以来犯人を捜しながら緑のおばさんを続けている。 読んで割とすぐに犯人の目星はついたけれど、つかまらなかった7年間をのうのうと過ごしていたわけではなくて、犯人には犯人の苦しさが、自業自得とはいえあって、誰一人幸せにならない。 いい話なんだけど、そこを甘い話にしないところがいい。 貧しい生活から抜け出すために、語学留学をする。 アルバイトで得た収入は家に仕送りをして、家族を楽にさせたい。 これ、最近ラジオで、円安の日本に見切りをつけて景気の良いニューヨークで働きませんか、ってやっていたのを思い出した。 少し前まで「ジャパゆきさん」(日本に出稼ぎに来る女性)がアジア各国から来ていたのに、「アメゆきさん」(貧しい日本からアメリカに流れ着いた女性)の時代に戻ったんだなあと思った。 でも確かにニューヨークは景気がいいけど、物価がものすごく高くて、国家公務員の海外旅費でもニューヨークは特別高いのだけど、それでも繁忙期は大赤字になるくらい。 そこに非正規労働者として出かけて行っても、楽な生活なんておくれないだろうと思いながらラジオを聞いていたのだ。 たった4年前の小説が、もうすでに現実の社会と乖離し始めているのだから、時代の流れは猛烈に早い。 次の巻くらいから新型コロナ禍の話になるだろうか。

Posted byブクログ

2023/03/09

おれはただ雨を見ていた。 この世界にはなんの理由もなくついていない人間がいる。 雨は誰にも等しくふるはずたが、運の悪い誰かにはいつもどしゃぶりだ。 まさにそんな事を感じる時がある。 何をしてもどうやっても上手くいかない時がある。 分かってはいるんだけど、それが私だけじゃなくて...

おれはただ雨を見ていた。 この世界にはなんの理由もなくついていない人間がいる。 雨は誰にも等しくふるはずたが、運の悪い誰かにはいつもどしゃぶりだ。 まさにそんな事を感じる時がある。 何をしてもどうやっても上手くいかない時がある。 分かってはいるんだけど、それが私だけじゃなくて どこかの誰かも感じているんだってすごく安心した。 時事問題を題材にしているから この年ってこんな事件が起こってたかな とか振り返るように読んでしまいます。 フェイクとリアルでいつも面白いです。

Posted byブクログ

2022/08/08

池袋のトラブルシューターマコトシリーズの第15弾 登場人物が人情深く個性的揃い ちょっと癖になるシリーズ物です 面白い

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2022/07/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本シリーズは、最初の頃はかなり好きで、これまで11作目まで読みましたが、11作目がちょっとダークな感じだったのとやや説教臭くなってきたので少し本作から距離を置いていましたが、たまたま図書館で目に留まったので久しぶりに読んでみました。 本作は、「動物虐待」「危険運転」「引きこもりビジネス」「留学生ブラック労働」をテーマにした4作が収録。相変わらずの水戸黄門でしたが(笑)、良い感じで肩の力が抜けた感じになっていて、本作は初期の頃とはまた違った良さが出てきた感じがしました☆ちょっと甘めだけど星4つ。 ------------- p73 警察にも出来る事と出来ない事がある。おれは単純にそういうことだと考えている。警察は得意な分野では、実に立派な仕事をする。だが、全てが可能な組織など、この世界には無いのだ。 p96 池袋署でもGボーイズの評判は散々だが、それでもおれはこの集まりには存在意義があると考える。誰も助けてくれない底辺の人間は、集まって自分たちの身を守る必要があるからな。

Posted byブクログ

2022/07/01

マコトとタカシが、現代の弥次さん喜多さんに思えてきた。 100%揺るぎない信頼関係って、こういう事なのかな?こんなに気持ちよくて、安心感のあるものなのか。 先が見えるストーリー展開でも、また次を読みたいと思ってしまいます。 サルが最近出て来ないのが寂しいな。

Posted byブクログ

2022/05/14

よみやすさ2 おもしろさ2 またよみたい0 目白キャットキラー 西池袋ドリンクドライバー 要町ホームベース 「絶望スクール」

Posted byブクログ

2022/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「何ヶ月も何年も賞味期限があるようなものを、マコトさんだって自分の子どもにはたべさせないでしょ。ペットだって同じだよ」 目白キャットキラー より いや、積極的に好きだ。ソープでなく、そういう街の在りかた自体が。 絶望スクール より 4編。話の転がし方はお約束ですが、ライトなストリートルポルタージュ?的な感覚で読んでいます。昔は熱心な読者でしたが、最近は文庫版が出たらkindleで購入するような感じになってしまい、タイムリーさはあまりないかもしれません。 表題作に関しては、フィクションなので全部が全部このような感じではないと思いますが、建物ひとつ、路地をひとつ跨ぐだけで虐げられている人々が確実にいることを教えてくれます。 IWGPの好きなところは、新聞の一面記事のような匿名性から離れた位置で社会の一部を切り取るところにあると感じています。日陰にスポットを当てること。そこには文字の羅列で語ることのできない名前、生活、人生があり、生身の身体があり、血が流れているということでもあります。 軽やかな文体で語られる物語は、社会の冷たい表層を描くと同時に、都会で暮らす私たちに問われているような気分にもなります。 個人的には、ストーリーより彼らは今何歳なのかという時系列がかなりノイズになってました。おそらくそれは今後も。

Posted byブクログ