やんごとなき読者 の商品レビュー
半日位で読めるライトな本でした。 読書熱が凄まじい女王様がとても羨ましくもあり、ちょっと引いてしまう部分がありました
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女王陛下の読書家イメージなかったけど 意外と読書にハマるのが早いし読書会にも出られてる 公務がお好きなイメージばかりだが 読書にハマって知識を深めていくのがまぶしいくらいだ もしかして最後の急展開した?
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「やんごとなき」という語彙は適切だなーと思った。 あとがきにあるように原題は、 ヴァージニア・ウルフによる文学評論集の題名 THE Common Readerをもじった THE UnCommon Reader だそうだ。 Commonには「一般的」という意味の他に、 特にイギリ...
「やんごとなき」という語彙は適切だなーと思った。 あとがきにあるように原題は、 ヴァージニア・ウルフによる文学評論集の題名 THE Common Readerをもじった THE UnCommon Reader だそうだ。 Commonには「一般的」という意味の他に、 特にイギリスでは「庶民的、品の無い」という意味もある。 のだそう。 イギリスの上流階級はあまり知的ではない というイメージもしくは、実態を知るとよりこの本が興味深くなってくる。
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面白くて、早く読み進める事ができた。 最近エリザベス女王の映像をよく目にした事もあり、読んでいて女王のチャーミングでキュートな笑顔が時折り脳裏に浮かんだのも良かった。 イギリスの事に詳しければもっと面白かったかも知れない。
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英国のエリザベス女王が読書にハマりつつある中、周りを困惑に巻き込んでいくお話。 ひたすら女王と読書、その周辺の人間関係の話に終始していて、時代的な背景や政治的な話などがほとんど描かれることがなく、それがかえってノイズがなく物語を読みやすくしていた。
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エリザベス女王の読書を、移動図書館から宮殿の中での読書を司書係を交えて描いたものであった。日本では天皇の読書についてはたして書くことができるであろうか。この本の調子で書いたら真っ先に攻撃される可能性がある。 20231216に再度読んでしまった。
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’エリザベス女王が読書沼にハマったらこうなった’小説。やんごとないにも程がある。 女王といえば英国階級社会の中でもトップオブトップ、最上級階層にあたる人物なのでさぞや教養に富んだ方なのだろうと思い込んでいたが、巻末・新井潤美先生の解説によれば「上流階級の紳士にとって、頭があまり...
’エリザベス女王が読書沼にハマったらこうなった’小説。やんごとないにも程がある。 女王といえば英国階級社会の中でもトップオブトップ、最上級階層にあたる人物なのでさぞや教養に富んだ方なのだろうと思い込んでいたが、巻末・新井潤美先生の解説によれば「上流階級の紳士にとって、頭があまり良くなくてものを知らないことこそが『美徳』である」(p154)、「上流階級が知性や学問と縁がないというイメージ」(p155)、「彼らが『知的ではない』、『物事を深く考えない』、『本を読まない』といったものであり続ける。そして王室のものとされるこれらの特徴は、じつはそのまま、多くのイギリス人が自分達の特徴として自虐的に抱いているイメージ」(p160)とあり、私の価値観とは全く違うものであった。そもそも私の英国紳士像は『ジョジョの奇妙な冒険』のジョナサン・ジョースターかジョージ・ジョースターか『007』のジェームズ・ボンド程度しか持ち合わせてはいないのだが。 という訳で、内容はといえばエリザベス女王が読書に目覚め、周囲の王室職員が眉を顰めたり顔を顰めたりする話。日本人にはピンと来ないが、恐らく’女王が本を読む’という事それ自体が英国的には大変なジョークに当たるのではないだろうか。 (全く余談だが’ひそめる’と’しかめる’がいずれも同じ漢字’顰’を使う事に初めて気付いた!) ブクログユーザーの皆様はじめ本好きなら少なからず伝わる事と思うが、読書の魅力を表現したフレーズがたくさん出てくるのが楽しい。 「一冊の本は別の本へとつながり、次々に扉が開かれてゆくのに、読みたいだけ本を読むには時間が足りない」(p26) 「本は想像力の起爆装置」(p43) 「本を開いて他人の人生に入りこむことを知らなかったらよかったのに」(p77) 「私には声がない」(p127) いやー、読書ってほんと、良いものですね。 そして迎える結末。 中盤サー・クロードのくだりも良い感じにくだらなくて好き。 1刷 2022.9.3
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図書館で見かけて、そのまま2時間もかからず(遅読な私でも)読み終えたコンパクトな小説。 高齢のエリザベス2世が読書にいきなりのめり込んでいく、というだけで目を引くあらすじ。 女王様の特別すぎる経験と読書への飽くなき情熱が独特のユーモアを生んでいますが、その中にきらりと光る洞察が鋭...
図書館で見かけて、そのまま2時間もかからず(遅読な私でも)読み終えたコンパクトな小説。 高齢のエリザベス2世が読書にいきなりのめり込んでいく、というだけで目を引くあらすじ。 女王様の特別すぎる経験と読書への飽くなき情熱が独特のユーモアを生んでいますが、その中にきらりと光る洞察が鋭くて本好きとして実に興味深かったです。 年齢、立場に関わらず、向学心があれば辿り着ける場所があると実に励まされました。
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読書、それはすべての人に平等な行為。 イギリスの女王は最近読書を始めた。周囲が心配や不安から女王の読書を止めさせようとするが、女王はますます読書にのめり込み—— 実際的な人に、読書は必要ないかもしれない。いや、読書に割ける時間や注意力がないだけかもしれない。読書は確実に時間を奪うし、読書によって人は新たな知識や経験を得る。その人の日常から時間も空間も離れた、あらゆる時代、あらゆる場所、あらゆる人の人生を知ることができる。読書はものすごい欲望で、選ばれた人の考えで、読書しない人にとっては許されない行為である。 知能や人への理解は鋭くなっているはずなのに、外見上は服装に気を使わなくなってぼんやりしてることが増えて時間にもルーズになるから、アルツハイマーを疑われる女王。最初はよき導き手だったノーマンに対して、読み進めて自分の世界を広げたことから、彼の読書傾向に気付く女王。読むことで自分や周囲を見つめ直し、次は書き手としての自分に気付く女王。ここには女王でも一般人でも変わらない読書量による変化がありありと現れている。 しかし女王の変化は歓迎されない。イギリス人がイギリス人の見本たる王族に求めているものは、そうじゃないらしい。日本はどうだろう。美智子様が本の話をするのは歓迎されている気がしているけれど。これもまた選ばれた立場の人の認められた範囲の読書だろうか。 読書は字が読めるなら読者を選ばないはずで、身分も性別も関係ない平等な行為のはずだ。しかし読書は万人に開かれていないようだ。少なくとも、読書することを喜ばれる人と喜ばれない人がいる。でも一度読書の楽しみを知ってしまうと、もう誰も逃れられない。今までの自分が変わり、義務を疎かにしても、読みたくなってしまう。そこはどこのどのような人にも一緒である。
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IF設定の英国女王。ある日、ウィンザー城の裏庭で移動図書館を見つけ、読書に耽溺し始める。なんとかやめさせたい臣下たちに対し、純粋に読書を楽しみたい女王。そんな彼女の変化を追いながら読書と向き合う中編コメディ。正直な話、知的でなく物事を深く考えず本さえ読まない人をトップに据えて国は統治できたとして、そこに住みたいかどうか。読書前の女王は、まるで仕事中毒のように思えた。
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