死体の汁を啜れ の商品レビュー
何故か殺人発生件数が多い東北の小都市牟黒市で次々転がる奇妙な死体の謎を解く連作短編集。頭の皮を剥がされて豚の頭を被ったり、胃が破れる程食べたのが死亡原因だったり、母親の腹の中に中学生の子が入ったダブル死体だったりとバリエーション豊富な死体が登場するが、現実での再現性はともかく論理...
何故か殺人発生件数が多い東北の小都市牟黒市で次々転がる奇妙な死体の謎を解く連作短編集。頭の皮を剥がされて豚の頭を被ったり、胃が破れる程食べたのが死亡原因だったり、母親の腹の中に中学生の子が入ったダブル死体だったりとバリエーション豊富な死体が登場するが、現実での再現性はともかく論理的に解明される展開は相変わらず綺麗。「豚の頭をした死体」「何もない死体」「死体の中の死体」あたりが良かった。深夜ラジオ好きヤクザに女子高生占い師、悪徳女刑事に真相をすぐ見抜く推理小説家と登場人物が比較的普通で掛け合いがコミカルだし白井さんなのにグロ要素少なめ(麻痺しているかも)だからお勧めしやすい。しかし最後の後日談、いい話に見せて…はやはり白井さんだ。
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好きな人は好きだけど、無理な人は全くダメな本だと思う。私はすごく好きでした。次から次へとよくもこう…面白い!
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豚の頭を被った死体、頭と手足が切断された死体、胃袋が破裂した死体、死体の腹の中の死体など死体の異常性が面白いものの、インパクトは他作と比べると大人しめ。それを活かしたトリックやハウダニットの質も玉石混交な印象でしたが、【何もない死体】と【死体の中の死体】のハウダニットは唸るほどの...
豚の頭を被った死体、頭と手足が切断された死体、胃袋が破裂した死体、死体の腹の中の死体など死体の異常性が面白いものの、インパクトは他作と比べると大人しめ。それを活かしたトリックやハウダニットの質も玉石混交な印象でしたが、【何もない死体】と【死体の中の死体】のハウダニットは唸るほどのものでした。秀逸だと思います。
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新刊コーナーから、薦めてもらった。 よく読むとグロくていやだけれど、登場人物がみんな「ユニークなイカれ方」をしているので、気楽に笑いながら読めた。 「謎解きすげぇだろ」小説はちょっと苦手なのだけど、それもユニークさが読み進めさせてくれた。 最後の描写はちょっと引いたけど。
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牟黒市。それは殺人が多い市。猟奇殺人がじゃんじゃん起こる。論理的に解決されるなら、なんでもいいのか?感。いいんだろうな。 騙された小説家、夜ラジオ好きなヤクザ、ヤクザとずぶずぶな刑事。金儲けしたい女子高生。 読んでいくと、みんな愛らしい登場人物なのだが、最後に壊される。 ただただ一生懸命生きていた。毎年一冊読みたいわ。
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牟黒市で次々と発見される異様な死体の数々…相変わらずくせが強いので読む人を選びそうだが、どの短編も楽しく読めた。 事件を追う推理作家と刑事と高校生とヤクザのキャラクターがいいので、終盤になるにつれ物語に引きこまれる。本格ミステリとしての満足度も高くて、特に『折り畳まれた死体』が印...
牟黒市で次々と発見される異様な死体の数々…相変わらずくせが強いので読む人を選びそうだが、どの短編も楽しく読めた。 事件を追う推理作家と刑事と高校生とヤクザのキャラクターがいいので、終盤になるにつれ物語に引きこまれる。本格ミステリとしての満足度も高くて、特に『折り畳まれた死体』が印象に残った。
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2021.10.27読了。 緻密に張り巡らされた伏線と、黒いユーモアのセンスは相変わらず。 本格ミステリとしては正統派ですし、読めば読むほどクセになる作家ですね。 白井さんの作品の中ではかなり読みやすく、初めて読む方にもお薦めです。
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