スリープウォーカー の商品レビュー

ジョセフ・ノックス(著者),池田真紀子(訳者)

2022/01/02

シリーズ三部作の終章。息の根を止められてしまう前に高飛びして八方塞がりの状況から抜け出したいが、事件の関係者らの思惑が錯綜する中、意に反し新たな相棒と共に真相を追求せざるを得なくなる。二十年ぶりに家族と再会するも束の間、相次ぐ絶体絶命の危機に追い詰められた主人公はとうとう最後に階段の踊り場から身を投げる。本棚にポッカリと空いた一冊分の穴だけ残して…。

2022/01/01

「あれがコレで、それがアレ」というように
最終的には丁寧に謎が解明されていったかな、と思います。
謎解き部分もありますが
ノワール小説と紹介されるだけあって、
人の欲、業の深さ、悲しみ、孤独…といった部分も非常に重要なポイントでした。
最後…エイダンはどうなっちゃったの～？？！というのが気になりますが（普通に考えるとバッドエンド…）
ドストエフスキーの本がない…ということは？やっぱりどういうこと！？気になります。

このシリーズは初めて読みましたが、前２作読んでなくても大丈夫そうです。
読んでたらなおのこと楽しめたのかも。

途中ダレましたが、終盤のスピード感（と不幸＆絶望感）にパンチが効いてたので星４つ。

2021/12/10

　シリーズ３作目。まず前の2作に比べて格段に読み易いしミステリーの要素も充実。そして閉塞感溢れるノワールなプロットも抜群、と良い事づくめな読後感だった。ただ、僕は2作目のオーラスにシビレまくって、何度もそこを読み返した。今も読み返して、やはり、シビレた。

2021/11/21

いつも読んでるミステリーとはテイストが異なる、ザ警察小説。荒っぽい方々がたくさん登場し、また序盤淡々と進むのでなかなか乗り切れませんでした。けれど中盤からは怒涛の展開で一気読み。脱出劇ではこちらも身を削られる痛みを感じるほどの凄まじさ。大変スリリングでした。全てを書き切らず、読者の想像に委ねるラストの余韻も素晴らしかったです。前作からの流れがあるようですが、今作から読んでも全く問題なくストーリーの波に乗れました。