フーガはユーガ の商品レビュー
今年1冊目はこれ。 久しぶりにどっぷりとストーリーに入り込みたい時は伊坂幸太郎。続きが気になってどんどん読み進められる。伏線回収もすばらしい。 どちらかというとほっこりした家庭の小説が好きだけれど、こういう頑張ってる双子の話も良い。余韻が残った。
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2021.11.29 辛い時、傍には必ずお互いがいること。 これが優我と風我の唯一の幸運だろうなと感じた。
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伊坂幸太郎さん初読みの作品でした。 とても読みやすく、物語にのめり込んで一気読み。 読み終わったあと本を閉じて余韻に浸り、ユーガのことを思い浮かべつつ、タイトルを眺めていると少し寂しいような悲しいような感情が湧いてくる。 でも不思議と『イヤミス』のような感情はない。 もっと伊坂...
伊坂幸太郎さん初読みの作品でした。 とても読みやすく、物語にのめり込んで一気読み。 読み終わったあと本を閉じて余韻に浸り、ユーガのことを思い浮かべつつ、タイトルを眺めていると少し寂しいような悲しいような感情が湧いてくる。 でも不思議と『イヤミス』のような感情はない。 もっと伊坂幸太郎さんの本を読んでみたいと思った!
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双子、というトピックは私もいつも関心を抱いていて、名前からわかるような彼らの対称性が面白かった。彼らの正義は復讐心から来ていて、純粋無垢な正義でなかった。しかし、正義への泥臭さが人間らしいなぁと思った。
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発売して割とすぐ買って途中まで読んでたけど、放置しすぎたせいで内容忘れて、最近一から読み直した本です。 回想シーン長いなぁと思いながら、少しずつ読み進めて行ったけど、回想終わってからの終盤の展開は続きが気になって一気に読み終えました。伏線回収が気持ちいい。おもしろかったです。
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伊坂幸太郎さんの小説は好きで、他にも何冊か読んでますがこの小説も読みやすく、早く次が読みたいと思わせる小説でした。 自分は一人っ子なので、この2人のような関係が羨ましいと思いました。
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※このレビューにはネタバレを含みます
伊坂氏による2018年の発表作品。 双子の風我と優我が、ネグレクト・DVに立ち向かいながらも自らを貫くストーリー。伊坂氏お得意の洒脱な会話とツイスト、そして身体入れ替わりの「なんじゃこれ?」的設定。諸要素がマイルドにまじりあい、うまく伊坂風味に仕上がっています。 ・・・ 1年程前から伊坂氏の総読み直しを開始し始めました。 しっかし、やっぱり好きだなあ、伊坂氏の作品。 本人曰く、「ゴールデンスランバー」からが第二期らしいが、それ以前の一期を懐かしむ読者も多いらしい。私は、それはそれで第二期以降も好き。 ・・・ 例えば本作もそうですが、不幸が押しつけがましくない。 ネグレクトやDVという題材は今でこそ「よくある」テーマとなりました。で、その結論といえば、その不遇を克服して頑張ろう、とか何がしかの希望を最後に提示して終わる、というパターン。世の作品は結構そういうのが多い気がします。 もちろん、これはこれでいいと思います。 ただ、あまのじゃくな私は、人の壮絶な人生はそんなに卑小なものなのか、とも思ってしまいます。不可知論とまでは言わないものの、私のようなおっさんがへらへらと数時間読書して分かるような簡単な出来事なのかと逆に疑問に思ってしまいます。 対して本作。 ある意味で本人たちの醒めた目線がフラットで心地よい。 虐待を、大変なことだ・よろしくないことだと第三者が語るのではなく、本人が一人称で、「辛いことは辛い、でも相応になれる」(箇所不明、済みません)と語る客観的記述が腹に落ちました。 そういう「押しつけがましくない」不幸、そしてその描写、そうした部分が印象的でした。 ・・・ あと、何というか、本作でも運命論みたいな結末が見られたように感じます。 ありていに言えば、幸せになれない主人公。 類似のお話でいえば、『重力ピエロ』での泉水・春の兄弟。母親がレイプされた末の子どもである春は家族で受け入れられて育ったものの、世の性的不純を懲らしめるために最終的にDNA上の父親を殺害し、その後命を落としました。 同様に、『あるキング』では野球の天才として生をうけた王求(おうく)が、数々の困難に直面し、その末にプロ野球にどうにかこうにか入団できました。しかしそれでも悲劇の神に愛された王求はまっとうな野球人生を終えることなく死に至ることになりました。 そして本作の双子の兄弟。 淡々とした語り、客観的でフラットな描写も、最後の最後のネタあかしで、何となく納得できます。やはりそういう運命だったのか、と。明るくはない結末。 ・・・ ということで伊坂作品でした。 時代を経るごとに、伊坂作品はより深みが増してきたように感じます。 単に面白い、驚いた、だけではない作品です。倫理や価値観、生き方などの是非を語る題材にもなり得る作品という印象です。 私、いっそう伊坂作品、好きになってきましたねえ。
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- ネタバレ
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なーーーーんで、ずーっと積読してたの?私? 積読スペースには数ヶ月ずっといらっしゃって、なぜか違う本ばかり先に読んでて久しぶりに伊坂作品読みたいなと思って手に取ったんだけど、、、 (文頭に戻る) いやぁ、、やっぱり良いね!!伊坂幸太郎様! 読み応えもめっちゃあるし、キャラクターも文句なし!喜 一つ言わせてほしいのは、、 ゆうがを死なせないでほしかったです!!!爆泣
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星4.5かなあ 主人公が語り手だからめちゃくちゃ読みやすいし、中だるみも全くしないストーリー 最後にびっくりな展開もちゃんとあって、面白い! 星5にしなかったのは、感動!!!ってほどの心の揺さぶられ方はしなかったから それでも十分読み応えもあるし、読後感も良い
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伊坂幸太郎の長篇小説『フーガはユーガ(英題:Twins Teleport Tale)』を読みました。 伊坂幸太郎の作品は、1年前に読んだ阿部和重との合作『キャプテンサンダーボルト』以来ですね。 -----story------------- 優我は仙台市のファミレスで一人の男に...
伊坂幸太郎の長篇小説『フーガはユーガ(英題:Twins Teleport Tale)』を読みました。 伊坂幸太郎の作品は、1年前に読んだ阿部和重との合作『キャプテンサンダーボルト』以来ですね。 -----story------------- 優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。 双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして…。 伊坂幸太郎史上もっとも切なく、でも、あたたかい。 僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い、双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語。 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。 双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの、誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。 ふたりは大切な人々と出会い、特別な能力を武器に、邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。 文庫版あとがき収録。 本屋大賞ノミネート作品! 解説/瀧井朝世 ----------------------- 2018年(平成30年)に刊行された書き下ろし作品です。 僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い……常盤優我と常盤風我は双子の兄弟、、、 不幸せな子供時代、獰猛な父親、誕生日と瞬間移動……何があっても二人でなら乗り越えられる。 不思議で、切なくて、そして愛おしい長編ミステリ。 毎年、誕生日の1日にだけに起こる超常現象……双子の兄弟、常盤風我と常盤優我は、午前10時10分から2時間おきに、瞬間移動による入れ替わり(テレポーテーション?)が発生する、、、 この現象を活用して、毎年2人は色んなことを実行する……そして、2人はヒーローになるため、彼らの父親と同じ種類の人間「抵抗できない者の尊厳を、足の裏の角質でも取るかのように、削り、平然としている者たち」を倒すために、特殊な能力を利用する。 いじめられっこだったワタボコリも絡んだ終盤の展開にはワクワクさせられましたが……ちょっと不思議で、なんだか切なくて、少し寂しさを感じる幕切れでした、、、 信頼できない語り手により進行していくので、意外性のある展開が愉しめたことも印象的でした……家庭内暴力や虐待、学校での虐め、そして子どもを狙った犯罪は、読んでいて辛くなる部分もありましたが、現代社会が抱える課題ですからねー キチンと向き合っていかないといけないと感じました。
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