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邯鄲の島遥かなり(上) の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2022/02/28

淡々としつつも温もりのある筆致。特に第二部や第七部の子や孫を見守る視線や、第三部の遊び仲間からのぶっきらぼうながらも優しさが含まれたセリフが印象に残った。 第五部の最後2話で繰り返される文書もまたよかった。

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2022/02/24

離島の神生島の名家イチマツ家の3代150年の歴史。17人の波乱万丈の物語。筆者独特の極端な誇張表現がおおげさ過ぎて笑える。

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2022/02/20

上・中・下とあるの…と一瞬げんなりしたが、とにかく読みやすいので全く苦にならない。 バラエティに富んだ話で良い。

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2022/01/25

なんだろうこの面白さ。 島に幸福をもたらすと言われたイチマツという色男とその子孫を軸に、「壮大」ではないけれど人間のリアル、愚かさ、故の可愛らしさといったものが描かれてページをめくる指が止まらない。思わず笑い、泣き、唸ってしまう。 万人受けする題材ではないだけに、作者の優れた文章...

なんだろうこの面白さ。 島に幸福をもたらすと言われたイチマツという色男とその子孫を軸に、「壮大」ではないけれど人間のリアル、愚かさ、故の可愛らしさといったものが描かれてページをめくる指が止まらない。思わず笑い、泣き、唸ってしまう。 万人受けする題材ではないだけに、作者の優れた文章力が際立つ作品。早く続きを読まねば。

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2022/01/22

イチマツが神生島住民の期待を背負って帰島。イケメンで来るもの拒まずの男なので、彼の子孫は瞬く間に増加。イチマツの子孫達と時代の移り変わりが第1部~7部まで描かれている。飽きない構成だ。

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2022/02/13

元新撰組の美男子シンマツが島に帰ってくる。 むかしから島民はシンマツ家系の衣食住の面倒をみるのでシンマツはなにもしない。島の女達が色めきたつ。島一番の美女が女になる。許嫁がくるがシンマツに軽くかわされる。2番目、3番目と女がシンマツ宅に通った。未亡人も参加。子供が生まれるが結婚は...

元新撰組の美男子シンマツが島に帰ってくる。 むかしから島民はシンマツ家系の衣食住の面倒をみるのでシンマツはなにもしない。島の女達が色めきたつ。島一番の美女が女になる。許嫁がくるがシンマツに軽くかわされる。2番目、3番目と女がシンマツ宅に通った。未亡人も参加。子供が生まれるが結婚はしない。子供は皆、不細工。 シンマツの跡取り候補。最初に生まれた子供は母が結婚したので辞退。13人いるが、候補者4人 くじ引きで決定。選ばれた男は不細工。取り柄もない。女を口説いてもフラれる。坊主に役割を聞いても教えもらえない。 イチマツは新撰組。函館で全滅したのを知る。西郷が戦うのを知り、誰とも結婚せずに島をでた。結婚した女は、子供はイチマツ家の跡取りにせず。4人の跡取り候補を坊さんはくじ引きで決めた。なんの取柄もない跡取り、女を口説くがふられてばかり。跡取りの役割がわからない。島の鍾乳洞に宝探しに入り迷い、大人達に助けもらった。 商才を発揮し、島に産業を興した晋松 幼少期は口の遅い男の子。寺で読み書きを勉強。神童だった。島を出て東京で働きながら学校に通う。卒業後、島に帰国。椿アブラ会社をおこすし社長になる。会社は成長し、島民が社員になり暮らしが豊かに。社長は本土から美人な嫁を連れてきた。 徳川埋蔵金捜索に人生を費やす小五郎 島の鍾乳洞に徳川埋蔵金がある。探すのには金がかかる。九州の炭鉱で働き金をため、嫁を連れて帰ってきた。見つけたのは避難場所 一緒に探した会社後輩に金を盗まれた。後輩は指名手配され逮捕。金は使われていた。 嫁は他に音ができて島をでた。 島の男を魅了した絶世の美女の鈴子 美女になったイチマツの子。最初は学校の二人の同級生が告白。海辺の対決は大人達が見物。ボクシングの練習した子の勝ち。年上が告白。無理心中をしようとした男は殺人未遂で逮捕。告白できずに自殺未遂。ストーカー登場。美女に結婚を申し込みたくて既婚者達が妻に離婚を頼み出す。不幸をおこす美女。イチマツ本家で暮らす。跡取り、母、三人。結婚と同じ。跡取りに縁談。美女と結婚。 家に居ずらい。アマになる為、島を出た。 ロスが起きる。坊さんが彫刻家をよび美女そっくりの観音像をほらせた。 女性の権利を主張する容子 女だから、島の外の学校に行けなかった。与謝野晶子、樋口一葉を紹介。島の女達が先生と呼ぶ。島の小学校の先生に教え方を習う。 女性の権利を主張。夫を拒む。夫に強姦され怪我。警官を呼ぶ。夫婦喧嘩で逮捕しない 晋松の孫。幼少期は絵が上手い。画廊に預けたら、十円で売れた。小学校では勉強ができない。島で書く景色がなくなり画家になるのはやめた。 ピアノが習わなくても弾けた。ピアノが学校に寄付された。 関東大震災。ツナミで壊滅した浜。死体の山を見て医者を目指す。医学校に合格。30歳の時、医者になり島に帰った。診療所勤務。

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2021/11/24

上中下巻であることに加え、上巻の分厚さを手にすると、読むのがためらわれるが、上巻を読み終えた段階では、文章の読み応え、一族の個性、今後どうやって話が展開されるのか、と続編が楽しみになっている。

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2021/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【収録作品】第一部 神の帰還/第二部 人間万事塞翁が馬/第三部 一ノ屋の後継者/第四部 君死にたまふことなかれ/第五部 夢に取り憑かれた男/第六部 お医者様でも草津の湯でも/第七部 才能の使い道  ある島に生きる人々の変遷を描く、まさに大河小説。

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2021/10/03

上巻だけで617頁、さらに中巻、下巻と続くそのボリュームにのけぞった。本を手にしてその厚さと重さに怯み、開いてみてびっしりと文字の詰まった頁に慄いた。ところが読み始めるととてつもなくおもしろくて、長さはまったく苦にならなかった。上巻は明治維新に始まり大正末期までを7つの物語で綴る...

上巻だけで617頁、さらに中巻、下巻と続くそのボリュームにのけぞった。本を手にしてその厚さと重さに怯み、開いてみてびっしりと文字の詰まった頁に慄いた。ところが読み始めるととてつもなくおもしろくて、長さはまったく苦にならなかった。上巻は明治維新に始まり大正末期までを7つの物語で綴る。舞台となるのは神生島(伊豆大島)、主人公は1話ずつ異なるが、すべて“一ノ屋”という特異な一族の末裔だ。中でも第1部の主人公・イチマツがすごい。なにがすごいかって……(笑)。3ヶ月連続刊行とのことなので、続巻が非常に楽しみだ。

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