三日後に死ぬ君へ の商品レビュー
大学受験に失敗し、浪人生となった颯真。気ままに旅をしていた。導かれるようにある海岸で、高校生。陽菜穂と出会う。次第に話題で盛り上がるようになり、二人は親しくなっていった。陽菜穂の同級生も加わるが、その同級生から、ある助言を言われる。「明日の夕方までに陽菜穂に会わないと、殺される」...
大学受験に失敗し、浪人生となった颯真。気ままに旅をしていた。導かれるようにある海岸で、高校生。陽菜穂と出会う。次第に話題で盛り上がるようになり、二人は親しくなっていった。陽菜穂の同級生も加わるが、その同級生から、ある助言を言われる。「明日の夕方までに陽菜穂に会わないと、殺される」と。しかし、約束を破り、明後日に再会してみると、陽菜穂は颯真のことを忘れていた。 記憶をテーマにした恋愛ストーリーで、じんわりと心に残った作品で良かったです。 この作品のキーワードとなるのが、「グリーンフラッシュ」と「記憶」です。 グリーンフラッシュは、太陽が完全に沈む直前、または昇った直後に、緑色の光が一瞬輝いたようにまたたいたり、太陽の上の弧が赤色でなく緑色に見えたりする稀な現象とのことで、緑閃光ともいわれているそうです。 動画で見ますと、幻想的で生で一生に一度見てみたくなりました。 そのグリーンフラッシュによって繋がれる二つの家族が運命的でロマンチックさがありました。しかし、その反面、両家族に襲いかかる「何かを失う」といった悲劇的な要素もありましたが、それらを超えての感動的な要素も加わって、良い作品だなと余韻に浸れることができた作品でした。 基本的には颯真の視点ですが、時折、陽菜穂や同級生の視点が登場します。特に陽菜穂の視点が、記憶がなくなる、記憶がないといった状況に苦悩する描写が何とも心苦しかったです。 それでも、颯真との出会いによって、今までの流れが変わっていく様子に期待を膨らませながら読んでいました。 記憶によって関係性が崩れていくといった残酷さがありましたが、二人を含め、その周りの人たちで苦悩した先に見える結果が、何とも奇跡的な感動でした。 ラノベっぽい要素もありましたが、最終的には意外と短い文章でしたが、じーんと心に残りました。 グリーンフラッシュによる奇跡。小説での奇跡はともかく、生で見てみたいなと思いました。
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遊歩氏の文芸書・第2作。 終盤に向かって、ページをめくる手が加速する。 思わぬ、幾つもの「繋がり」 そして、二転三転して迎えるラスト。 1作目同様、胸の奥に熱いものが残りました。 映画化したら素敵な作品になるような気がします。 次作も、楽しみにしています。
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