図書館のしごと 第2版 の商品レビュー
独立行政法人国際交流基金関西国際センター編著『図書館のしごと―よりよい利用をサポートするために 第2版』(読書工房) 2013.6.21初版発行 2021.8.10第2版発行 2021.11.14読了 独立行政法人国際交流基金関西国際センターとは、主にアジアや旧ソ連東欧地域で...
独立行政法人国際交流基金関西国際センター編著『図書館のしごと―よりよい利用をサポートするために 第2版』(読書工房) 2013.6.21初版発行 2021.8.10第2版発行 2021.11.14読了 独立行政法人国際交流基金関西国際センターとは、主にアジアや旧ソ連東欧地域で日本を担当している図書館司書を日本に招聘し、日本語研修などを実施している法人だそうだ。日本語教育の一環として、国立国会図書館の見学なども行っているそうで、そうした際に作成した教材を一つにまとめて書籍にしたのが本書である。 したがって、本書は外国人向けの教材を日本人向けに組み立て直したものであるから、平易な日本語で漢字にはルビまで振られている。しかし、外国人とはいえ相手は図書館のスペシャリストなので、本書の知的水準は意外にも高い。図書館の専門用語はそのまま掲載されているし、実践編1「日本十進分類法の補助表と相関索引」はむしろ難解なほどだった。各見出しや重要な語句に英語の対訳がついている点が本書の特色で、これは嬉しいサービスだった。というのも、図書館学・図書館情報学は欧米で生まれた学問なので、原文があると英語の語句も覚えられて一挙両得だった。 図書情報学は変化の激しい学問なので、2021年8月の発行という点でも大変有難い。図書館の歴史的な変遷といった小難しい話よりも、現代の図書館にスポットを当てており、初学者は『新しい時代の図書館情報学』よりも先にこちらを読むといいだろう。それでも、本書で紹介されている国立情報学研究所(NII)の「GeNii」という横断検索サイトはすでにサービスを終了しており、デジタル社会の速度の速さには驚かされた。 ※「GeNii」は2005年4月にサービスを開始し、2014年3月末にサービスを終了している。
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