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猫が30歳まで生きる日 の商品レビュー

4.4

21件のお客様レビュー

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2022/02/01

AIMがどういうものなのか、非常に分かりやすかった。今まさに愛猫が慢性腎臓病を患っているので、AIMの薬が、フードが間に合えばと心から願います

Posted byブクログ

2021/12/30

もともと臨床の医者でそこから治療法がない病気の治療を目指した著者が、免疫の研究から毛色の異なるタンパク質AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)を見つけそれが人間の排出するゴミを掃除する能力を持つことを解明し、現在製薬化しようとしている話である...

もともと臨床の医者でそこから治療法がない病気の治療を目指した著者が、免疫の研究から毛色の異なるタンパク質AIM(Apoptosis Inhibitor of Macrophage)を見つけそれが人間の排出するゴミを掃除する能力を持つことを解明し、現在製薬化しようとしている話である。初めから上手くいきすぎな研究生活に見えるが、著者は一貫して初志を貫徹するため全力で取り組んでいる。AIMは通常は他の分子と結合しており、有事に離脱してゴミと付着して貪食細胞の標的と化すこのポテンシャルの高さは高く。今後もウォッチしたい。

Posted byブクログ

2021/12/29

ヒトにとってもネコにとっても、腎臓病が〈治せない病気〉でなくなる日が来るのかもしれない。血液中のタンパク質「AIM ( Apoptosis Inhibitor of Macrophage )」による治療により、その可能性が見えてきた。猫が好きな人にはとても喜ばしい話だろう。コロナ...

ヒトにとってもネコにとっても、腎臓病が〈治せない病気〉でなくなる日が来るのかもしれない。血液中のタンパク質「AIM ( Apoptosis Inhibitor of Macrophage )」による治療により、その可能性が見えてきた。猫が好きな人にはとても喜ばしい話だろう。コロナ禍で研究開発が難しくなっているが、実用化してほしい研究だ。

Posted byブクログ

2021/11/10

11月10日新着図書:【タンパク質AIMを発見。AIMは病気治療に効果あり。獣医師との出会いから猫の腎臓病治療に…。専門知識がなくても一気に読める。おススメです。コロナ禍で資金不足の記事が配信されると東大に寄付殺到。それもニュースに。 著者が所属する東京大学のwebサイト(htt...

11月10日新着図書:【タンパク質AIMを発見。AIMは病気治療に効果あり。獣医師との出会いから猫の腎臓病治療に…。専門知識がなくても一気に読める。おススメです。コロナ禍で資金不足の記事が配信されると東大に寄付殺到。それもニュースに。 著者が所属する東京大学のwebサイト(https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/z0802_00014.html)で、著者のメッセージも読めます。】 タイトル:猫が30歳まで生きる日 : 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見 請求記号:649:Mi URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28194216

Posted byブクログ

2021/11/08

猫の腎臓病はもとより、人間の腎臓病やアルツハイマーなどの予防薬や治療薬になる可能性を秘めているAIM。 開発に投資してくれるところが出てくるといいのだけれど。

Posted byブクログ

2021/10/10

猫好きで腎臓病持ちの身として、自分ごととして読む。 何とか今飼っている子達の腎臓が悪化する前に間に合って欲しい。この本を買うことや寄付も研究開発を支援することになるのだろうけれど、もっと他にできることがないかと焦燥感に駆られる。

Posted byブクログ

2021/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 ネコ好き、ネコ飼いとしては読んでおくべき一冊かと手に取ってみた。  AIMという、これまで、その機能を知られていなかった体内タンパク質の研究と成果の物語。タイトルにもなっているように、腎臓疾患によって命を落とすことの多いネコに対し、その機能とメカニズムの解明によって、腎臓病に効果のある薬、サプリを開発しようという筋立ての本書。  ではあるが、前半、著者がその謎を追って、海外でその研究に没頭できる機会に恵まれ成果を挙げるクダリが、先行投資の苦手な、リスクを取らない保守的な日本社会を揶揄していて興味深い。 「もし日本で研究していたら、間違いなく研究費が取れず、早々にAIMの研究から撤退しなくてはならなかっただろう。(中略) 日本では、どちらかというと、論文が出た後に研究費がもらえる。しかしそれでは、とても重要な研究の芽が出ないうちに潰してしまっているのかもしれない。」  そしてまた終盤は、AIMをいかに製剤し市販していくか。大学の研究室の枠組みを越えての取り組みも日本の閉鎖性が障害となっている。  著者は、そこを専門分野、学際、業界の垣根を越えた人間関係で次々と突破口を開いていくところは読んでいても痛快だ。これも、若い頃から専門性に囚われず、あらゆることに興味を持って接する姿勢で臨んでいたからであろう。 研究に行き詰った時も、 「何か新しいブレークスルーを得るには、専門に固執するのではなく、全方位指向性のアンテナをつねに張りめぐらせている必要があるのでは、と思った。」  と述懐している。  さて、その研究の対称であるAIM。  さまざまな偶然が重なり、体内にあるタンパク質のひとつであるAIMが腎臓病などの、〈治せない病気〉に効くということを突き止めるわけであるが、中盤に語られる、経緯とその仕組み、システムの摩訶不思議さは、正に本書の核心だろう。  〈治せない病気〉の多くは、発症や進行のメカニズムすらわからないものが多いことから始まり、ウイルスや病原体といった外敵の侵入と免疫系の戦いとして捉えていた病気は 「体から出たなんらかのゴミが溜まった結果、発症する」  という共通項にたどり着く。  そして、その溜まったゴミ掃除を行うものが、それまで機能がまったく不明だったAIMが、そのゴミに付着し、マクロファージに代表される貪食細胞にそれら不純物と一緒に食べさせることで体外への排除を促していたことを突き止める。  元々、体内に存在するAIMをいかに働かせるか? 慢性腎臓疾患のネコ科は、なぜAIMが機能していないのか? そのマクロの遺伝子解析の世界は、現代医学の最先端のお話でもあり、非常に興味深い。  これまで、不治の病や、一見、まったく違う病気に見えていた病気も、「自分の体から出るゴミが溜まる」という共通のメカニズムが原因である場合、AIMが効果を発揮するという発見は、アルツハイマー型認知症等、多くの症例にも応用が利くということでも、今後の推移が非常に注目される。  また、以下の発想は、近年の過剰なゴミの処理問題にも一縷の望みがあるようで興味深い。 「人間が生活をしていれば必ずゴミは出るのと同じで、生きているかぎり、このような生体内のゴミを出さないようにすることは不可能ではないのか? そう割り切って、ゴミが出る速度より、掃除する能力を、ほんの少しでもいいから高く設定してやれば、結局ゴミは溜まらないし、溜まっていたゴミも最終的に取り除けるはずである。」  AIMという体内の極小の世界から見える未来像に、いろんな意味で、微かな光明が見える好著だ。

Posted byブクログ

2021/09/13

猫の宿命が取り払われる日も近い。AIMは、猫だけでなく人間にも効き、また腎臓病だけでなくアルツハイマー型認知症や自己免疫疾患も解決するかも。要注目。

Posted byブクログ

2021/09/09

うちのねこも着実に年をとってしまう。 治せなかった病気が治せるようになるというのは不思議な感じがする。

Posted byブクログ

2021/08/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猫と暮らしている人間として、とても興味深く読ませて頂いた。本の印税が、ネコと人間の腎臓病研修費用などに充てられるというのも購入した理由の一つだ。 著者の宮崎先生はとにかくすごい。 治せない病気を治したいという信念を貫くために努力を惜しまない。人間を診るお医者様だが、様々な偶然や縁を経て、今やネコのためにも全力を尽くして下さっている。そしてその知識をコロナ対策にも活かそうと尽力されている。私に財力があったら迷わず宮崎先生の研究のために寄付したいとさえ思う。 また、宮崎先生の素晴らしい努力の道筋を辿るうちに、日本が海外と比べてどれだけ医学の研究という分野で遅れをとっているかを窺い知ることができた。 海外は結果がすぐに出なくとも、未知の研究のために投資を厭わない。日本は結果の出そうにない研究には費用サポートも出にくく、そもそも研究をするための施設も足りないという。コロナに関してもそうだ。 もっともっと、宮崎先生のような志を持ったお医者様が増えてほしい。

Posted byブクログ