おなじ星をみあげて の商品レビュー

ジャック・ゴールドステイン(著者),辻仁成(訳者)

2023/07/15

本を読むことが好きで宇宙に情熱を持っているヤコブ。
ある日、妹達を公園に連れていってベンチで本を読んでいると、前のベンチに座ったアイシャという女の子と出会った。彼女は宇宙の本を読んでいた。
アイシャとヤコブは、星や銀河、宇宙について話し合った。二人は双子の星のように切っても切れない仲になった。

温かみのある絵と、同じ興味を持つ二人とそれを取り巻く環境の変化を描いた物語。お互いの情熱が揺るがなければ、行く道の先でまた出会うことができる、そう希望が持てるお話でした。

2023/01/21

これ、私好きだわ！小学校低学年〜くらいの感じで園児には少し難しいかもしれないけど、いい本だった。宇宙が好きな子にも読んでほしいな。

2022/05/02

宗教の問題なのか、公園でであったユダヤ人の男の子とイスラム教徒の女の子が親によって引き離されてしまう。
それから数年後、偶然‥いや、必然的に再会した2人。
ステキなストーリーとステキな画だ♪

2021/10/29

同じ夢を見ていた子どもたちが親の反対にあって離れ離れになるも、夢をかなえて再会して一緒にいる物語。とてもほっとするひと時だった。バンドデシネは初めて。ペイネの絵を思い出すタッチ。星や光の速度についての蘊蓄は知らなかった。子どもたちが親に引き裂かれるのはユダヤ教徒イスラム教だからにばかり理由を求めたくない。おそらく親たちは、相手がキリスト教徒だったりシーク教徒だったり仏教徒であっても異教徒であれば子どもへの接近を拒んだろう。でも引き裂かれるところで壁を作ってしまうのはイスラエル・パレスチナの状況への皮肉だと思う。ヤコブよりアイシャの方が勉学の道に進むのは大変だったのでは思うのは偏見だろうか。ヤコブのお父さんのお店の表示、へぐらい語でなくイディッシュ語だろう。一つ辛うじてわかったので推測。

2022/07/17

今年の小学校一年生に読んでやりたい絵本50冊
その33

一人の白人の少年が一人のイスラムの女の子に恋をしました。
二人は会った瞬間に恋に落ち、二人とも星が好きだということを発見します。
そうして幸福な何ヶ月かを過ごすのですが、とうとうお互いのお父さんに見つかってしまい、烈火のごとく怒った父親たちに、二度と会ってはならん！
と言い渡されてしまいます。
そうして彼がようやく彼女の家の庭にもぐりこんだときにはその家は空っぽになっていました。
念には念を入れ……。
彼女のお父さんは引っ越しまでしていたのでした。
小学生にはなすすべがなく、彼は痛みを抱えながら懸命に勉強し、天文学者になります。
そうして、ついに！
10何年もたったあとで……。
天文学の学会で彼は彼女を見つけたのでした……。

長すぎるのなら途中はショートカットしてもいいと思います。
黙読用に作られた本を音読するためには、多少なりとも演出が必要ですから。

一年生は、正義漢です。
真剣にこの話を聞き、怒り、そして彼らの幸福な人生を喜んでくれるだろうと思います。

2022/07/19　更新

※こちらは以前も紹介済みですーーーーーーー

カナダからの、素敵でカッコいいロマンスの絵本です。
ユダヤ人の男の子、ヤコブは公園でアラブの女の子、アイシャと出会い、恋をします。
二人の共通項は宇宙でした。そしてどれだけ一緒にいても飽きなかったのですが、二人のお父さんは怒り狂い大喧嘩になりました。
そうしてアイシャは引っ越してどこにいったかわからなくなってしまったのです。
でも、それから何年も何年も何年もたって大きな天文会議に参加したとき、ヤコブはアイシャを見つけます。
ここに描かれているのは宗教や親の価値観で引き離された子どもたちです。

今の一年生なら理解し、共感してくれるでしょう。
ただ、絵が淡いので遠目は効きません。
でも声がはっきりしていれば聞いてくれるでしょう。
見えない絵よりも、聞き取れない声のほうが、絵本読みではストレスになりますから。

2021/09/15　更新