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白光 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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2024/05/04

宗教に関わるから聖人なわけではない。 いろいろな人がいろいろな考え、思いを抱いている。 だから、この話に出てくる人たちも、 特別聖人ではない。 それでいいも思う。 でも、ちょっと身勝手過ぎる気が… 何で最後改心してるのかもよく分からん。 何でだろう、 この作者の女主人公は、素直...

宗教に関わるから聖人なわけではない。 いろいろな人がいろいろな考え、思いを抱いている。 だから、この話に出てくる人たちも、 特別聖人ではない。 それでいいも思う。 でも、ちょっと身勝手過ぎる気が… 何で最後改心してるのかもよく分からん。 何でだろう、 この作者の女主人公は、素直に応援できない。 癖が強すぎる。

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2023/08/15

長く長く、迷い、壁にぶちあたって、濃密な生涯に疲れてしまいました 周りの人も濃く生きているのでそういう時代でも有ったのが感じられます

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2023/07/15

りんと一緒に怒涛の人生を生き抜いたような気持ちになり、読了後に半端ない疲労感(いい意味での)がある本でした。

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2023/05/06

日本人初のイコン(聖像画)画家・山下りん。 幕末から昭和初期にかけて激動の生涯を描いた物語です。 笠間(茨城県)の下級武士の娘・りんは絵師になりたい一心で、実家を飛び出し単身東京へ向かいます。 師を転々としながらも工部美術学校に入学し、西洋画を学ぶことになったりんは、ある時級友...

日本人初のイコン(聖像画)画家・山下りん。 幕末から昭和初期にかけて激動の生涯を描いた物語です。 笠間(茨城県)の下級武士の娘・りんは絵師になりたい一心で、実家を飛び出し単身東京へ向かいます。 師を転々としながらも工部美術学校に入学し、西洋画を学ぶことになったりんは、ある時級友の政子に連れていかれたロシヤ正教会でニコライ主教と出会い、その縁でロシアに絵画留学することになりますが・・・。 我が強くて、しょっちゅう周りと衝突しがちなりん。 それは留学した先のロシアの修道院でも同じで、自分が求めた芸術性と異なる聖像画の模写をしたくない為、指導担当の修道女に食ってかかり、挙句思い通りにいかないストレスで身体を壊して志半ばで帰国という展開に、会社や学校といったガチガチの管理社会にいる現代人の我々の方が納得いかないことへの耐性はあるかも・・って思っちゃいました。(ま、こんな耐性無くてもいいのですけどね・・) そもそも、一応洗礼は受けているとはいえ、ルネサンス的な“西洋美術”学びに来たというスタンスのりんと、まずは信仰があることが大前提で、“信徒”としての聖像画師を育成したい修道院側との、お互い「思っていたのと違う」という意思の祖語があったのが不幸の元だったようですね。 とはいえ、“だが、情熱はある”(ドラマ観ていませんが‥汗)という感じで、絵画に対する熱意は強く持っているりんですので、帰国後は聖像画を描く上での信仰心が足りなかった事をちゃんと反省して、一旦は聖像画から離れるも、再度心を入れ替えて聖像画家として、熱心に創作に励むようになり、時代的に色々大変な事があったものの、穏やかな晩年で何よりでした。 本書は勿論フィクションですが、時代背景や人物描写がリアルに書かれていて、この時代を共に生きたような読み応えがありました。 同じキリスト教でも、カトリックやプロテスタントに比べて馴染みの薄い東方正教会ですが、聖像画の捉え方・・所謂“世俗芸術”との違い等は興味深いものがありました。“ニコライ堂”にも行ってみたいですね。

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2023/04/24

読み応えのある作品 幕末から明治、大正に生きた、イコン画家山下りんの一代記。 女性の身で、あの時代に、画業を学ぶためにロシアへ留学までした。かなり波瀾万丈の人生。 ニコライ師がとても良い人に書かれていて、駿河台のニコライ堂に行きたくなった。

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2023/04/13

イコン画家とあったので、元々宗教的な方かと思ったが、そうではなかった。結婚せずに生きるのはとても難しい時代に、画師として身を立てようとするのはとても大変だっただろう。 ロシアに渡った際のイコンの描き方についての戸惑いの部分は、読んでいてもどかしく感じた。言葉が通じていれば、違っ...

イコン画家とあったので、元々宗教的な方かと思ったが、そうではなかった。結婚せずに生きるのはとても難しい時代に、画師として身を立てようとするのはとても大変だっただろう。 ロシアに渡った際のイコンの描き方についての戸惑いの部分は、読んでいてもどかしく感じた。言葉が通じていれば、違った展開になったのかもしれない。 山下りんのイコン画を何処かで見てみたいと思った。

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2023/03/29

絵を描いて生きていきたい、上手くなりたい、という盛んな闘志が、進めども進めども空回るさまは苦しい。特にロシア留学のくだり。そもそもりんの信仰心とは何に由来するのかは語られないほど、彼女の信仰心は神に捧げられたものではなく、絵を描くことに捧げられたもの。芸術としての絵画を学びたいり...

絵を描いて生きていきたい、上手くなりたい、という盛んな闘志が、進めども進めども空回るさまは苦しい。特にロシア留学のくだり。そもそもりんの信仰心とは何に由来するのかは語られないほど、彼女の信仰心は神に捧げられたものではなく、絵を描くことに捧げられたもの。芸術としての絵画を学びたいりんと、信仰と結びつく聖像画を教えたい修道女たちとの齟齬は当然。「師が千言を費やそうと、己の道は己の足でしか歩けない」。気づきの道は遠くて苦しい。 りんの人生だけでなく、明治初期の美術教育界隈の情景や、なじみのないロシア正教会と日本の関係について読むことも興味深かった。いつか私たちの時代も、こうやって描かれることがあるのだろうか。

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2023/02/14

江戸時代に生まれ、明治維新後、笠間県(茨城県)となった地で、武士の長女だったりん。縁談などもってのほか、ただ絵を描きたい。そのために生きると決めた。やがて日本で初めての聖像画家、西洋画家となった。 ニコライ教主との縁でロシアへ渡り、滞在した修道院では求めた西洋絵画の技術が得られな...

江戸時代に生まれ、明治維新後、笠間県(茨城県)となった地で、武士の長女だったりん。縁談などもってのほか、ただ絵を描きたい。そのために生きると決めた。やがて日本で初めての聖像画家、西洋画家となった。 ニコライ教主との縁でロシアへ渡り、滞在した修道院では求めた西洋絵画の技術が得られないまま、失意のうちに帰国したりんは、やがて自分にはなくて、ロシアの修道女たちが持っていたものに気づき、一時はニコライのもとを離れるが、再び聖像画家となる。 りんは、激動の明治から大正をロシア正教とともに生き、多くの聖像画を残したが、関東大震災で失われたものも多かった。 実在の人物を描いたものなので、創作の範囲は限られるところもあろうが、想像力を駆使して描かれた描写には、事実とは別のリアルさが感じられる。りんの意志の強さ、気性の激しさ、一途さが、読むはしから伝わってくる。 ニコライ主教はじめ、西洋画を学び、のちに赤飯印刷を興す山室政子など、他の人物たちも魅力的だ。

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2023/01/09

とてもよかった。 時代物、歴史物の小説ってあまり読まないのですが、この方のは実際の人物を調べ尽くして、活き活き、豊かに描いてくれるので、史実にとても興味を持てます。 この方の文章はすごく長いので時間かかりますが、丁寧に読みたくなる、読みやすい文章です。

Posted byブクログ

2022/12/17

小説というよりは伝記に近い読み心地だったな。キャラクターに共感しづらかったからだろうか。カタルシスが得られず、文章は読みやすいのに読み疲れてあまりページをめくる手が進まなかった。ようやく読み終えてほっとしている。

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