どくとるマンボウ医局記 新版 の商品レビュー
読みかけで手放しました。面白そうだけどちょっと精神科の話はあまり要らないかな、今はそう言う気分じゃない、それだけです。
Posted by
昔読んだことがあると思ったのだが、内容を全く覚えていなかった。それだけに新鮮に読むことができた訳であるが。 どくとるマンボウシリーズなので、いつものユーモアあふれるエッセイを想像したのだが、本作はちょっと雰囲気が異なる。 いや、最初の方はそんな趣で、医局にはこんなにも変人が多いの...
昔読んだことがあると思ったのだが、内容を全く覚えていなかった。それだけに新鮮に読むことができた訳であるが。 どくとるマンボウシリーズなので、いつものユーモアあふれるエッセイを想像したのだが、本作はちょっと雰囲気が異なる。 いや、最初の方はそんな趣で、医局にはこんなにも変人が多いのかと驚いたところである。 しかし、山梨県の精神病院に赴任した後の話になると、俄然内容に重みを増してきた。精神病者の症状にも驚くが、彼ら彼女らに対して医師や看護師も真摯に対応するのだが、一筋縄ではいかない。なかなか大変な仕事である。 現在の大部分の精神病院の状況は違っていると思いたいのだがどうなのだろう。それにしても、なぜ人はこうまで壊れてしまうのだろうか。 北杜夫氏は自身が躁うつ病であることを喧伝していたが、それは世間の人に精神病者に対する偏見を除きたかったからということを初めて知る。
Posted by
マンボウの由来が丁寧に書かれていて面白いです ところどころで支離滅裂に感じますが、内容と合っているので より楽しめました
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者、北杜夫さんの慶応病院神経科時代の医局のひどさ、その後の山梨県立精神病院時代の患者のことなどが書かれている。 昔は精神病について、専門家ですら未知のことが多く、ましてや世間の理解は得られていなかっただろうし、著者自身も面白おかしく書いたつもり、読者も軽く読み飛ばしていたのかもしれないが、今の時代なら、即アウト!と思われる内容が多く、笑えない。 でも、病院名を出して、ここまで書いていること自体、著者は勇気があるというか、ある意味、超越した存在だったのかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
私は大鬱になって呼吸をするのも苦しい状態も体験した。自律神経の失調も起こし、下痢をしたり便秘をしたり、或いは急に暑くなったり逆に寒けを覚えた時もあった。しかし、どんな鬱でも時期がくれば必ず治ると確信してじっとしている。これを私は虫の冬眠と称している。これだけは世間の人は私を見習っていただきたい。なにしろ精神科医にして、同時に患者でもあるこの私が言うことなのだから。 鬱になった人間に、これほどに説得力があり心に響く言葉は他にないだろうと思う。 この先また鬱になることもあるだろうけど、この言葉を思い出したい。
Posted by
『どくとるマンボウ航海記』前夜、白い巨塔の片隅で怪気炎を上げるマンボウ氏の新人医師時代。新たに武田泰淳との対談「文学と狂気」を増補。〈解説〉なだいなだ
Posted by
- 1