光琳、富士を描く! の商品レビュー
この屏風の素晴らしさ具体的に、情熱的に伝わってきました。掲載されているたくさんの美しいカラー図版も実物大もあり至れり尽くせりで、地の文のフォント大きめなので読みやすいです。「さあ、いらっしゃい」と名作が向こうから迎えに来てくれたような印象でした。
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人気絵師光琳が描いた、堂々たる富士の絵の謎を解く 〈内容紹介〉 2020年秋、日本美術史上高い人気を誇る尾形光琳の幻の名作が、日本で初公開された。その名作とは、大きな富士山を描いた『富士三壺図屏風』である。 なぜ光琳は大きな富士山を描いたのか。その謎に迫る。 〈おすすめポ...
人気絵師光琳が描いた、堂々たる富士の絵の謎を解く 〈内容紹介〉 2020年秋、日本美術史上高い人気を誇る尾形光琳の幻の名作が、日本で初公開された。その名作とは、大きな富士山を描いた『富士三壺図屏風』である。 なぜ光琳は大きな富士山を描いたのか。その謎に迫る。 〈おすすめポイント〉 最新の撮影技術で撮影された『富士三壺図屏風』の図版が、美しく迫力満点です!
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予備知識なく感覚だけで絵を見るのも心楽しいことだけど、こうやって解説をしてもらってあらためて絵を見るのも、面白い。 #小林忠先生 のわくわくしている心持ちが伝わって、こちらまで高揚する。琳派とはなんぞやということを教えてもらい、絵の細部をひとつひとつ解説してもらい、日本美術史の中...
予備知識なく感覚だけで絵を見るのも心楽しいことだけど、こうやって解説をしてもらってあらためて絵を見るのも、面白い。 #小林忠先生 のわくわくしている心持ちが伝わって、こちらまで高揚する。琳派とはなんぞやということを教えてもらい、絵の細部をひとつひとつ解説してもらい、日本美術史の中での特異点を指し示してもらう、なんとも言えない面白さ。あとはいつの日か、実物を見てみたい!
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尾形光琳が富士の屏風絵を描いていた。 「富士三壺図屏風」六曲一双の屏風。18世紀の京都で晩年を迎えた尾形光琳が、江戸滞在期に世話になった豪商、冬木家の注文に応えるように描いた大作。 右隻は紺色に金の線で描かれた小波に緑の島を前に金箔を背に雪の富士。左隻は黒じ金の筋の荒々しい大波...
尾形光琳が富士の屏風絵を描いていた。 「富士三壺図屏風」六曲一双の屏風。18世紀の京都で晩年を迎えた尾形光琳が、江戸滞在期に世話になった豪商、冬木家の注文に応えるように描いた大作。 右隻は紺色に金の線で描かれた小波に緑の島を前に金箔を背に雪の富士。左隻は黒じ金の筋の荒々しい大波に三つの緑と茶の岩が波間に屹立する。波に飲み込まれそう。こんな屏風のある日本間に立ってみたい。 右隻左隻とも折り込みで全図があり、裏頁には波の原寸大が。別ページには雪の富士と緑の山の原寸大も。原寸を眼の前にしては、その迫力、波が迫ってくる。 2020年8月には表具の修復を兼ねて日本に里帰りしたというが、色彩は鮮やか。個人蔵。 著者の美術史家・小林忠は2015年3月にアメリカ、フィラデルフィアで開催中の狩野派展を見るため渡米したニューヨークでこの「富士三壺図屏風」と初めて出会う。この作は「尾形光琳作と結論づけるまでには至らず」とする琳派専門の美術史家もいる。が林氏は同じ尾形光琳の「松島図屏風」との比較や他の富士を描いた作品との比較、署名と印象などから検証。なによりもこの作品の、細部に至るまでのあまりにもみごとな筆致に光琳作である、とする。 アーティゾン美術館「琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術」展、2020年11月14日[土] - 2021年1月24日[日]でこの「富士三壺図屏風」が展示されたようです。 2021.7.21初版第1刷 図書館
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※このレビューにはネタバレを含みます
図書館の新着コーナーで手に取った。 著者が2015年に米国ではじめて本作「富士三壺図屏風」に出会い、さらに2020年に日本で再会を果たした時の感動が伝わってくる。 さらに著者の尾形光琳の画力に対する畏敬の念というのか信頼感というのか、原寸大にしてその筆致の細部を読者に見せ、その凄さや感動を共有したいという思いもひしひしと伝わってくる一冊だ。 いい本に出会った。
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