縁の手紙 の商品レビュー

チョ・ヒョナ(著者)

2022/02/04

初めての韓国産の作品。
今その人にとって"いちばん必要な言葉"をかけてあげられる関係、素敵だと思った。
自分の行動への後悔・本音と建前。人間らしさに溢れていて、自分のとってきた１つの行動や言動を考えさせられる作品だった。
大切な人にとって"いちばん必要な言葉"を自然とかけてあげられる、小さな優しさで溢れる人間でいたい。

2021/12/26

『82年生まれ、キム・ジヨン』とあわせて読みたい現代の韓国文学(こちらは漫画だけど)。日本とも通底するいじめ問題が描かれている。青を基調とした表紙も綺麗で、本書の淡く危うい、それでいて清涼感あふれる青春の1ページを表している。現実からちょっと浮遊した幻想感も心地よい。ちょっとアメコミ風にも感じるところもあり日本との微妙な違いも楽しめた。

2021/09/18

店頭の結構目立つところに積まれていて、表紙の雰囲気に惹かれて購入。韓国・ウェブトゥーンでの評価も非常に良かった、との事もオビに記載あり。

友人を庇ったことから自分がいじめの対象となってしまった主人公・奈月。傷付いた彼女は転校先の机の中に一通の手紙が隠されているのを偶然発見する。
差出人不明の手紙には’奈月のため’という事でクラスメイトの紹介や校内の見取図が書かれ、手紙の続きの場所は暗号で示されていて…という導入。

ツカミはいい感じなのだが、以降の手紙の場所は普通にここにあるよ、と明記されてしまい謎解き要素は即終了。

また、二通目の段階で差出人と思しき相手の氏名が明らかになり、その相手は約10年前・奈月が6歳の時に出逢っていた相手で、しかもけっこう親しくしていたように描かれている。にも関わらず、奈月に一切思い出したり引っかかるような素振りがないのは却って不自然。相手の名前もどちらかと言えば印象的な方だと思うのだが…。

更に、もう一人の主人公・陽斗が九通目の手紙の場所を推理する際に記憶を辿るのだが、その回想シーンには読者に一切描かれていないシーンが紛れており全くスッキリ感が得られなかった。

と、所々の粗が気になってしまったな、という印象。

余談だが『保健室のアン・ウニョン先生』でもジャージャー麺を食べるシーンがあったけど、韓国では人気メニューなのだろうか？

1刷
2021.9.18