老いの道楽 の商品レビュー
曽野綾子さん、作家さんだということは存じておりますが、多分、作品は読んだ事がありません。 「老いの道楽」素敵なタイトルだと手に取りました。3年前、89才のころに出版された本。 なので、私には、随分先のはずですが… 50代の私にも、共感出来ました。 最近、我が身の衰えを感じるから...
曽野綾子さん、作家さんだということは存じておりますが、多分、作品は読んだ事がありません。 「老いの道楽」素敵なタイトルだと手に取りました。3年前、89才のころに出版された本。 なので、私には、随分先のはずですが… 50代の私にも、共感出来ました。 最近、我が身の衰えを感じるからでしょうか。
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『 悪から学ぶという成熟した学習姿勢 わたしは、今の若者たちがもっていないサバイバルの力や才覚を、戦争からと、その後度々訪れた貧しい途上国てま培われた。(中略) 昔は悪からも学べる強さが大人の証だった。悪から学ばない人は善からもあまりまなばない。悪の存在意義を認めないと、善の働きも感じられないだろう。』 戦争も途上国も知らないけれど、奥深いなぁーと、感嘆しながら読んだ。 『人を殺さず、自殺しなければ、それだけで人生は大成功』 『 雑用をすれば自然に体は動いてくる ・・・私はいつも「仕方なく」生きているという実感を持っているのだが、それをみじめだと感じたことはないのである。』 開き直ったような自然体に、笑った。 でも、そこにある、清々しいまでの女の強さには感じ入る。 しかし、わかりやすい反面、まとまり過ぎて、物足りなさも感じた。 全体的には、" あぁ " とか " おお " とか納得したり、共感したり、" それは、どうかしら " と首を傾げたり、ユーモアな表記に " くすっ " と笑ったりと、楽しめた。
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曽野綾子「老いの道楽」、2021.7発行。心に留めた箇所は:①老人はたえず体を動かさなければならない ②歩かずに知的生活を送ることはできない ③人間がだらけるのは、他人の存在が希薄になるから ④できの悪い子が親を生かしている ⑤外出ほど、老年にとって心身にいい訓練はない ⑥老年のユーモアは最高にすばらしい ⑦「ありがとう」が言えれば老人ではない ⑧人を殺さず自殺しなければ、それだけで人生は大成功 ⑨庭にいると哲学の本を読んでいる気分になれる ⑩「晩年」という言葉の詩的な静けさと優雅さ。 ※ ユーモアは、客観性、想像力(創造力)、寛容の精神があって生まれる。
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佐藤愛子、板東眞理子、下重暁子、この方々の標を頼りにしてきた私に新しく曾野綾子さんが加わって、大きく不安への対処法が出来ていく。 どなたにもある不安。常識と非常識の狭間。自分では争いきれない老。 女性としてできる限りはしっかり生きたい。 そんなヒントがたくさん有れば心強い。 ...
佐藤愛子、板東眞理子、下重暁子、この方々の標を頼りにしてきた私に新しく曾野綾子さんが加わって、大きく不安への対処法が出来ていく。 どなたにもある不安。常識と非常識の狭間。自分では争いきれない老。 女性としてできる限りはしっかり生きたい。 そんなヒントがたくさん有れば心強い。 こちらの書では「火宅」と言うフレーズがでている。 驚いたのは、沢木耕太郎さんの「檀」を読んで存じていた「火宅」については檀一雄のことだけをそう呼ぶのかと思っていたのだけれど、そうした家庭を火宅と称するということがこの書を通してわかってきた。 「火宅」では、安心して過ごせる家庭が緊張の場であること、気持ちが安まらず一般的な家庭とは違ったら精神的発育をしてしまう。その中で、今で言うDVから殺意を覚え連れて逃げようという心理が存在する。この辺りの一説は、私の幼い記憶と重なり、あぁ私も火宅で行きたのかと今更ながらに思い知った。 曾野綾子さんの書はまだ数冊しか拝読していないが、折に触れ手に取り読んでみたいと思う。
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いつもながら、曽野綾子さんの、考え方の柔軟さに感心させられる。 人生の羅針盤となる言葉の数々は、甘えている私を厳しく諭してくれる。
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