未来は予測するものではなく創造するものである の商品レビュー
感想 面白いものに気づく。現在の延長にないものを探す。見つけたらそれを拾う。自分が望む未来を実現できるか。常に仮説は検証され磨かれる。
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コンサルとSF作家の2足のわらじを履く樋口恭介氏が、未来を創造するという思想について書いた本。 主旨は、未来は自分たちの行動が反映される余地があることから完全には予測できず、そして逆に言えば自分たちで創り出すことができる、ということを述べている。 コンサルではロジックが大事だが、...
コンサルとSF作家の2足のわらじを履く樋口恭介氏が、未来を創造するという思想について書いた本。 主旨は、未来は自分たちの行動が反映される余地があることから完全には予測できず、そして逆に言えば自分たちで創り出すことができる、ということを述べている。 コンサルではロジックが大事だが、そのロジックの出発点は各個人が実現したい未来のビジョンがもとになっているので、まずはそのビジョンを取り戻す。そしてそれを具体的にやる手段としてSFプロトタイピングがあると述べて、その具体例を説明していくという流れになっている。 文章のプロが書く文章なので非常にわかりやすく、すんなり読める「いい歯ごたえ」をもった本でした。
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「イノベーション」が、予期せぬ「発明」ではなく、既存資源からの「開発」になってしまった。私たちは、既存の制約事項により思考を狭められている。逃れられるのはSFだけ。ここではないどこか、常にオルタナティブを思考/志向すること。 人を動かせるのは、現状分析結果の数字ではなく、質の良...
「イノベーション」が、予期せぬ「発明」ではなく、既存資源からの「開発」になってしまった。私たちは、既存の制約事項により思考を狭められている。逃れられるのはSFだけ。ここではないどこか、常にオルタナティブを思考/志向すること。 人を動かせるのは、現状分析結果の数字ではなく、質の良いストーリーだという指摘に、なるほどと思いました。
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誰が言ったか忘れたが『SF作家は非常識な話を書いてるから非常識な人間と思われるがそれは逆で、常識を知ってるから非常識な物語が書けるんだ』という言葉を思い出した。
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タイトルはかなり大袈裟だと思う。 内容としてはSFを活用したアイデア作成の手法紹介です。 本の半分はSFとは何か?や重要性を語っており、内容としては勉強になる。 SF作家や小説を書けるスキルのある人材がありきなのが、実用的には難しいと感じた。
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「ビジネス+SF」による未来の創造。 今まで未来予測本は何冊か読んだんですが、しっくりくる本には出会えず「これならSF読んだ方が良いな…」と思っていたところ、本著のこのタイトルが直球ドストレートで刺さってきました(笑 本著、要はSF思考/SFプロトタイピングという手法(による未来...
「ビジネス+SF」による未来の創造。 今まで未来予測本は何冊か読んだんですが、しっくりくる本には出会えず「これならSF読んだ方が良いな…」と思っていたところ、本著のこのタイトルが直球ドストレートで刺さってきました(笑 本著、要はSF思考/SFプロトタイピングという手法(による未来創造)の解説書なのですが、これからのVUCAの時代、ビジネスも想像力の力を借りないと羽ばたけないよというコトなのでしょう。 著者はコンサル+SF作家という、ビジネスの現場感への理解と、想像力(妄想力)を兼ね備えた、まさに本著のような本を書くべき存在です。 読んでいくと、もちろん肩書きだけの存在でなく、まえがきを読むだけでもその気骨を感じられます。本著のまえかき、長いなぁと思ったのですが、要はそれだけ既存のパラダイムに読み手は束縛されてますよ、という紐解きから始まっており「制約はわたしたちを束縛することで、代わりにわたしたちに安心を与えます」等々、熱のある言葉回しは会社のシニア層が読んだらそれなりに刺さるのではと思いました。 さて、その上で、このやり方を個人ワークではない会社としての営みとして導入していくのは難易度高いなぁ…と頭を抱えたのも事実です。 例えば、実際にSFプロトタイピングを実践した企業において、「その後社内でこんな変化があって、こんな新しいサービスが世に出て業績がこうなった」まで行けば説得力があるんですが、会社のみんなで楽しくSF小説1本作っておしまい、では切なすぎます。 本質を欠いた既存型のワークショップを「イノベーションという言葉に取り繕われただけの茶番」と切り捨てるからには、SFプロトタイピングが茶番で終わっていないことのエビデンスまで触れてもらえると、より良かったのではないかと思います。 ※検索したら著者がフィリップス・ジャパンの社長と対談している記事が引っ掛かったんですが、フィリップスはこの後具体的にどうしてるんだろう…。 https://www.philips.co.jp/a-w/about/news/archive/standard/about/blogs/healthcare/20220317-the-future-of-medical-care.html とは言え、「未来に関するビジネス書」としては、現時点で自分が読んだ本の中では相対的に最も良かった1冊です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本書はたしか、昨秋ごろの日経新聞の書評欄ではなくビジネスコラム的なところで、「SF思考」「SFプロトタイピング」がこれから大事、と言った記事の中で紹介されていたもの(確か、3冊紹介されていたうちの1冊)。 一度、地元図書館に予約を入れいたが、順番が来た頃コロナ疎開で自宅を離れていたタイミングで受け取りに行けず。まん防明けの22年春に改めて予約をいれて読んでみたもの。 半年近くタイミングが遅れたと思ったが、先月末にも日本経済新聞に「日立、SFが導く研究開発 小説から新技術を議論」といった記事が出ていた(3月25日 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC03AE70T00C22A3000000/ ※但し有料会員向け記事)。 時代はSFプロトタイピング?!と楽しみに読んだが、結論から言って、本書は、かなりカスカスな、あまり内容のない、やたら扇情的な煽り文句の多いものだった。 「この本は、SFよりも、プロトタイピングよりも、何よりもまず、未来を考えるための本です。未来について考えるのではなく、未来のために考えるのでもなく、未来そのものを考えるための。未来という奇跡のような言葉のための。」 あぁ、この手の語り口調で、気持ちよく読んだ者をその気にさせるには長けているけど、おそらく地に足の付いた実践にまで導いてくれるものではないのだろうな。 という予想を割と序盤に読み取ってしまったので、そこから先はかなりナナメ読み。何度もおなじようなことを、手を変え品を変え言い換えては、発想の転換、停滞した現状打破を、今話題の“SFプロトタイピング”という手垢の付いてない言葉で表現しようとしてるが、言っていることに、ほとんど目新しさは感じなかった。 「SFプロトタイピングとは、そうした「イシュー・ドリブン」型の思考とは真逆のアプローチをとる思考ツール」 なのだそうな。そのため、未知の分野に冒険せよと。 「遠くに向かって投げること。Speculativeには「投機的」とういう意味が含まれていると前述したとおりですが、書いて字のごとく、そこでは「投機する」=「投げる」イメージが重要になります。どことも知れぬ方向に向かって投げること。そしてどこへ飛んでいったかわからないボールを探しに行くこと。それは端的に言って冒険です。(中略)あなたがボールを遠くに投げれば投げるほど、そこであなたは、「いま・ここの現実」とは異なる、「ここではないどこか」を幻視することができるでしょう。」 バブルが崩壊した頃にも、似たような話を聞いた。というより、その昔、会社がそれを提唱していたよ。“遠くに向かって投げる”という意味で、「Long Passを!」という掛け声で、業界を超えた慣れない分野に乗り込んで、新しい発想で仕事をしろと。 その挙句、素人が簡単に手を出せないような仕事をはじめてしまい、とんだ不良資産を抱えてしまった案件が百出した。先輩方々が、飲みの席で、「ありゃLong Passじゃなくて、Wrong Passだった」と愚痴っていたのを覚えている。 要は、まぁ、時代は繰り返すということか。 そして、同じことを手を変え品を変えて口八丁手八丁で言いくるめてくるのが詐欺師の・・・おっと違った、コンサルタントの手法だなあと。 ひとまず、SF思考、SFプロトタイピングが、今、時流の乗っている事項であるということは認識しておいて、もう少し、まともな本を、改めて読み直してみるとしよう。
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「SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略」に続いて、 SFをビジネスに応用する手法に関する本を読んでみました。 ※SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略 https://booklog.jp/users/noguri/archiv...
「SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略」に続いて、 SFをビジネスに応用する手法に関する本を読んでみました。 ※SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略 https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4152100265#comment 「SFプロトタイピング: SFからイノベーションを生み出す新戦略」と言っている内容はそこまで変わらない。 著者が小説家だから、ややこちらの本の方がまどろっこしい。 ただし、最後にSF思考から生まれたSF小説が3編入っている。 まず、こちらを読んでみて、 「面白い!」と思った人が最初から読めばいいのかもしれない。 個人的には、 ・SF思考も目的(なんのためにやるのか?ゴールはどこか?)が大事だとのことだが、 こういうワークショップってアウトプットがイメージし辛いのではないか。 むしろどこに行くのかが予想できないから面白いアウトプットになるんであって。。 そんな中、明確に目的やゴールを決めれるのか、疑問。 ・プロトタイプとして、SF小説をつくったはいいが、 日頃の業務とどう繋げていくのか、SFなだけに繋げるのが難しそう。。 面白い小説ができたよね、だけじゃほとんど意味ないだろうし。 ・SF小説を書くにはやはりプロの書き手が必要。 また思考を広げるためには、色々な分野の専門家がいた方がベター。 そういう意味では、自分たち(社員)だけでやるにはちょっとハードルが高すぎる。 この辺りが普及に向けての難所になりそうかな、というのが読んでみての感想。。 まずは、SF小説ももっとたくさん読んで、自分のイメージを開放することから始めますか。。 プロセス自体はとても興味深い営みだと思います。
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樋口恭介「未来は予測するものではなく創造するものである」読了。SF思考やSFプロトタイピングは、SF好きなためにとても興味深い。本著は、それら考え方の実践編といったものだ。SF作家でありコンサルタントでもある著者自らが語る具体的な手法と考え方は強烈に納得できるものであった。活用に...
樋口恭介「未来は予測するものではなく創造するものである」読了。SF思考やSFプロトタイピングは、SF好きなためにとても興味深い。本著は、それら考え方の実践編といったものだ。SF作家でありコンサルタントでもある著者自らが語る具体的な手法と考え方は強烈に納得できるものであった。活用に足る良書。
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冒頭は難解な内容で読み進めるのに心が折れかけた。が、SFプロトタイピングという考え方はビジネスを創出していく中で非常に有用な方法であると知ることができ、勉強になった。
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