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金融力の測定 の商品レビュー

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2021/12/25

金融力の測定― 金融機関の新指標 i Bank index 著:吉原 清嗣 本書で提案されている指標は、金融機関の行動変容を促す仕組みの提案である。従前、利用者への貢献は金融機関の活動のヒアリングや顧客から寄せられる情報の整理が主であって、だれもが理解可能な単純明快な数値での証...

金融力の測定― 金融機関の新指標 i Bank index 著:吉原 清嗣 本書で提案されている指標は、金融機関の行動変容を促す仕組みの提案である。従前、利用者への貢献は金融機関の活動のヒアリングや顧客から寄せられる情報の整理が主であって、だれもが理解可能な単純明快な数値での証明は存在しなかった。その全面的な解決ではなく、部分的な解決ではあるが、企業を支援している度合いをイエス・ノーだけではなくその強弱を数値で示すことができるという問題の解決にも貢献する。 本書の構成は以下の6章から成る。 ①なぜ金融と企業を問題にするのか ②新指標i Bank index 顧客企業の発展のために ③新指標i Bank indexでみる金融機関の真実 ④定性分析えみる中小企業金融のこれまでとこれから ⑤定量分析でみる金融機関と地域経済 ⑥i Bank indexを収益ツールに 某週刊誌でよく特集されている、強い地銀100位や危ない信用金庫100位等では、ある数値や指標の組み合わせによって、半ば強引に読者のウケをある程度狙った形でランキングされている。 もちろんなんらかの根拠はあり、それに基づいて出されているものではあるが、それが全て正しいとは限らない。未来の成長や地域の成長にどれだけ成長してきたかという点ではもちろんそれだけがフォーカスされるわけでもなく、そもそも何をもってそれに貢献したかというか等数値化できない。 本書はその難題に対して、経験と学問という武器で答えを提示してくれている。その指標を上げるためにどうするかという観点ではなく、金融・地域金融、お客様、地域への貢献を上げるきっかけを提示してくれている。 この30年で100年に1度と言われる大きなアクシデントが山のように降りかかってくる現状において、過去から学び少しでも前をむいて進むことはどの世界・業界においても求められる。 本書から少しでも何かを吸収し、バンカーとしてできることがないか。それに対して自信を持って突き進む気持ちの大切さを再度気づかせていただいた。

Posted byブクログ