現代システム科学概論 の商品レビュー
大学の出版社が出しがちな本。 たしかに、概論としてシステム科学を広く浅く理解するには良いのかもしれない。だが、本書は何か書いてあるようで何も書いていないとも言える。というのも、「AはBである。」「Do you understand?」的な書かれ方をしており、本書を通して学んだこと...
大学の出版社が出しがちな本。 たしかに、概論としてシステム科学を広く浅く理解するには良いのかもしれない。だが、本書は何か書いてあるようで何も書いていないとも言える。というのも、「AはBである。」「Do you understand?」的な書かれ方をしており、本書を通して学んだこと(特に数式を読み解いて理解したこと)が"具体的なプロセス"(ここ大事)としてどう使われるかといったイメージが湧かないからである。言い換えれば、数式の解説をして、それから超具体的な実例に飛躍するため、実践的な部分が欠落しているということである。大学教授が弱いところ(実際のプロセス)だから仕方がないのかもしれないが、テキストとして初学者が読むにしても、あまりにもイメージがわかなさすぎる。一体、誰向けにどんな意図で書いたのか。本書の前半で述べていた気もするが、あまりにもずれている気がしてならない。何問か演習問題を追加して読者のイメージを補うなど、もう少し読み手の手を動かす工夫があってもよかったと思う。 意義は認めます。
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