ザ・ベストミステリーズ(2021) の商品レビュー
※ 結城真一郎 #拡散希望 青崎有吾 風ケ丘合唱祭事件 芦沢央 九月某日の誓い 一穂ミチ ピクニック 乾くるみ 夫の余命 北山猛邦 すべての別れを終えた人 櫻田智也 彼方の甲虫 降田天 顔 よく読む作家さん、読んだことのある作家さん 全く初めての作家さんなど、いろんな人の ...
※ 結城真一郎 #拡散希望 青崎有吾 風ケ丘合唱祭事件 芦沢央 九月某日の誓い 一穂ミチ ピクニック 乾くるみ 夫の余命 北山猛邦 すべての別れを終えた人 櫻田智也 彼方の甲虫 降田天 顔 よく読む作家さん、読んだことのある作家さん 全く初めての作家さんなど、いろんな人の ミステリーに一気に触れられるラッキーな1冊。
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「夫の余命」にはやられた…!!! 最初の方にも夜のお誘いのところで違和感は感じたものの、普通に読み進めて途中で気付いて、夫の気持ち悪さに背筋が凍った… 何でこんなのに妻は執着してたんだろう??
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1つ目の「♯拡散希望」は単行本で読んだことがあった。この短編集でも読めるとは思っていなかった。再読する良い機会になったがオチを覚えていたので確認のような読み方になった。やはりYouTubeと離島という設定が面白い。合唱祭事件では、「天馬シリーズ」が気になった。私は、氷菓のような学生が主人公の推理ものが好きなのだ。そして一番記憶に残ってるのが乾くるみの「夫の余命」だ。叙述トリックというのだろうか、まさか夫のことではなく妻のことだったなんて。思わず読み返してしまった。そして、別れを切り出していた夫が、なぜ余命がわずかな女性にプロポーズをしたのか、それは妻が大手企業の複数いる社長のうちの一人だと分かったから。妻が持病で亡くなれば、遺産が手に入る。それを目論んだ夫がすぐにプロポーズをして結婚という流れは気づいて吐き気がした。男も女もカネの前では目が眩む。そして結婚するほど近い男女でも他人なので信用ができない。ゾッとした短編だった。前にイニシエーションラブの映画を見た。それもこんなトリックだった気がする。気づいた時の2度見、また楽しめるのが良い。スカッとするが人間性を疑う。一番怖いのは、全てを隠してすぐ側でじっと息を潜めている人間だ。感情や信仰、何もかもを隠してそこにいる。疑い出したらキリがないが、とても怖い世界だと思う。実はトイレに行くのさえ、家のすべての電気をつけて行った。どれも短編なので半日で1冊を読み切った。面白い体験ができた。このミステリ集のための書き下ろしではないため、もともとの短編集と重なってしまうのが残念だが、他の年も是非読んでみたい。
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八方それぞれを向いた短篇ミステリーが勢揃いといったふう。 〈2020年ならでは〉を描写に取り入れた作品もあれば、がっつりトリックに組み込んだ作品まである。 青崎有吾、北山猛邦目当てで読み始めたが、どの作品にも印象的な場面があり、記憶に残る。 練られたトリックに「あ、そうか」と...
八方それぞれを向いた短篇ミステリーが勢揃いといったふう。 〈2020年ならでは〉を描写に取り入れた作品もあれば、がっつりトリックに組み込んだ作品まである。 青崎有吾、北山猛邦目当てで読み始めたが、どの作品にも印象的な場面があり、記憶に残る。 練られたトリックに「あ、そうか」とちゃんと納得するのが青崎有吾であり、どこか不思議な世界観の中で考察の歩調を揃え、主人公とともに解き明かすのが北山猛邦だろうか。 櫻田智也、降田天、結城真一郎の作品はミステリーのあのゾクゾク感が味わえ、読後はすっきり。 物語の展開速度が程良く、好きな作家がまた増えてしまった。
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待ち時間の読書 どんでん返しがおもしろい作品がたくさんだし、どれも短いお話で読みやすいんだけど、病院で読んだためか集中できずに2作でギブアップ。残りはまた今度読もうっと。 追伸 待ち時間が長く、ソファで読了。こんなにどんでん返しが多い作品集も久しぶりだ。最後まで気が抜けな...
待ち時間の読書 どんでん返しがおもしろい作品がたくさんだし、どれも短いお話で読みやすいんだけど、病院で読んだためか集中できずに2作でギブアップ。残りはまた今度読もうっと。 追伸 待ち時間が長く、ソファで読了。こんなにどんでん返しが多い作品集も久しぶりだ。最後まで気が抜けない緊張感が時間を忘れさせる。ただ、少し凝り過ぎではないか? どんでん返しを意識しすぎて、本筋が甘くなりすぎる気がする。贅沢な感想かな。
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♯拡散希望 日常に刺激が欲しいあなたへ コロナ禍で家でやることがなく、毎日を淡々と過ごし変化のない日常に退屈している人にオススメの一冊である。 主人公は子供が4人しかいない島に住む小学生。家が厳しく、携帯を持ってなく、ネットを観ることを禁じられており、ネットがない環境下で生...
♯拡散希望 日常に刺激が欲しいあなたへ コロナ禍で家でやることがなく、毎日を淡々と過ごし変化のない日常に退屈している人にオススメの一冊である。 主人公は子供が4人しかいない島に住む小学生。家が厳しく、携帯を持ってなく、ネットを観ることを禁じられており、ネットがない環境下で生活している。そんなある日1人の女の子が携帯を買ってもらい、他の3人の子供と携帯の機能で遊んだり、一緒にYoutubeを観て過ごした。この日を境に主人公の周りの人達の主人公たちへの態度が変わった。後には、主人公と親しい人物が殺されることとなる。 読んでいて素通りしてしまうところにも細かい伏線がはられており、読書後は、「あれってそういうことだったのか!? なるほど・・」と点と点が線になり、途中ではられた伏線が非常に綺麗に回収させる見事な作品となっている。 また、今の世の中で、主人公が携帯を持っていない、島のお話であることから、自分とは遠い世界のお話だと思って読み始めると大間違いである。ありえなそうでありえそうな話であり、いろいろと考えさせられる作品。 ただのミステリー小説といえど、インターネット、SNSが普及し、誰もがそれらを使い、投稿者に対して簡単に批判ができるインターネット、SNSの使い方に対して、疑問を呈しており、読者に考察の余地を残しているところも非常に面白い。
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珠玉のミステリアンソロジー。どれをとっても絶品です お気に入りは芦沢央「九月某日の誓い」。少しばかり不思議な読み心地の物語で、ぐっと惹きつけられました。彼女たちの物語が今後どのようになるのかもとても気になります。 乾くるみ「夫の余命」にはやられた! というほかありませんでした。実...
珠玉のミステリアンソロジー。どれをとっても絶品です お気に入りは芦沢央「九月某日の誓い」。少しばかり不思議な読み心地の物語で、ぐっと惹きつけられました。彼女たちの物語が今後どのようになるのかもとても気になります。 乾くるみ「夫の余命」にはやられた! というほかありませんでした。実はとてもシンプルな物語なんですよね。なので余計に、騙された感がものすごい。終盤になってから、それまでを慌てて読み返してしまいました。
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【収録作品】「#拡散希望」結城 真一郎/「風ヶ丘合唱祭事件」青崎 有吾/「九月某日の誓い」芦沢 央/「ピクニック」一穂 ミチ/「夫の余命」乾 くるみ/「すべての別れを終えた人」北山 猛邦/「彼方の甲虫」櫻田 智也/「顔」降田 天 粒ぞろいで読み応えがあった。 「#拡散希望」YouTuber絡みの話。「トゥルーマン・ショー」を彷彿とさせる。こっちはブラックだが。 「風ヶ丘…」裏染天馬シリーズ。合唱祭での衣装喪失事件。 「九月…」異能もの。続編希望。 「ピクニック」祖母が預かっていた孫の死。虐待か。真実がわかると怖い。 「夫の…」叙述トリック。夫の浅薄さが鼻につく。 「すべての…」コロナ禍ならではの悪意。 「彼方の…」魞沢もの。人種差別。「被害者」より「加害者」に同情する。 「顔」地下鉄車内で起きた殺傷事件の「関係者」である高校生テニス選手のその後。連作の一編とのこと。
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既読作品も含め、全部面白かった。最近気になり始めた芦沢さんは意外な展開で良かった。『スモールワールズ』で話題の一穂さんはイヤミスってわけじゃないのかな?青崎さんの風ヶ丘シリーズは単体でも面白い。京極さんの序文も良かった。
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