基礎からのFreeCAD 三訂版 の商品レビュー
自宅で3Dプリンタ用のモデルを作製する際にFusion360などの商用ソフトウェアの個人版を利用していましたが、保存できるモデルの量が決まっていたり高度な機能が使えなかったり非常に制限が多い状態でした。そこで、完全にフリーな3DCADを用いたモデリングや図面作成を行うために本書...
自宅で3Dプリンタ用のモデルを作製する際にFusion360などの商用ソフトウェアの個人版を利用していましたが、保存できるモデルの量が決まっていたり高度な機能が使えなかったり非常に制限が多い状態でした。そこで、完全にフリーな3DCADを用いたモデリングや図面作成を行うために本書を購入しました。 本書は日本語で書かれた数少ないFreeCADの入門書の一つであり、簡単なモデルをいくつか作りながらソフトウェアの利用方法を学ぶことができる書籍です。ソリッドモデリングとサーフェスモデリングの初歩的な操作を学ぶことができ、個人が趣味で作製する3Dプリンタ用のモデルの用途であれば、概ね十分な内容が含まれていると考えています(強いていえばもうちょっとアセンブリの解説があった方がよさそう)。 ただ本書には入門書として大きな欠点があります。バージョン違いによる微妙な操作の違いがあることを差し引いてもなお細かい操作の説明が不十分なことです。例えばp.53において一番最初に作製したモデルを保存する操作がありますが、どのコマンドをクリックすればよいのか書いてありません。その他にも、間の操作の説明がもう数ステップあればよいのにと思う部分が散見されます。この手のソフトの入門書は丁寧に1クリックごとに説明があってよいくらいだと思いますので、ちょっと不親切だなあという素直な感想です。
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