なんとかする力=プロジェクトマネジメントを学ぶ の商品レビュー
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PMBOKのように国際標準となっている知識を体系的に学ぶことは重要であるが、日本的な文化背景や特性を踏まえた人材育成を忘れてはならない。ここで言う日本的文化背景とは、縁の下の力持ち的存在や阿吽の呼吸で物事を進めて行く、ある意味曖昧さ。などを指すだろう。 プロジェクトマネジャーがいかに大変で責任のある仕事であるかも語られている。決して楽な仕事ではなく、固有の成果を出す必要のあるプロジェクトをマネジメントしていくので、体系的な知識は必要だが、そのプロジェクト毎にカスタマイズしたマネジメントが必要である。特にステークホルダーマネジメントでは、お客様からの要求全て呑むのが良いプロジェクトマネージャではなく、コストやスケジュールなどを考慮し、事前に決めたスコープをもとにwin-winの関係を構築できるように努力すべきである。というのは肝に銘じたい。 コミュニケーションマネジメントでどのようにプロジェクトメンバーのモチベーションを向上させ、プロジェクトの成功確率を少しでもあげるのか。と言う話はとくに面白かった。マズローの欲求5段階説というのがあるが、プロジェクトメンバーには安定した担当分野への任命と自律性を持たせ、周りからの尊敬だったり、帰属集団の意識と言うものが実現されれば、より高次の欲求が満たされることとなり、プロジェクトメンバーのモチベーション向上やパフォーマンス向上に繋がると言う話は覚えておきたい。
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