平和の絵本 クリぞう の商品レビュー
この本は、息子に幼い頃、将棋を教えてくださっていた、私たち親子が心から尊敬してやまない、大好きな先生が書かれた本です。 あとがきによると、今は、戦争を語り継ぐ活動をされているそうです。『戦跡の声を聴く』という動画を配信されていると書かれていたので、早速いくつか見てみました。 ...
この本は、息子に幼い頃、将棋を教えてくださっていた、私たち親子が心から尊敬してやまない、大好きな先生が書かれた本です。 あとがきによると、今は、戦争を語り継ぐ活動をされているそうです。『戦跡の声を聴く』という動画を配信されていると書かれていたので、早速いくつか見てみました。 戦争の体験を聞いて語り継がなければいけないな、もう体験した方がいなくなってしまう…と思っている人は割と多いのではないでしょうか?私もその一人です。でも、結局何もしていないふがいない状況。 この本は、戦時中の話を聞いて、それを元に描かれたものだそうです。 疎開先の台湾も危険になり、沖縄に戻る途中船が漂流して熊本の八代にたどり着いた子供たちとその家族たち。その子供の一人がクリぞう君です。 沖縄の子と、熊本の子の戦時中の触れ合いがイキイキと描かれています。 実際に田舎に疎開してきた子供達が、どんな思いで、どんな日々を送っていたのか。一人一人の子を大切に、愛おしく見つめる作者の目と自分の目がシンクロしたようになり、彼らの日々の数コマが眼前に繰り広げられます。 何年に何があった、という歴史的事実を知ることも大切ですが、こういった一市民の個々の様子を知り想像することの大切さを教えてもらったように思います。
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