リニア新幹線と南海トラフ巨大地震 の商品レビュー
前半(第1部)は、南海トラフ巨大地震の危険性について、「あれもある」「これもある」といった記述が続いたこともあり、くどさを感じ、読むのがしんどかったですが、後半(第2部)は、「では、どうしたらよいか」に重点が置かれて書かれていて、読みやすくなりました。 「では、どうしたらよいか...
前半(第1部)は、南海トラフ巨大地震の危険性について、「あれもある」「これもある」といった記述が続いたこともあり、くどさを感じ、読むのがしんどかったですが、後半(第2部)は、「では、どうしたらよいか」に重点が置かれて書かれていて、読みやすくなりました。 「では、どうしたらよいか」の部分については、現場の声を反映したものがどうか怪しいので(著者の専門外の領域に関する記述が多いように思われるので)、すべてを信じるわけにはいかないかもしれませんが、検討に値する意見だとは思いました。 いずれにしても、アフターコロナを見据えなければならない今、リニア新幹線を推進する合理的な理由は何もない気がします。 政治家には、100年後、そして、これから100年間の日本の姿を丁寧に考えていただき、少しでもよい日本になるよう、活動していただきたいものです。
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第1部 リニアは地震に耐えられない 第一章 リニア中央新幹線とは何か 東海道新幹線と全幹法 基本計画路線としての中央新幹線 国鉄によるリニア鉄道の研究開発 山梨リニア実験線 リニア中央新幹線の技術的な概要 JR束海によるリニア中央新幹線計画 中央新幹線小委員会の審議と答申 環境影...
第1部 リニアは地震に耐えられない 第一章 リニア中央新幹線とは何か 東海道新幹線と全幹法 基本計画路線としての中央新幹線 国鉄によるリニア鉄道の研究開発 山梨リニア実験線 リニア中央新幹線の技術的な概要 JR束海によるリニア中央新幹線計画 中央新幹線小委員会の審議と答申 環境影響評価から着工まで 「大深度地下」利用に関する懸念 第二章 地震危険性を検討しなかったリニア計画 地震に強いというJR東海の主張 地震問題を審議しなかった小委員会 地震の仕組み 地震がもたらす現象(1)ー地震動 地震がもたらす現象(2)ーズレの直撃と岩盤の変形 「リニアは地震に強い」は疑問 政府審議会の構造的問題 第三章 活断層が動けばリニアは壊滅する 「活断層を横切ることが心配です」というQ 地震と活断層 活断層の評価 活断層に切られた丹那トンネル 活断層を無視した中央新幹線小委員会 リニアが横切る主要活断層帯 「リニア活断培地捉」の惨状 地震を起こさなくても活断層は危険 活断層がなくても大地震が起こる 第四章 南海トラフ巨大地震から復旧できるか 出発点で考えなかった 想定東海地震から南悔トラフ地震へ 南海トラフ巨大地震とは何か 歴史上の南悔トラフ巨大地震 来るべき南海トラフ巨大地震 最大級の南悔トラフ地震の推定震度分布 地震動によるリニア中央新幹線の被害 赤石山地とは 赤石山地周辺の地震時沈降によるリニアの被害 糸静線断層帯が連動するかもしれない 大規校な斜面崩壊によるリニアの埋没 トンネルからの避難ができない 南海トラフ巨大地震からリニアが復旧できるか 第2部 ポストコロナのリニアは時代錯誤 第五章 地球温暖化防止に逆行するリニア新幹線 脱炭索社会に向けて求められる省エネルギー リニア新幹線の消費電力ー国交省の試符 リニア発案者・川端敏夫氏の後悔 リニア新幹線の消費電力ー阿部修治氏の推計 エネルギー性能の悪いリニア新幹線 リニア中央新幹線のCo2排出量 リニア新幹線と原子力発電所 「リニア原発震災」を起こしてはならない 第六章 ポストコロナの日本を「超広域複合大震災」が襲う ポストコロナは「大地動乱の時代」 近現代日本が初めて南海トラフ巨大地震に似われる 日本社会を揺るがす超広域複合大震災 現代社会の状況が震災を増幅する 膨大な被災地の救済が困難 きわめて危険な東京一極集中 大阪圏の地震危険度も高い 第七章 「超広域大震災」にどう備えるか ポストコロナの日本のあり方 新型コロナの大流行で見えたこと 日本を弱くする「国土強靱化」と「地方創生」 自立的な地方からなる農水産立国に転換を 風土に根ざした地方が根幹 人・職業の再配樅と「労働者協同組合」への期待 風土と安全を脅かす自由貿易至上主義 危うい観光立国 超広域大震災に備えて分散型の社会と国土を創ろう 第八章 リニア中央新幹線の再考を 第二次国土形成計画とスーパー・メガリージョン構想 リニア計画決定プロセスの重大な問題点 リニアは新たな災害要因 認めがたいリニアの「意義」 「第二の原発」ともいえるリニア中央新幹線 今こそリニア計画を再考しよう
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リニア新幹線が如何に時代錯誤で危険なものか、原発との共通点がよく見えてくる。JR東海は「起こりうることは必ず起きる」と改めて認識し、ぜひ今からでもブレーキを踏んでいただきたい。
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