菓子屋横丁月光荘 丸窓 の商品レビュー
こんなふうにまちぐるみで古民家の活用に取り組めたらいいのにと、うらやましさが募る。我がまちでもご多聞に漏れず市街地、いや郊外も含めて空き家問題がふくらむ一方だ。深刻化してもう30年以上が経過するが、有効な対策は講じられない。ようやく商店街では既存商店の救済、再生ではなく、リノベー...
こんなふうにまちぐるみで古民家の活用に取り組めたらいいのにと、うらやましさが募る。我がまちでもご多聞に漏れず市街地、いや郊外も含めて空き家問題がふくらむ一方だ。深刻化してもう30年以上が経過するが、有効な対策は講じられない。ようやく商店街では既存商店の救済、再生ではなく、リノベーションで新事業に取り組む機運は生まれた。ゲストハウス、DIY学習、工芸職人の技能披露の場など。ただ行政や商工会議所の主導が強すぎると、補助金頼みで金の切れ目が縁の切れ目。このシリーズに見る民主導、若者関与でコトが進むと素晴らしい。
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「菓子屋横丁月光荘」の4冊目。 前巻から続いて川島町での農家の見学や農作業、影絵の演出もある朗読会や木工のワークショップ、川越の古い建物巡りツアーと、月光荘を中心にしてどんどんとネットワークが広がり、その流れの中で守人の祖父や両親の思い出、周囲の人の親子関係が語られていく。 ど...
「菓子屋横丁月光荘」の4冊目。 前巻から続いて川島町での農家の見学や農作業、影絵の演出もある朗読会や木工のワークショップ、川越の古い建物巡りツアーと、月光荘を中心にしてどんどんとネットワークが広がり、その流れの中で守人の祖父や両親の思い出、周囲の人の親子関係が語られていく。 どちらかと言えば、これまでの延長線上での話で、色んな話がうまく進み過ぎるところは気になる。 とは言え、善い人ばかりの登場人物でも、守人も含めて中には家族との関係で屈託を抱える人もあり、それぞれの会話の中で、”自己責任”という言葉に対しては『がんばりさえすれば自分でなんでもできる、って思ってるみたいで。そうじゃないことだってたくさんあるのに』とあったり、人付き合いが苦手だった守人に『みんながみんなうまくいってるわけじゃないし、人が寄り集まれば面倒なことも起こる。それでも、人がたくさんいるのはいいことだ』と語らせるところなど、ただのふんわりとした話にしていないところが良い。 朗読するのが「ちょうちょう」の人たち(三日月堂)だったり、美濃の紙漉きの話(ふじさき記念館)まで出て来たが、どこまで行くのやら。
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月光荘のこれからの在り方と守人の関わり方が具体的に見えてきたのはよかった。 観光だけではなくて歴史とか農業体験とか朗読会も素敵に描かれてぐっとのめり込めた。 でも、月光荘のと会話するところが多くなりすぎて、ちょっとどうかな?という読後。 続き気になるけど、もうちょっと会話を控えめ...
月光荘のこれからの在り方と守人の関わり方が具体的に見えてきたのはよかった。 観光だけではなくて歴史とか農業体験とか朗読会も素敵に描かれてぐっとのめり込めた。 でも、月光荘のと会話するところが多くなりすぎて、ちょっとどうかな?という読後。 続き気になるけど、もうちょっと会話を控えめにして欲しいかな。
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家がどんどん話せるようになって、さらに意識を憑依させて遠出も果たして成長著しい。 これからいつでも出かけられるし、モリヒトとどこでも一緒に体験できるようになったし他の家と直接話すときとか来るのかなとか続きが気になります。
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【収録作品】第一話 白い夢/第二話 影絵とおはなし/第三話 丸窓 家の声が聞ける守人が、川越の地で古民家・月光荘の管理人をしながら、自分の生き方を見つけていく話。 月光荘が守人と会話することで、マスコットらしさを増した感じがする。かわいすぎてずるい。町おこしも古い技術や農業の継承も大事なことだが、プラス面しか描かれていなくて、そこもファンタジー。 第二話の朗読会に参加してみたくなる。
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「白い夢」 漠然とした夢が現実になる時に。 一度関わり印象深く残った出来事は、そう簡単に忘れる事は出来ず無意識に心の中に住み続けて将来の夢に何かしら関わるのかもしれないな。 勢いで書いてしまった物だとしても、しっかりと勉強をしているから人に受け入れられるのかも。 「影絵とおはな...
「白い夢」 漠然とした夢が現実になる時に。 一度関わり印象深く残った出来事は、そう簡単に忘れる事は出来ず無意識に心の中に住み続けて将来の夢に何かしら関わるのかもしれないな。 勢いで書いてしまった物だとしても、しっかりと勉強をしているから人に受け入れられるのかも。 「影絵とおはなし」 朗読会を行うにふさわしい場所。 自身では駄作でふさわしくない物だと思っていても、他人の目から見てみれば最高の出来だったというのは割とよくある事なのかもしれないな。 一日限定ではなく何日も公演する事によって口コミもあるが、何回も聞きたい人がいるかもな。 「丸窓」 作り上げたのは小さな家の形で。 同じ素材や一部を使った際に起きた現象では無く、全く関係のない素材で似た容姿にしただけでも共に行動できるだなんて不思議なこともあるな。 忘れかけていた記憶が蘇った瞬間、とてつもない感情に襲われただろうし本当に驚いただろう。
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シリーズ4作目。 前作で川越で生きていくことを決意した守人だったので、3作で終わるかと思ったら、想像を超えた4作目が出た。 不意打ちでの4作目だったので、何だか拍子抜けな気分で読み始めたが、同級生の田辺の祖父母の家で偶然見つけた曾祖父のエピソードの続きと、守人がさらに川越の街の中...
シリーズ4作目。 前作で川越で生きていくことを決意した守人だったので、3作で終わるかと思ったら、想像を超えた4作目が出た。 不意打ちでの4作目だったので、何だか拍子抜けな気分で読み始めたが、同級生の田辺の祖父母の家で偶然見つけた曾祖父のエピソードの続きと、守人がさらに川越の街の中に馴染んでいく様子が描かれる。 「三日月堂」シリーズでお馴染みの朗読サークル「ちょうちょう」も登場し、「紙屋ふじさき」シリーズに繋がるエピソードも登場する。 前作でも書いたが、こうして本で読んでいても、川越の街の風景が頭に浮かび、今すぐにでも行きたくなる。 ただ、今回は守人の漱石にまつわるエピソードが多く、それがどこに向かっていくのかが謎。 月光荘が「海が見たい」と言うので、ラストで鎌倉に向かう守人だったが、鎌倉よりも川越の話が読みたい。 複雑な家庭環境の件も何回も出て来て、本当に複雑な家庭環境で育った人間にはうざい。 家族に恵まれなくても、素敵な人たちに出会って、守人が明るくなって、自分の生き方を見つけて、って素敵な話にしたいのだろうけど、何だか、話がいろいろな方向に広がり過ぎている感が否めない。 次作次第だけど、少なくても4作目は評価は低めで。
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温かな風が吹いた。自分も鎌倉に行ったみたいに。月光荘が一緒に行けたというくだり、なんとなくそうかなと思っていた。守人もいいものを作ったものだ。 影絵のお話もよかった。安西さんや愛菜さんの家の問題はあれど、それぞれがなんとかしていかなければならないこと。そういうところがごまかされず...
温かな風が吹いた。自分も鎌倉に行ったみたいに。月光荘が一緒に行けたというくだり、なんとなくそうかなと思っていた。守人もいいものを作ったものだ。 影絵のお話もよかった。安西さんや愛菜さんの家の問題はあれど、それぞれがなんとかしていかなければならないこと。そういうところがごまかされずに描かれていて、よかった気がする。
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シリーズ4作目。シリーズのはじめの頃、主人公遠野守人は両親を亡くした孤独な青年だったけれど、川越にある月光荘という丸窓のある家に住み、様々な縁があって多くの人と関わり周囲が賑やかになる。月光荘でのイベントはどれも楽しそうだ。また、偶然、曾祖父とのつながりが分かるなど自分のルーツが見えてきてもう孤独ではなくなったようで良かった。魅力的な川越の町を散策したくなる!
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月光荘の管理人になったことで、人と繋がることが楽しくなってきた守人。このまま川越で働きたいと考え始める。 大工だった曽祖父が家の修繕が得意だったことが分かり、曽祖父と家と守人が繋がる。 守人と、曽祖父の守章がそっくりだと言う「家」。全く別人だと言う「月光荘」。その理由がリアル。 ...
月光荘の管理人になったことで、人と繋がることが楽しくなってきた守人。このまま川越で働きたいと考え始める。 大工だった曽祖父が家の修繕が得意だったことが分かり、曽祖父と家と守人が繋がる。 守人と、曽祖父の守章がそっくりだと言う「家」。全く別人だと言う「月光荘」。その理由がリアル。 月光荘のつたない会話が可愛い。続編が楽しみなシリーズ。
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