マルチの子 の商品レビュー
マルチにハマる人間の精神性を上手く表現している。SNSによって、承認欲求を増幅させられてしまう現代人、必読の1冊です。
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面白かった! でもこんな仕事は無理。 怖かった、精神が持たない。 次はどうなるの? あー、やっぱりこうなったかぁ。 それでも先が気になって、 最後まで楽しむことができました。
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がっつりマルチにはまっていく過程がリアルに書かれていて、なんだか自分が騙されたみたいにゾワっとした。 人を応援することが自分の幸せにもなる キラキラした言葉だけど、その結末は恐ろしい。 結局真璃子は、またマルチに戻っていくんだろうな、と思う。
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マルチというか、ネットワークビジネスというか。 違法じゃないんですよね。うまく説明できませんが。無限連鎖講ではないから。 このマルチに真摯に取り組むヒロイン真瑠子(まるこ)。もう、普通に、ただ熱心で真面目な女子なんですが、やってることはマルチなんですよ。違法じゃないけど、真っ当でもない。そこになんの疑問も抱かない。ひたすらに上を目指すわけです。 憧れのカリスマもいて、ライバルもいて、仲間もいて、って。真瑠子の努力の甲斐もあって、ゴールデン?とか忘れちゃったけど、なんか最高位のランクにまで到達するんですが。それに伴う収入はなく、あってもランクを維持するために出ていくお金も多く、なんのためにこんなに努力してるのか、疑問に感じないのかよって思うんですが。そこが、マルチのカラクリでハマる人はハマってしまうんでしょう。 この分かりやすいランキングシステム。ランクが上がれば、もう褒めたたえられるわけですよ。表彰式とかでピンスポを浴びて。これがクセになって、次々に高いランクを欲するようになるんですが。ダウンと呼ばれる、自分の下位に属する会員を増やしていかないと、そして自分自身もある程度商材を売らないと、ランクアップどころか現状を維持できないシステムで。こんなん続くわけないやん、って。 結局、真瑠子は暴力団まがいの会員とトラブって、警察沙汰になってしまうのです。 憧れのカリスマは刺されてしまうし、信頼していた仲間はバッくれてしまうし。 家族の信頼も失って、尾羽打ち枯らしたようになる真瑠子なんですが。 真瑠子の「まる」はマルチのまる。 性懲りもなくかつてのライバルに誘われて、また新たなマルチの商売に手を染めようとするところで話は終わるのです。真瑠子、いいのか、それで。 でも、コレにやりがいを見出しちゃったんだから、仕方ないのかな。 圧倒的なリアリティで、もうノンフィクションでしょってかんじでした。 オススメです。
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前半と後半でそれぞれ主人公が組織の中で仲間達と協力しながら昇進していくパートの青春キラキラ感が非常に巧みに描かれており、ああこの感覚に皆騙されていくのだな…と思うとゾッとしてしまいました。 後味の悪い終わり方ですが、現実にマルチに手を染めている人を目覚めさせるためには主人公の真相含めこの描き方が最善なんだろうかと感じました。
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帯の“承認欲求地獄”がそのものズバリ。 褒めておだてて巧言令色でやりがいを煽り奪っていくマルチの手法は、一種の宗教のような熱気を生んでどんどん深みにハマるようにできているのがよくわかる。 「ゴールド昇格」という目標にのめり込んで借金ができた時から真瑠子の歯車は更に狂っていってしまったのかな。 彼女の周囲のマルチ仲間が様々な事情で一人また一人と離れていく流れは悪い予感しかない。 竹やんが真瑠子のことを「マルチの中毒」と言っていたが、それをまざまざと味わわされるラストに戦慄。牧枝の正体も霞むマルチの真の怖さだった。
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著者の実体験に基づくマルチ商法について書かれた小説。 文庫版が最近発売されたようです(が、私が読んだのは単行本版です)。 マルチ商法、いわゆるねずみ講をしている主人公・真瑠子(まるこ)がどんどん泥沼にはまっていくのを眺めていく小説なのですが、最後には少しだけ捻りが加わった内容に...
著者の実体験に基づくマルチ商法について書かれた小説。 文庫版が最近発売されたようです(が、私が読んだのは単行本版です)。 マルチ商法、いわゆるねずみ講をしている主人公・真瑠子(まるこ)がどんどん泥沼にはまっていくのを眺めていく小説なのですが、最後には少しだけ捻りが加わった内容になっています。 個人的には面白いなと思いながら読み進めました。マルチ商法をしている人たちってこんな感じなのかなとか、縁と縁が結びついて……などのくだりは、そのまんま新興宗教っぽいよな、と思ったりしながら読んでいましたが、クライマックスでのやりとりの進行がやや陳腐なものに思えて(ドラマか何かの演出っぽすぎる感じというか)、現実ではそうはならんでしょ、と思って少し冷めてしまいました。他のエピソードや進行がリアルすぎただけに、ここは著者の体験ではなくて創作なんだろうなということがモロに解ってしまいました。 そこがなければ文句なしで面白い小説だったのですが……。 大体において伏線や、「この人はこういう人なんだろうな」という推察は当たっていましたが、真瑠子の秘密というか、それについては見抜くことが難しかったです。それも、この小説が真瑠子視点で書かれているが故、ということでしょうか。 「美味しい話には裏がある」と自分で言いながらも、その裏を見抜けずに泥沼にはまってしまう感じが、傍から見ていたらコントなのですが、実際にはこういうことになってしまうんでしょうね。 仮想通貨も、結局は下調べや即決しないことが大切なんだなと当たり前のことを改めて考えさせられました。何においてもそうなのですが、その場の感情や切羽詰まった状況に背を押されると、正しい判断が出来なくなりますね。 いい勉強になった一冊でした。 余談ですが、単行本の表紙はルネ・マルグリットの「背世界大戦」をオマージュしたものですが、文庫本版ではそれが一新されてしまって、少し残念ですね。
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統一教会信者の二世と同様なマルチにはまっている親の子どもと勝手に想像していたら、まったく異なっていた。 つまり、何回もマルチに騙されしかもダマす方として使われ、最後には姉からもマルチの片棒として誘われる、という結末である。 タイトルから、マルチ商法のドキュメント化と思っていたら...
統一教会信者の二世と同様なマルチにはまっている親の子どもと勝手に想像していたら、まったく異なっていた。 つまり、何回もマルチに騙されしかもダマす方として使われ、最後には姉からもマルチの片棒として誘われる、という結末である。 タイトルから、マルチ商法のドキュメント化と思っていたら、小説であった。今度はドキュメントを書いてほしい。
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ストーリー自体はそれほど手の込んだものでなく、結末も大体想像できる範囲だが、この小説の面白さは何と言ってもそのリアリティにある。マルチにハマる人はこういう発想、価値観なんだナ、という事が知れて面白かった。自分には絶対無理だ。価値観が違いすぎる。
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05月-16。3.5点。 三姉妹の真ん中、優秀な姉を持つ主人公。磁気マットレスのネットワークビジネスへ。 順調に実績を伸ばしていくが。。。 ありそうな物語。順調からの転落の描写が、凄くリアル。ラストは、やっぱりそう来るかと納得してしまった。
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