絶望の文在寅、孤独の金正恩 の商品レビュー
「嫌韓」「反日」の本質を正しく理解しているだろうか。そこにはものすごく根深い感情が渦巻いている。 2022年は韓国の大統領選挙。本書を読んでいた時に次の大統領が決定した。 すでに文在寅は前政権となってしまったのであるが、改めてここ数年間の流れを眺めてみると本当に興味深い。 なぜ韓...
「嫌韓」「反日」の本質を正しく理解しているだろうか。そこにはものすごく根深い感情が渦巻いている。 2022年は韓国の大統領選挙。本書を読んでいた時に次の大統領が決定した。 すでに文在寅は前政権となってしまったのであるが、改めてここ数年間の流れを眺めてみると本当に興味深い。 なぜ韓国は反日なのだろうか。一方で北朝鮮は実は反日でなかったりする。 その理由を本書で述べているが、なるほどと思う点が多い。 ここは私自身も知らなかった事実だったりする。 ニュースや新聞記事だけで知る表面的な情報と、こうして背景まで理解して記事の内容を読むのでは、文字通り「意味」が違う。 本書を読む中でも改めて感じたことであるが、日本という国は本当に特殊な国なのだと思う。 世界の中で稀有と言ってもいい。日本の中にだけ暮らしていて、この状態が当たり前と思ってしまってはいけない。 隣国とは必ずしも仲良くする必要はない。 しかし理解する必要はある。 日本は特殊過ぎているが、相手は全く別の国で、全く違う価値観で動いているのだ。 そしてその価値観が醸成された理由は、すべて過去の歴史の積み重ねなのだ。 韓国がこんなにアイデンティティで迷走しているとは知らなかった。 朝鮮半島目線で語れば、国家としての正当性は北朝鮮になってしまうということも知らなかった。 そして金正恩とトランプ大統領。それがバイデン大統領へ変わったことでの苦悩。 そんな北にすり寄りたい文在寅。 そして韓国の反日感情は加速し、アメリカとの同盟維持の行方はどうなっていくのか。 とにかく隣国ではあるが、その動静はどんな小さなことであっても我々日本国に大きな影響を与えてしまう。 こうして考えてみると、色々と感じる所がある。 日本は歴史的にも植民地になったことがないアジアでも数少ない国だ。 前の大東亜戦争で敗戦したが、日本が占領され、もしアメリカとソ連とで分割統治されていたらどうなっていたのだろうか。 今の日本の形が当たり前と思っているが、実際に一歩間違えば北海道はソ連に占領されていたかもしれないのだ。 そして、北海道に限らず、もし日本が南北・東西に分割されていたら、本当にどうなっていたか。 いくら考えても想像すらつかない。 そんな想像できない現実的に分割された国家が隣国なのである。 両国とも国家成立からすでに70年以上が経過している。 生まれた時から別々の国として認識して暮らしていたら、今更統一ということが本当に出来るのだろうか。 本書を読むと、国家としての正当性は北朝鮮なのだから、北が南を呑み込むしかないという。 北に呑み込まれた南は、金正恩が総統になってしまう。 しかしアメリカも日本もそれでは困ってしまう。他国のことながら、本当に特に日本は困ってしまうのだ。 そういう視点でも隣国を眺めつつ、我々日本にとってどういう状況が最も国益になるのか。 逆に国家が損しないためには、どういう防衛策を採るべきなのか。 やはり、仲良くする必要はない。しかし理解する必要はある。 まずは日本の不勉強を正すことだ。そうしなければ、本当に日本も危ない。 いつ隣国がどうなるか分からない。その時に慌ててはいけないのだ。 実際にはここに中国・台湾も絡み、北からはロシアも絡んでくる。 日本は確かに平和な国であるが、その状況をきちんと認識した方がいい。 なぜ今その平和が成り立っているのか。 まずは考え始めるところからである。 (2022/3/11)
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