日本は写真集の国である の商品レビュー
今まで読んだ写真史本の中で、いちばん良かったです。 フォントの大きさがやや大きめで(私はまだ老眼じゃないですが)、読むストレスが少なくすみました。 この本では、テンプレート的な写真史の説明は一切なく、筆者の血肉から湧き起こったような言葉で、写真家および写真集の説明がなされていま...
今まで読んだ写真史本の中で、いちばん良かったです。 フォントの大きさがやや大きめで(私はまだ老眼じゃないですが)、読むストレスが少なくすみました。 この本では、テンプレート的な写真史の説明は一切なく、筆者の血肉から湧き起こったような言葉で、写真家および写真集の説明がなされています。 歴史を知って枝葉を学ぶというよりも、テーマや手法を命題化した文章が綴られています。 取り上げられた作家は、今昔様々。写真のジャンルを飛び越え、動画、絵画、音楽とのリンクまで派生しています。金子さんの柔軟さに驚きました。 興味深かったのは、選ぶという意思が発した時に「著作物」としての命が生まれ、著作の線引きは、平準化されたルールはなく、イニシアチブは作家にあるという記載でした。 ある程度写真の歴史を知っていた方が読みやすいかもしれません。 でも、歴史を知らなくても、ググりながら読んでも面白いと思います。 単元が細かいので、緊張感を分散して読むことができました。
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2014年から2019年にかけて書かれた文章。 現在と地続きの時代ゆえ、懐かしさを感じたり記録の意味を発見したりするほど昔ではない。 デジタルが当たり前になり、液晶で鑑賞することが当たり前になった時代の証言に、将来なるのかもしれない。
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