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アネモネは熱を帯びる(1) の商品レビュー

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2021/12/23

凪紗にとって受験失敗の原因である茉白は、茉白にとって自分と他者を切り離す保健室は、それぞれにとって目を背けたくなる嫌いなもの。 かといって嫌いを仕方ないと諦めてしまったらネガティブな自分を受け入れてしまう、逆に嫌な出会いにこそ意味を見出そうとする凪紗の考え方は目を引くものだね 凪...

凪紗にとって受験失敗の原因である茉白は、茉白にとって自分と他者を切り離す保健室は、それぞれにとって目を背けたくなる嫌いなもの。 かといって嫌いを仕方ないと諦めてしまったらネガティブな自分を受け入れてしまう、逆に嫌な出会いにこそ意味を見出そうとする凪紗の考え方は目を引くものだね 凪紗としては自分の為に掲げた考え方、それが茉白にも影響して二人してまるでポジティブ探しを始めるかのような触れ合いとなっていくのは面白いね ただ、それにしたって茉白との再会を肯定する為に茉白を好きになるってかなり思い切った考え方のような気がしないでもないけど 本来は友達として、人間として好きになるという意味だったはずだけど、茉白が凪紗に魅せられた事で距離感が近くなり、凪紗の中でも『好き』の意味が別の意味を持ち始めているようで 凪紗は随分と頼りになるタイプだね。勉強もできるし、相手の表情も見ている。デートの際には下調べもしっかりとしている 茉白が自分の不調を隠しがちなタイプであるのに加え、その経験により非常にネガティブな考え方をしている。そういった傾向を持つ茉白が凪紗と組むことにより、鮮やかに変わっていくのが手に取るように判るね そんな二人の間で大きな意味を持つハグ。 最初は相手を温めるために行ったハグがいつしか相手の体温を確かめる行為になり、更にはハグを通して自分の感情を探る行為になり… 凪紗は茉白を『好き』になるために関わり始めた。でも凪紗が最初に茉白に感じていたのは真逆の感情であったはず 茉白は凪紗を『好き』だと言った。また、凪紗はもう茉白を嫌いではないと気付いた。なら今の二人の中にある『好き』の意味とは…… 早くも二人の関係が良い感じに回り始めた第1巻だったよ

Posted byブクログ