最終飛行 の商品レビュー
星の王子様のイメージが強いが、飛行機乗りとしての作品がメインなんだろう。ヒトとしては、けっこう困ったちゃんのようで、それがまた、魅力的でもある。
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サンテクジュペリーの夜間飛行に登場する、責任感が強く潔い人々と、作家自身を何故が同一視してしまっていたが、ここで描かれている作家はそのイメージからは程遠く、極めて自由奔放な人間であったらしい。しかし、それなら何故、夜間飛行のあの抑制が効いて、かつ凛とした文章が生み出せたのだろう。...
サンテクジュペリーの夜間飛行に登場する、責任感が強く潔い人々と、作家自身を何故が同一視してしまっていたが、ここで描かれている作家はそのイメージからは程遠く、極めて自由奔放な人間であったらしい。しかし、それなら何故、夜間飛行のあの抑制が効いて、かつ凛とした文章が生み出せたのだろう。おそらくは社交界やメディアなどの中を明るく泳ぎ回るときの彼と、ペンと操縦桿を握ったときの彼は別人格とでもいうか、価値観や美学が別物だったのではないか、と想像してみる。 「王妃の離婚」や数々のフランスものに代表される佐藤賢一の格調高い文章が好きだった。自由奔放なサンテクジュペリーは同種の文章では描写されていない。それならば、と彼が空を舞っているときの事象や心理描写は、佐藤賢一らしい「硬い」文で描いて欲しかった。
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朝日新聞の書評がとても魅力的だったので、これまで敬遠していた佐藤賢一の作品に初挑戦。実在の人物について、これだけ堂々といきいきと描けるのは相当な調査の賜物なんだろうと思う。こういう物語を翻訳ではなく読めることは嬉しい。 小学生の時に従姉妹からもらった「星の王子様」(岩波書店)は、...
朝日新聞の書評がとても魅力的だったので、これまで敬遠していた佐藤賢一の作品に初挑戦。実在の人物について、これだけ堂々といきいきと描けるのは相当な調査の賜物なんだろうと思う。こういう物語を翻訳ではなく読めることは嬉しい。 小学生の時に従姉妹からもらった「星の王子様」(岩波書店)は、これまでの数知れない引越にもついて来てくれている。星の王子様はなぜ「レオン・ウォルト」に捧げられたのか、バオバブの木が意味していることなど、時代とフランス愛が背景にあることがよく理解できた。 ものすごい俗物(おしゃべり、女好き、目立ちたがり)なんだけど、誰にも負けない愛国者にして飛行機乗り、そして他人の悲しみに寄り添うことができるサン=テグジュペリ。きっと真実に違いないと思った。4.0
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なんと分類すれば良いのか良くわからなかったけど、星の王子さまの著者のサン=テグジュペリの人生を描いた本。元の知識ゼロで読んだので、まさかこんなにルーズで感情が激しく自由奔放な人だとは・・・という驚き。しかも星の王子さまが唯一の子供向け作品だったことも知らなかった。あの作品が生まれ...
なんと分類すれば良いのか良くわからなかったけど、星の王子さまの著者のサン=テグジュペリの人生を描いた本。元の知識ゼロで読んだので、まさかこんなにルーズで感情が激しく自由奔放な人だとは・・・という驚き。しかも星の王子さまが唯一の子供向け作品だったことも知らなかった。あの作品が生まれた背景にあったのは、こんなにも大変な、戦争の時期。知らないことだらけでした。
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「星の王子さま」私のバイブル。始めはさすが空を制したサン・テグジュベリと思っていたが、人間的な部分にショックを受けた。妻のコンスエロの扱いには怒りすら覚える。たとえ彼女が我がままな薔薇の花としてもだ。ヨーロッパ戦線が詳しく分かっただけでもヨシとすべきか。
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佐藤氏のインタビューを読み、興味を持ったが読了できず、ぱらぱらめくって読んだことにしてしまった。 テグジュペリのコンスエロに対する言動で、げんなりしたため。
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サン=テグジュペリの飛行機乗りとしての半生を描いた一冊。彼の作品はとても崇高な物語が多いのだけど、この小説に描かれたサン=テグジュペリは、とても人間味あふれるおじさんであった。 起伏のあるストーリーがあるわけではないので、比較的、淡々と話が進んでいく。
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【世界中で愛される「星の王子さま」の作者の半生】『星の王子さま』作者サン=テグジュペリは飛行士でもあった。ナチス占領下で偵察飛行に志願した彼の葛藤や友情を精彩豊かに描く。
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