藤井聡太論 の商品レビュー
Amazonでセールだったので電子書籍で。大雑把に言えば、将棋界の過去、現在と未来を谷川先生の視点で書かれた内容で、藤井聡太は新時代の代表として書かれているだけかと。ただ、考えさせられたのは、たしかにAI全盛時代に入って、べらぼうに記憶量の高い人間が現れて、序盤だけでなく中盤まで...
Amazonでセールだったので電子書籍で。大雑把に言えば、将棋界の過去、現在と未来を谷川先生の視点で書かれた内容で、藤井聡太は新時代の代表として書かれているだけかと。ただ、考えさせられたのは、たしかにAI全盛時代に入って、べらぼうに記憶量の高い人間が現れて、序盤だけでなく中盤まで制してしまったら、将棋というゲームの面白みは無くなってしまう…と無いとは思いますが、そんなことを考えさせられました
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将棋の事はてんでダメなんですが、こと藤井聡太くんに関しては、様子を知りたいヒトにて図書館より拝読。谷川さんの自分との比較論がちょっと気に障りますが(こういうところが世間一般に騒がれなかった所以では?)、「対局時の作法や服装、普段の生活などから『将棋の神様』に見守られ運を味方につけ...
将棋の事はてんでダメなんですが、こと藤井聡太くんに関しては、様子を知りたいヒトにて図書館より拝読。谷川さんの自分との比較論がちょっと気に障りますが(こういうところが世間一般に騒がれなかった所以では?)、「対局時の作法や服装、普段の生活などから『将棋の神様』に見守られ運を味方につけている」という意味の下りに納得。偉ぶらず荒ぶらず謙虚で真摯に目の前の事に対峙している藤井聡太が見たいんだね。
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タイトル戦が行われている絶好のタイミングでの刊行。AIが取りざたされるが、もともと強い藤井二冠の強さとは関係ないのだと。藤井二冠の強さのうち、「考えることが好き」というこの部分は自分も日々心掛けたいところ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
藤井聡太さんが強いとか、勝率が高いとか、詰将棋が得意とかそういう話はもう周知の事実ですが、その中で谷川九段がどんな内容の本を書かれるのか興味がありました。 一部の内容はWebで先に読んでいたものもありましたが文章がわかりやすく読みやすかったです。 将棋の世界にはAIが早くから導入されプロ棋士の多くが現在研究のために利用されていますが、強い棋士がAIだけによるものかというとそうではないと考えられている点がとても興味深い点です。確かに対局が終わった後、棋譜をAIにかけて評価値の上限を確認し、いい手だったか悪い手だったか、またその後の流れはどのようなものが考えられたか、研究を助けるものにはなりますが、それがわかったからと言って次回の棋戦で必ず勝てるということはないわけです。 藤井聡太さん自身、またトップ棋士である渡辺明名人も藤井聡太さんの強さはAIだけによるものではなく、もともと中盤・終盤が異常に強いというところに依るものであると考えているようです。 勝率が6割を超えれば優秀と言われる将棋界においてなぜ8割超えの勝率を4年間も続けられるのか、誰もがその理由をわかりかねているようです。 普段の将棋への取り組みという点で言うと、とにかく将棋への集中力が並はずれており、木村王位とのタイトル戦でのエピソードがそれを示しています。封じ手の時間を18時に告げられてから18時19分まで考え続け、飛車の成り捨てで封じました。タイトル戦において、これだけ重要な手を対局室に人が入ってくる落ち着きのない時間帯において考え決定した集中力は並外れたものであることは間違いありません。 先日棋聖戦の防衛戦、渡辺明名人との第1局を勝利し、今日も順位戦B級1組を屋敷九段と戦っていますが、対局姿勢はどこも変わらず盤面に集中し続けています。 忙しいとか、季節によって調子が変わるとか、疲労が出るのではとか、プレッシャーがあるのではと言っているのは、あくまで周りの人間であり藤井聡太さん本人からはそのようなものへの迷いは一切感じません。 この本のよかったところは谷川九段の、偏りのない藤井聡太さんに対する分析がなされているところと、令和の時代にあっても将棋に対する取り組み方や礼儀作法を重視する姿勢が通底しているところです。ただ将棋が強ければいい、そんな思いは一切感じません。なかなか若手に対して厳しいアドバイスをする人も少ない世の中において都度若手に向けてメッセージを発する谷川さんの姿勢は素晴らしいと感じます。
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昨年の藤井聡太さんのタイトル戦登場以来将棋観戦にはまり大ファンになり、関連書籍をかなり読み漁っている。これは既に知っている藤井聡太さんのエピソードが谷川浩司さんのフィルターを通して書かれていて、棋士ならではの考えや苦悩を改めて知ることができた。かなり最近のエピソードにも触れていて...
昨年の藤井聡太さんのタイトル戦登場以来将棋観戦にはまり大ファンになり、関連書籍をかなり読み漁っている。これは既に知っている藤井聡太さんのエピソードが谷川浩司さんのフィルターを通して書かれていて、棋士ならではの考えや苦悩を改めて知ることができた。かなり最近のエピソードにも触れていて入念に準備したんだと思う。ただ、タイトルに藤井聡太論って付けてるのは、それの有無が売り上げに比例するからなのか?と思うところもあった。
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