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鏡の背面 の商品レビュー

3.5

22件のお客様レビュー

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2024/07/24

登場人物の裏にある背景が緻密に記されており、ありえないほどの没入感があった。 「人格」とは脆いものなのかもしれないと学びになる一冊だった。

Posted byブクログ

2024/05/15
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長い。 やっぱり篠田節子は私にはまだ早いのかな。 火事の遺体が別人だった、誰なのか。という謎を、施設の女性と記者の女性2人で解き明かしていくという筋立てなんだけれども、少しずつヒントを得て、仮説を立てていく流れで、どこまでが確定なのか分かりにくくて(2人ともオカルトに流される似たようなキャラだし)、最後にひっくり返されるのか?と疑いが拭えないまま(結局どんでん返しは別にない)読んでて終わってしまったので、最初から、ミステリーではなく人間ドラマ(半田明美物語)の頭で読めばもっと面白いのではないかと思う。 あと、余談だけれど、筆者の年齢を考えれば若い女性よく書いてると思うけど、どことなく「年配の方が若い女性を理解して描いた」という感じがしていて、気になった真ん中世代です。 小説って、自分の等身大で書く一作が1番面白いのかもしれないね……。

Posted byブクログ

2024/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある人物として長年過ごしてきた人が実は違う人だったということが判明し、その足跡を辿り来し方を紐解いてゆく…という、類型の1つといっても差し支えないパターンを踏みながら、そこはさすがの筆力でぐいっと読者を引っ張っていく。 "女性"を描くという点においては人後に落ちぬ著者であるが、今作においてもそれが遺憾なく発揮されている。 そしてこれは、同性である女性にしか書けない小説であろうとも、同時に思う。 また、アジアの猥雑な街をリアルに描写する技術もまた、多数の作品で感じられる著者一流のものであり、ひりつくようなマニラの熱気がぶわっと襲い掛かってくるようだ。 骨子たるプロットについては、読み手の予測の範疇を大きく超えるものではなく、良心の呵責に苛まれて改心するのと自我が崩壊して取り込まれてしまうのとでは、どう違うのだろう…? とすんなり腑に落ちず、結末に至る過程から瞠目させられるほどのカタルシスを得られなかったのは、ひとえに私の読解力不足か?

Posted byブクログ

2023/12/01

これはホラーか福音か? 640ページの厚い一冊で手に取るのを若干躊躇しましたが、読み始めればスルスルと進みます。 稀代の悪女と聖女の物語ですが、評判と実像は全然違う、という展開を想像していたので、何、そのまんまだったの?と、ちょっぴり肩透かしな感じで終わってしまった。

Posted byブクログ

2022/10/10

凄く長い本だった。初めは何の話がしたいんだろうという感じだったけど、途中小野先生が偽物だったと分かってから面白くなってきた。しかし中だるみ、最後はこの終わり方か~長かった割にと思った。

Posted byブクログ

2022/07/23
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長い、とにかく長い、つまらない、他人にもなれる人間の思い込みって怖い。 何とか読み進めてたけど、召喚??始まった時は「おーい、そっちいくのかよ」と途方にくれた。

Posted byブクログ

2022/06/17

割と冒頭の方であっさりと遺体の正体が分かり、そこから本当のテーマに入っていく。退屈はしないけれど全体的にやや冗長に感じた。 主人公や優紀の人物像があまり浮かび上がってこなくて、一番人間らしくて印象深かった登場人物は長島だった。

Posted byブクログ

2022/03/25

久々の篠田先生。 ごめんなさい、多分、『女たちのジハード』以来です。 キャラが光ってて良かった。面白かったです。

Posted byブクログ

2022/02/21

長かった。すごく深いテーマだし、聖女なのか悪女なのかという謎には引き込まれたけど、展開が冗長に感じて疲れてしまった。途中ホラー的なポイントは、さすが篠田さんでゾクゾクと怖かった。オカルト的な人たちが出てきたところは、こういうのって本当に女性は弱い。私もめちゃくちゃ信じちゃった。長...

長かった。すごく深いテーマだし、聖女なのか悪女なのかという謎には引き込まれたけど、展開が冗長に感じて疲れてしまった。途中ホラー的なポイントは、さすが篠田さんでゾクゾクと怖かった。オカルト的な人たちが出てきたところは、こういうのって本当に女性は弱い。私もめちゃくちゃ信じちゃった。長嶋さんみたいな超現実的で論理的で修羅場を潜ってきた人がいて安心した。私も長嶋さんに危ない所を救われた感(^^; ラストは私に全く理解できなかったので、どういう事?みたいな。ただ、強すぎる女だったんだろうなという事は分かった。

Posted byブクログ

2022/02/17

「光は天からなど射してこない、光は深い深い穴の底のあらゆる不幸の詰まった、泥の下から射してきて、神の存在を教えてくれる。救いは低いところこそにある」 さすがは篠田さんと言うべきか 読ませる力が凄い 自我や自己たる物の弱さ 何を持って自分は自分とするのか 個性とは何とも危ういも...

「光は天からなど射してこない、光は深い深い穴の底のあらゆる不幸の詰まった、泥の下から射してきて、神の存在を教えてくれる。救いは低いところこそにある」 さすがは篠田さんと言うべきか 読ませる力が凄い 自我や自己たる物の弱さ 何を持って自分は自分とするのか 個性とは何とも危ういものなのだな。

Posted byブクログ