機関車先生 新装版 の商品レビュー
縁あって瀬戸内海の離島に赴任してきた、『機関車先生』こと吉岡誠吾は、ことばが話せないハンディを負っていて、子どもの教育に対して懐疑的な視線を向けられたり、余所者として嫌がらせを受けたりしますが、その都度、障害を乗りこえて島民の信頼を勝ち得ていきます。 自分自身のルーツがこの葉名...
縁あって瀬戸内海の離島に赴任してきた、『機関車先生』こと吉岡誠吾は、ことばが話せないハンディを負っていて、子どもの教育に対して懐疑的な視線を向けられたり、余所者として嫌がらせを受けたりしますが、その都度、障害を乗りこえて島民の信頼を勝ち得ていきます。 自分自身のルーツがこの葉名島にある吉岡は、彼の血縁者の未知なるエピソードを聞き、更にそれより遠い過去の、島におけるローカル史をも目の当たりにします。そんな彼が、これから未来を背負うことになる少年少女を指導する立場に就いている、不思議な因縁をここに感じました。 本来なら交りあうことがなかったはずの『機関車先生』が鍵となって過去と未来がつながり、彼はまた颯爽と去っていく、とてもさわやかな幕切れです。 この作品の舞台は著者の伊集院静氏の思い出の地であるとのこと。自らの負った病気のハンディと主人公の姿がほんの少しダブるような気がします。過去のほろ苦くも美しい思い出を、ノスタルジックかつほのぼのとした筆致で描かれていると思いました。
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2007年10月05日 19:02 文章だけで、こんなに頭の中に自然や島ののんびりほんわかとした情景を思い浮かばさせる事が出来るなんて凄いと思った。 福祉、障害者問題をテーマが全面に出ているのかと思えばそうではない。 そうではない部分が良いのだろう。 僕はドラマにもなった「...
2007年10月05日 19:02 文章だけで、こんなに頭の中に自然や島ののんびりほんわかとした情景を思い浮かばさせる事が出来るなんて凄いと思った。 福祉、障害者問題をテーマが全面に出ているのかと思えばそうではない。 そうではない部分が良いのだろう。 僕はドラマにもなった「Dr.コトー診療所」を思い出した。
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先生は子どもたちの話をじっと聞くのが良いんじゃないかな。この機関車先生は喋れないからこそ、子どもたちの表情により敏感に、心の声に耳を傾けられるのではないかと感じた。素敵だな。この島は p.69.197 2023.6.18
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優しい作品。続編が読みたい。詳細が伏せられていた箇所が幾つかあったのと、登場人物が多くて途中で混乱してしまったため星2つ。
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名前(ニックネーム)の由来が・・・。すごく子供らしくて可愛いです。( ´∀`)機関車先生って響きが好きですね。
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伊集院静さん、初めて読みました。清々しいというか、優しいというか、とてもピュアな作品でした。早春から晩夏の瀬戸内海の島が舞台ですが、土着の風、潮の香りなどが伝わってきて、ストーリーはほろ苦く人情味にあふれ、ところどころ涙腺を緩ませるもので、読後、心の洗濯をしたかのような気分です。
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あらすじ 昭和30年代の瀬戸内海に浮かぶ葉名島。この島にある、水見色小学校に北海道より臨時教師、吉岡誠吾が赴任してきた。彼は子供の頃の病気の影響で口をきく事ができなかった。子供たちは彼のことを「口を“きかん”」→『機関車先生』というあだ名で呼ぶようになる。 感想 全て教育者、先...
あらすじ 昭和30年代の瀬戸内海に浮かぶ葉名島。この島にある、水見色小学校に北海道より臨時教師、吉岡誠吾が赴任してきた。彼は子供の頃の病気の影響で口をきく事ができなかった。子供たちは彼のことを「口を“きかん”」→『機関車先生』というあだ名で呼ぶようになる。 感想 全て教育者、先生に読んで頂きたい本だと思いました。
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