HOKUSAI 北斎 シナリオブック の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
映画感想で。 葛飾北斎とその時代をざっくり知るためのフィクション…という感じだろうか。そう思うと楽しめる。 ロケ地は北斎の富嶽三十六景を擬えた場所だろうので、ぽいなぁ、と思いつつも、私は静岡出身なので、富士山あんな風に見えるかしら?と思う部分やら、?と思う部分もありましたがご愛嬌ですかね。 富嶽三十六景について書かれた本を読んだことがありましたが、自分が思うよりもずっと、自由闊達に絵を描いていた方だったのだろうなぁという印象を受けました。その印象が全てとは言いませんが、少なくともそう受け取れたことに対し、すごく救われた気がしました。現実に向かいながらも、心は自由だ!という芯を感じ取れたからかもしれません。その印象とは少し異なる北斎像でしたが、それもあり、です。 話は変わりますが、冒頭のシーンで諸々燃えたものを見て、号泣しました。当時の作品ができるまでの職人さんの苦労を考えると、なんつう罰当たりなことしてくれてるんじゃ?!と。 あと写楽さんのシーン。嫉妬、と解釈があります。それもあると思うのですが、自分が命かけて捧げてることを道楽だと言い切れられることは、自分の生き様を侮辱された気がしたんじゃないかと思いました。…それもまた嫉妬、なのかしら?なんだか他にしっくりくる言い方がありそうな気がするのだけど…。
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