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シェフたちのコロナ禍 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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2022/07/03

未曾有の事態でシェフたちの苦悩や試行錯誤が書かれており、読み応えがあった。 テイクアウトをするにしても、やるに至るまでの考え方やプロセスは様々だし、立地や普段の客層などでも違うし。 行ったことのある店や気になる店も多かったので、今も営業を続けてくれてることに感謝。

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2022/03/27

コロナの中で料理人達が如何に考え行動したかのインタビュー記録。各人各様に素晴らしい思想と行動で感銘を受ける。もはや外食に行くのは「たまに」のことになってしまったが頑張る料理人達を応援に伺いたいと思わせる1冊。是非、我身事と思って読んでみてください。

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2021/12/17

コロナが落ち着いた今読むと、どのシェフの対策もそれぞれが正解なのではと思えます。 読んでいて、他のシェフとタイプが違うな、と感じたのは「マンナ」の原さんと、「眠庵」の柳澤さん。 柳澤さんに至っては前職が化粧品会社の研究員だったせいか、飲食の話より日本のクラスター対策やワクチンの話...

コロナが落ち着いた今読むと、どのシェフの対策もそれぞれが正解なのではと思えます。 読んでいて、他のシェフとタイプが違うな、と感じたのは「マンナ」の原さんと、「眠庵」の柳澤さん。 柳澤さんに至っては前職が化粧品会社の研究員だったせいか、飲食の話より日本のクラスター対策やワクチンの話が多い感じでした。それがまた面白かった。

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2021/12/04

金に糸目をつけなければ美味い店はいくらでもあるのだろうが、普通の会社員が自腹を切って、たまにはいいよね、くらいの気分で妻と楽しみに行けるような店というのは実はそうはない。ぼくらがここ10年で見つけたのは数軒で、そういう店には年に数回くらいのペースで通うようになった。その頻度なので...

金に糸目をつけなければ美味い店はいくらでもあるのだろうが、普通の会社員が自腹を切って、たまにはいいよね、くらいの気分で妻と楽しみに行けるような店というのは実はそうはない。ぼくらがここ10年で見つけたのは数軒で、そういう店には年に数回くらいのペースで通うようになった。その頻度なのでお得意さんと認識されているとは思えないが、ぼくらからしてみれば貴重な店だ。 コロナで外に気軽に出られなくなって、心配だったのはそういう店のことだった。こちらはしばらくお預けを食っても死にはしないが、店にとっては死活問題だ。もし店が潰れてしまって、二度とあの飯が食えなくなるとしたら寂しい。テイクアウトを始めたと聞いて買いに行ったりはしていたが、できるのはその程度で、なんとか頑張ってくれと思っていた。 本書はそういう修羅場を、レストランのオーナーシェフの立場から見たレポートだ。コロナが一番ひどかったとき、天秤の片方に載せられたのが命と医療だったから、世間はこぞって自粛当然!という方向に傾いた。それは無理はないと思うのだが、その一方でレストランをやっている人にとってはまさにそこにある危機、死活問題だった。そのときシェフ/オーナーたちは何を考え、どうしたか。 店を閉じたり、短縮営業をしたり。選んだ方法はさまざまだが、今更ながら「自粛」とはひどい言葉だと思った。強制ではなく自粛であり要請なんだから、営業をやめたり縮小したりするのは「店が勝手にやっていること」であって、保証をする義務はない、という理屈らしい。おまけにボランディアの自粛警察まで出てくるのだから、楽でいい。自分の身は自分で守るしかない(店だけでなく、客や店員の健康も含めて)というセリフが何度も出てくるが、それでいいのか。いったん日本では流行が落ち着きつつあるが、オミクロン株みたいな未知数のリスクもあり、これからどうなるかまだわからない。流行が再燃したら、また同じことを繰り返すのだろうか? 労作とは思うが、不満も多い。 本書に登場した34人のシェフ/店は、少なくとも本書執筆時点では全員が「踏みとどまっている」人たちだ。潰れた店は一軒もない。成功事例しか書いてないビジネス啓発本みたいなもので、説得力はあまりない。 あと、ロックダウンと保証をセットでやった(とぼくは理解している)海外の状況が何も書いてない。これからも「自分の身は自分で」ということなら、何も変わらない。

Posted byブクログ

2021/11/11

2020年3月、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの宣言を受け、日本でもコロナ禍が顕著になっていった。東京で「不要不急の外出自粛」の要請がなされたのが3月25日のこと。外出をやめよう、会食をやめよう、となったときに、大きな打撃を受けたのが飲食店だった。 さて、どうするか。 そ...

2020年3月、新型コロナウイルス感染症のパンデミックの宣言を受け、日本でもコロナ禍が顕著になっていった。東京で「不要不急の外出自粛」の要請がなされたのが3月25日のこと。外出をやめよう、会食をやめよう、となったときに、大きな打撃を受けたのが飲食店だった。 さて、どうするか。 その判断は個々の店で異なった。自主休業するのか、客が激減している中で営業するのか、テイクアウトやデリバリーなどの別の道を探るのか。 本書は、「食」と「酒」にまつわる人をテーマとするライターである著者が、34人のシェフたちに取材した記録。緊急事態宣言が出た後、4~5月に店主たちの声を聞き歩き、20年10月に再取材してその後の様子を聞いた。 「正解」のない未曽有の危機の中で、それぞれが出した「その時の回答」である。 料理のジャンルや店の規模・歴史などはさまざまである。チェーン店等は含まれない。腕一本でやってきた店主が多く、個性があり、一家言ある、そんな印象である。 20年3月の空気を変えた1つの大きな要因は、東京の自粛要請とともに、有名コメディアンの死だっただろう。それまでは危ないといいつつもどこか呑気な雰囲気だったのが、大きく変わった。 伝わってくる海外の様子から、「いずれ日本も大変なことになる」といち早く察して警戒していた店もあれば、3月中は普段と変わらず予約でいっぱい、フル回転という店もあった。 3月の時点では、多くの飲食店で、店員側がマスクをすることに否定的ですらあった。接客をする側がマスクなどしていたら外食の雰囲気がぶち壊しだというのだ。わずかな間に大きく変わったものである。 7都府県に緊急事態宣言が出たのが4月7日のこと。 そこからは休業に決めた店が多い。何せ自粛警察と呼ばれる人々まで出現していた頃だ。休業しない店には嫌がらせもあった。だが、休業を決めた店主たちにそうさせたのは、客や従業員から感染者を出したくないという思いが大きかった。 しかし、休業に対して給付金が出ることは決まったものの、手続きは煩雑で給付までに時間もかかる。金策に駆け回った店主も多い。従業員がいれば、彼らの生活も支えなければならない。 一方、営業を続けた店もある。東京都から飲食店に対して出ていたのは、休業要請ではなく短縮要請だった。その枠内でやる、何もやましいことはない。営業を続けるということは、店の存続もさることながら、仕入先の売り上げを確保することでもある。自分の店だけが何とかなればよいわけではない。食材を供給する生産者が倒れてしまえば、店もまた続けられなくなるのだ。 テイクアウトやデリバリーを始めた店もある。 しかし、その場で提供するのではなく、店の手を離れてからの時間が長いこうした形態は、また違うノウハウを要する。ひとたび食中毒を起こしてしまえば取り返しがつかない。おいそれと転換できるものではないのだ。 店主たちは危機に奮闘する。 もちろん、非常にストレスを受け、落ち込む人もいる。いつまで続くかもわからない。そもそも、今までのような形の飲食店が再開できるかもわからない。 一方で、非日常や空いた時間をプラスに考える人もいる。ゆっくり本を読む時間ができた。忙しすぎる店でてんてこ舞いするのではなく、少ない客とじっくり向き合い、新たな料理に挑むチャンスと捉える人もいる。 自らの店のことだけでなく、業界全体の向上に動き出すものもいる。 給付金の支給は遅い。飲食店が悪のように叩かれる。 こんなことでは外食文化は廃れる。 若手の料理人たちを助けなければと立ち上がるシェフたちもいる。 店主たちは基本的に経営者である。道を切り開き、店を構え、維持する。従業員に支払う給与も確保しなければならない。 同時に、彼らは料理人でもある。人に料理を出す仕事の根本にあるのは、人においしい料理を食べてもらいたいという気持ちである。高級素材を使った味わいを追求したいのか、和気藹々とした店を作りたいのか、日常のちょっと延長線の親しみやすい味を目指すのか。どういう料理・店を提供したいのか、それは各々の生き方に直結する。 34店すべてがこの先も生き残るのかはわからない。 その厳しさもにじませながら、2020年の激動の半年をシェフたちの証言から振り返る、貴重な記録である。

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2021/11/08

シェフとしてできる人は人間としてもできる人なんだなぁとしみじみ思った。前向きだし、粘り強いし、努力するし、アイデア豊富だし。 今、少しコロナが落ち着いて、私自身もとても元気が出てきたし、行動力も戻ってきたけど、もっとおとなしく引きこもって、それなりに楽しんではいたけど不安だった時...

シェフとしてできる人は人間としてもできる人なんだなぁとしみじみ思った。前向きだし、粘り強いし、努力するし、アイデア豊富だし。 今、少しコロナが落ち着いて、私自身もとても元気が出てきたし、行動力も戻ってきたけど、もっとおとなしく引きこもって、それなりに楽しんではいたけど不安だった時に、この本を読んだら、それはそれで勇気がもらえたかもしれない。 「道なき道をゆく」覚悟がこのシェフたちだけではなく、これからを生きる私(たち)に必要なものなのかもしれない。

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2021/11/03

「自粛って、人の良心に訴えて、命令ではないから誰も責任とらない。」この本のシェフたちは強い。でもこの飲食業の元々いつ潰れてもおかしくない、みたいなところが、政府に期待しない、自粛にもそれぞれただ耐える、という行動に繋がったのかな。たくさんのインタビュー読んでそう思った。神泉のオル...

「自粛って、人の良心に訴えて、命令ではないから誰も責任とらない。」この本のシェフたちは強い。でもこの飲食業の元々いつ潰れてもおかしくない、みたいなところが、政府に期待しない、自粛にもそれぞれただ耐える、という行動に繋がったのかな。たくさんのインタビュー読んでそう思った。神泉のオルランドは飲食の売り上げは半分以上落ちたがテイクアウト売上と補助金、融資で耐える。感染拡大防止協力金50万円、業務転換支援(テイクアウト)は経費80%で75万円、持続化給付金200万円。融資は突発的災害と危機関連信用収縮への対応で3年間無利子という良い条件なので借りれるだけ借りる。シェフも大変だけど補償って大変だなとしみじみ思った。

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2021/10/05

常連で予約取れない店ばかりだそうで、コロナ落ち着いても多分一生行けないような気がする。都内の一等地でご近所さんに限りって言われてもなあ。関内の小さい飲み屋の貼り紙に「政府が頼りにならないから休業するしかない」って、そんな店のがずっと多いんだろうなあ。政治家ってなんのためにいるの?

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2021/07/23

<目次> はじめに 第1章東京緊急事態宣言 第2章夜は20時まで、お酒は19時まで 第3章出口が見えないなかで 第4章なんでもやってみる 第5章これまでは、気づかなかった 第6章惑わされない 第7章その後の世界はどうなっている? おわりに webサイトに連載していた文章のまとめ...

<目次> はじめに 第1章東京緊急事態宣言 第2章夜は20時まで、お酒は19時まで 第3章出口が見えないなかで 第4章なんでもやってみる 第5章これまでは、気づかなかった 第6章惑わされない 第7章その後の世界はどうなっている? おわりに webサイトに連載していた文章のまとめ本 シェフ34人 お店の紹介本としては、いいかもですが 2021/5月に出版するものではないかと。 なぜなら、環境や状況は変化して、もう内容は古く なってしまっているから。 せっかくならば昨年のうちに出版しればよかったのに。

Posted byブクログ

2021/07/22

今、このコロナ禍真っ只中を自分も生きる中で、その人気だけでなく哲学も併せ持つシェフたちが何を考え、どう行動したかの記録はとても読み応えのある、自分の行動についても考えさせられる1冊だった。

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